エンド分岐
▶ED4:廃都太宰府 の条件
いずれの条件も満たしていない
🟡KP向け:電話のかけ忘れについて
電話のかけ忘れは各EDの最後で処理します
エンディング
9-1. ED4:廃都太宰府
歴史と文化の街「太宰府」
豊かな歴史と文化を持ち、多くの人々が集う賑やかな街であったその場所は、今や荒廃した廃墟と化していた。
空を覆う重い灰色の雲は、過去の栄光を隠すように街全体を包み込み、かつての繁栄を思わせる建物の残骸が、朽ち果てたまま無言で佇んでいた。
雷の轟音が鳴り響いたあの日、太宰府は激しい稲妻に見舞われ、次々と建物が焼け落ちた。
天空を裂くような光の閃光が、街を一瞬にして廃墟へと変えた。
それと同時に訪れた疫病は、逃げることも叶わない人々を次々と襲い、街の生命を奪い去っていった。
街からは喧騒が消え、人々の笑顔や声は静寂に飲み込まれた。
今やその場所には、人の姿はなく、草木が無秩序に繁茂し始めている。
かつての趣ある邸宅や歴史的建造物のの跡地には、蔦が絡みつき、風が吹くたびに寂しい音を立てる。
古の記憶を留める石碑や門柱も、風化し崩れ、自然に飲み込まれていく。
時折、鳥の鳴き声が遠くに響くが、それもまた一時のこと。
街全体が無常の風景に変わり果て、かつての栄光を知る者が今や存在しない。
移ろいゆく時間の流れに抗うことのできない人間の無力さを感じさせるその風景は、まさに諸行無常といった有り様であった。
🟡KP向け:クリア報酬
・なし
・PCロスト
9-2. ED3:影の救世主
歴史と文化の街「太宰府」
観光客で賑わうこの街には、かつて滅亡の淵に立たされた時があった。
そのとき、静かに立ち上がった救世主がいた。
その存在は、まるで闇夜に輝く一筋の星のようであった。
その救世主は、過酷な運命に立ち向かい、厳しい条件下で孤独な戦いを繰り広げた。
幾度の死を乗り越えて、なおも街を守ることを諦めず、ついにその試みは成就した。
しかして救世主は街を守ったが、自らの命を守ることは叶わず、その犠牲は誰の記憶にも刻まれることなく、静かに風に乗って消えていった。
今日もまた、多くの人々が太宰府を訪れ、その歴史と文化に触れ、街の魅力に酔いしれ、笑顔で過ごしている。
その笑顔こそが、かつてこの街を守り抜いた英雄たちの存在を証明するものであり、彼らが遺した永遠の証である。
英雄の魂は、風に乗って街を巡り、人々の笑顔を見守り続けているのだ。
こうして太宰府は、歴史の中で多くの試練を乗り越え、多くの英雄たちに支えられてきた。
その中でも、あの孤独な救世主の物語は特別な輝きを放っている。
彼の犠牲と勇気は、今もなお街の心臓部に息づいており、その魂は太宰府の風景と共に永遠に生き続けている。
🟡KP向け:クリア報酬
・なし
・PCロスト
9-3. ED2:欠けた日常
静かな車内に揺られながら、君は窓の外に広がる景色をぼんやりと見つめていた。
失ったものの喪失感が胸に重くのしかかり、深い悲しみが心を覆っていた。
車窓に映る景色は、行きと変わらない見慣れぬ街並みだったが、君の心には何の感動も響かない。
列車の振動が一定のリズムで体に伝わり、心の中の静寂を強調するかのようだった。
耳に届く乗客たちの話し声や車内アナウンスは、遠くの雑音のようにしか聞こえない。
彼女の笑顔や思い出が次々と浮かんでは消え、心に切ない傷痕を残していった。
日常へと帰るこの道のりは、まるで永遠に続くかのように感じられた。
友人の存在が自分の中にどれだけの意義を占めていたのか、今さらながらに痛感する。
列車の窓ガラスには、いつのまにかぽつりぽつりと雨粒が降り掛かっていた。
目的地に着く頃には、日が傾き始めていた。
重い足取りでホームに降り立ち、明日からはいつもどおりの日常に帰らねばならないのだと実感した。
列車の音が遠ざかる中、深く息をつき、前を向いて歩き始めたものの、心はあの土地に縛られていた。
何も変わらない日常に戻らざるを得ない現実が、ただただ受け入れるしかないものとして、君の前に立ちはだかっていた。
🟡KP向け:クリア報酬
SAN回復:4d6
その他 :夢の記憶は薄れ呪文を忘失する
9-4. ED1:大団円
突如として君達は目が冴える。
瞬間、自分たちの置かれている状況を理解する。
君達の眼の前には今にも落ちようと迫りくる雷。その刹那の時を君達はスローモーションのように見ていた。
雷は刻一刻と君達に近づき、やがて接触寸前のところまで至る。
もうだめかと諦めたその時、雷は音もなく霧散し、その場には空気を焼いた雷の焦げ臭い匂いだけが残る。
雷の消えた前方を見れば、奥に二人の人影を認めることができた。
その一人、恵子はあらんばかりの力を込めて君達に強い視線を送っていた。
もう一人の女性文子は、鮮やかな赤い海に倒れ身じろぎ一つしない。
そして彼女たちの元からは赤黒い雷雲が今もなお黙々と立ち続け、空に巨大な雷雲を形作っている。
その雷雲はまるで生き物のように蠢き、吹き荒れる黒い風を囲み、吸い込むようにしてうごめいていた。
突然、雷雲の中から稲妻が迸り、その光はまるで太陽のように明るく、暖かささえ感じさせる。
不吉な黒い風がその稲妻に触れると、一瞬で焼き尽くされ消え去っていく。
雷の激しい閃光と轟音が響き渡り、すぐ近くの木にも雷が落ち、激しい衝撃が君たちを襲う。
雷はその他にも小規模な被害を出しながらも、凄まじい勢いで黒い風を焼き尽くしていく。
やがて黒い風の抵抗がなくなると、雷雲は徐々にその役割を終えたかのように静まり、静かに消え去っていった。
空には一片の雲も残らず、晴れ渡った赤い空が広がっていた。
その場に残ったのは赤い海に沈み倒れた女性と、その場にへたり込む女性だけだった。
倒れた女性は雷雲が去ると、その場にムクリと立ち上がり、こちらを認めると手を振ってきた。

