🟡KP向け:シナリオ中の略称


RP    :ロールプレイのことです
 SANc  :SANチェックのことです

🟡KP向け:文子のRP方針について


文子は積極性を持ったキャラのため進んで探索等には参加させてください。
ただし、あくまで主体性はPC達に持たせるように注意しましょう。
あくまで主人公はPC達、文子はその相棒 兼 ヒロイン枠です。
色々と楽しく会話して愛着を持ってもらえるとシナリオの流れとしては理想的です。

🟡KP向け:シナリオ中の二人称について


本シナリオは1人からプレイいただけますが、シナリオ中の二人称は複数形で表記しております。

0-1. 博多(中洲)観光

0-1-1. 博多水炊き


九州最大の繁華街、そして西日本最大の歓楽街。
ここは、福岡は福岡市博多区中洲。
日本三大歓楽街としてもしられるこの街は、駅からほど近い位置に数多の飲食店が立ち並び、きらびやかな明かりと様々な香りで君たち通行客を誘惑してくる。

「博多に来たらまずこの店は押さえとかないとね」
「ささ、予約はしてあるからはいってはいって」


そう言って君たちを先導するのは、君たちと共通の友人である五条文子。
ここ福岡に居を構える彼女は、用あってこの地を訪れた君たちの観光案内を自ら買ってでてくれた。

彼女に連れられて訪れたこの店は、大通りから少し路地に入ったところにある隠れ家的店であったが、中は人でごった返しており、彼女の予約がなければ来店することは叶わなかったであろうことがすぐに理解できる。
席につき飲み物を頼むとすぐさま飲み物が手元に届く、なんともサービスの行き届いた店という印象を受ける。

「それでは再会を祝して!乾杯!」


◆RPタイム


文子とのRPを通して、PC間の関係性や、PCと文子の関係性などを深堀りして決めていきましょう。
その中で更に文子との旧交を温め、文子に思い入れを持ってもらえるようにすると良いです。

※後ほど文子の命を救うためにPCたちには頑張ってもらう必要があります
※文子は快活で姉御肌、裏表のない気持ちの良い人物です


▶RP例
・元気してたか?最近どうよ?
・いつぶりだろうな、こうやって腰を据えてゆっくり話すの?
・懐かしいな、つるんでた頃はこうやってよく飯に来たよな
・博多の印象はどうだ?忙しない街だろ?


などと話していると文子おすすめの水炊きが運び込まれてくる。
水炊きとはそのまま特に味付けをされていない水から具材を煮立て、その過程で出汁をとり旨味を引き出す鍋料理だ。
ここ博多では特に鶏肉の水炊きがメジャーで、鶏肉の濃厚なスープを味わうことができるという。
大きめにカットされた鶏肉がゴロゴロはいっているのに加え、シナシナになるまでよく火の通った野菜が鮮やかな色を発しており、なんとも食欲をそそる。

🔽水炊きを食べる場合


はじめにスープを一口、これがなんとも濃厚で美味い。
鶏のエキスを凝縮したスープにほんの少し塩味が効いており、そこに野菜の旨味も溶け出してそのままでいくらでも飲めてしまいそうな味だ。
そしてメインの鳥はよく煮えてホロホロ、これが先程のスープと合わさってこれ以上ない旨味を感じさせる。
優しく濃厚な味を堪能したら柚子胡椒をつけてみるのも良い。
これも刺激と爽やかさが加えられ、また違った角度でこの鍋をもり立ててくれる。

🔽雑炊を食べる場合


濃厚なスープを更に煮立て、米を投入した雑炊。
鍋を食べて落ち着いたはずのお腹が、すぐに食べたいと訴えるほど見るからに美味しい逸品だ。
一口食べると先程以上に旨味が凝縮されたスープに米が絡み、いくらでも食べれてしまいまそうだ。
まさに絶品、気がつけばぺろりと平らげてしまうことだろう。

「どうだった水炊きは?なかなかの味だろ?」

「さて、まだまだ宵の口だな」
「腹まだ空いてるよな?二軒目行こうぜ?」



0-1-2. 焼き鳥


繁華街から一歩それ、路地裏に足を踏み入れると、まるで別世界に迷い込んだような感覚が広がる。
狭い路地には古びた建物が並び、石畳が足元に続いている。
街灯の薄明かりが柔らかく照らす中、奥に見える焼き鳥屋から漂ってくる香ばしい匂いが鼻をくすぐる。