「おーおつかれー!」
「大変だったみたいだな、お前らー!」

「はー、死ぬかと思った…」
「よかった、うまくいって…」
>二人とのRP

「なにはともあれ飯にしようか」
「というわけで我が家へご招待だ」

「なーにがご招待よ」
「どうせ料理作るのあたしなんだからね」

「まぁそうかっかなさんなマイワイフ」
「みんなで食べたほうがご飯も美味しかろうよ」

「全くもう…」
「まぁ今回ばかりは良しとしてあげるわ」
「誰かさんたちにはさんざんお世話になったし」
▶ふたりとのRP例

「あれ?言わなかったっけ?」
「付き合ってんのあたしら」
「今日で三周年!」

「とんだ三周年になったわね、全く…」

「そりゃ…三周年に見ず知らずの人間家に招待するってなったら…ねぇ?」
「あ、あんたたちは悪くないのよ、全部このあんぽんたんがノンデリなだけだから」

「乙女心にあんまり鈍いと愛想つかされても知らないぞ」

「よっ恵子ちゃん、{PC達名前}君」

「げっ、何しに来やがった」

「げってなにさ、げって…」
「実の親に向かってさ」

「うるせー」
「それに愛想がどうのだの、あんただけには言われたくないんだよ」

「ずいぶんだねぇ、僕だって今回マイドーターと太宰府のために結構頑張ったんだよ?」
「ねぇ君達…?」

「はいはい、わかったよ」
「おせわになりましたー」
「あーもう、ついでだ。あんたも飯くらい食ってけ」

「おや?珍しい?」
「それじゃご相伴に預からせていただこうかな」
「勿論、君達と恵子ちゃんさえ良ければだけど」

「勿論大丈夫ですよ、おじさま」
「いやー、ほんと誰かさんと違って気遣いができるんだから」

「なにー?あたしがこの腐れジジイより気遣いができないってのかよ!」
「ちょっと聞き捨てならねぇなぁ」
夕暮れの太宰府は、ほんのりとオレンジ色に染まり、古都の風情が漂う中、賑やかな笑い声が響き渡った。
つい数時間前まで、崩壊の危機に瀕していたこの地を救った一団が、疲れた体を引きずりながらも、誇らしげに歩いていた。
今日あったことは誰の記憶にも残ることはない。
しかし、古都の石畳や風に揺れる樟、歴史を刻んできた建物たちは知っている。
この美しい古都と、そこで暮らす人々の笑顔を守り抜いたことを。
悠然たる歴史の1ページに探索者たちの勇姿が刻まれたことなど知る由もなく、温かい日常へと君達は帰っていくのだった。
🟡KP向け:クリア報酬
SAN回復:8d6
幸運回復:3回成長ロール(7版のみ)
その他 :夢の記憶は薄れ呪文を忘失する
9-5. ED5:忍び寄る災い
こうして日常へ帰った君達。
しかし日常は忙しく、すぐに太宰府であった出来事など、思い出と化してしまうだろう。
そうして君達は眼の前に訪れる日々を精一杯生きている。
しかし、あれから時折誰かからの視線を感じるのだ。
後ろを振り返っても誰も居ない。しかし確かに感じる不吉な視線。
しかし、それもきっと気の所為だとすぐに慣れてしまう。
それほど、現代人の日常とは忙しないものなのだ。
君達の日常は、こうしてときに激しく、時に平穏に過ぎていく。
時折感じる視線の圧と、鋭角から漂う腐臭の色を強めながら。
ただ過ぎていく。
🟡KP向け:クリア報酬
SAN回復:4d6
その他 :夢の記憶は薄れ呪文を忘失する
🟡KP向け:このルートの扱いについて
ここでのティンダロスはあくまで匂わせです。
実際に出現させたり、ロストさせるかはKPの裁量にお任せします。