店先には木製ののれんがかかり、扉を開けると中からは活気に満ちた声が聞こえてくる。
カウンター越しに見える炭火で焼かれる焼き鳥の光景は、まさに職人の技そのもの。
煙が立ち上り、じゅうじゅうと焼ける音と共に、タレの甘辛い香りが一層強く漂ってくる。
店内は狭いながらも温かみがあり、木のカウンターや壁に貼られた手書きのメニューが、どこか懐かしい雰囲気を醸し出している。

そんなどこかレトロさを感じさせる焼き鳥屋のカウンター席に君たちは並んで座る。

「博多といえばぐるぐる巻いた鶏皮とか豚バラが名物らしいが、まぁなんでも美味いよ」
「さぁ好きなもんじゃんじゃん頼んどくれ」


◆焼き鳥メニュー


・鶏皮串
・鶏もも串
・ボンジリ串
・手羽先串
・ささみ串
・ねぎま串
・とりハツ串
・レバー串
・軟骨串
・せせり串
・豚バラ串
・豚タン串

🔽ぐるぐる巻いた鶏皮串を食べる場合


カリッとした食感のあと、ジュワジュワと肉汁が飛び出してくるなんとも鶏皮らしからぬ一品だ。
滴る肉汁には甘辛いタレがよく漬け込まれ混ざっており、それが噛むたびに溢れてくる。
ぷりぷりとした食感を想像していた場合面食らうかもしれないが、これはこれでとても病みつきになる一品だ。

🔽豚バラ串を食べる場合


じゅわっと溢れる肉汁、かみごたえのある肉厚な肉がガツンと胃にくる。
ここに酢ダレの効いた生キャベツをパリッと一口食べると口も胃もさっぱり、また新鮮な気持ちで肉を楽しむことができる。
こんな鳥以外の串も焼き鳥と言い張るのが福岡県民なのだ。


0-1-3. ラーメン


夜も更け、飲み会の締めに博多のとんこつラーメン屋に足を運ぶ。
街の賑わいがまだ続く中、屋台風の小さなラーメン屋の暖簾をくぐると、むせ返るような豚骨スープの香りが鼻を突く。

店内は狭く、カウンター席が数席並ぶだけのシンプルな作り。
お腹はもう満たされているはずなのに、この香りに食欲が再び刺激される。
豚骨のコクと旨味が混ざり合った香りは、まるで魔法のように胃袋を呼び覚ます。

店主が手早く調理する姿を眺めながら、カウンター越しに湯気が立ち上る大鍋を見る。
豚骨スープがぐつぐつと煮立ち、その濃厚な香りが店内を満たしている。
ラーメンが茹で上がる音や、箸で麺をすくう音が心地よく響く中、湯気に包まれた店内の温かさが居心地の良さを感じさせる。

「呑みの〆といえばこれだよな!」


🔽ラーメンを食べる場合


出されたラーメンは見た目こそシンプルだが、その香りはどこまでも奥深い。
一口飲めば、濃厚でクリーミーな豚骨の風味が口いっぱいに広がり、体の芯まで温まるようだ。
麺をすすれば、細く硬いその麺はスープとよく絡み合って、絶妙なハーモニーを奏でる。
お腹がいっぱいなはずなのに、この一杯を前にすると食欲が再燃するのが不思議でならない。
あっという間に平らげ、器を置く。
屋台独特の人温かさと、温かい豚骨スープが、肌寒い体や心まで満たしてくれるようだった。


0-1-4. 宿泊所


「いやぁ、時間があったらカレーなんかもおすすめなんだけど、今日はこんなところかな」
「どうだった?博多グルメは?」

「そろそろ終電だしあたしはこのへんで御暇するわ」
「また明日な」

「夜の街だからってあんまりハメ外して明日に引きずんなよ!」


そう言って彼女は駅の方へと去っていく。
彼女の言うように君たちはまた明日彼女と会い、観光案内をしてもらう約束をしている。
そうするとそろそろホテルに返って休むのが利口だろう。


博多の夜は、食の魅力に満ちていた。
水炊きに焼き鳥、とんこつラーメン、他にも地元の名物料理を楽しみ、心も体も満たされた夜。
夜風に吹かれながらホテルへの帰路を辿ると、街の喧騒もどこか心地よく感じられる。

ホテルに到着し、ロビーの静かな空気に包まれると、一日の疲れがじわじわと体に染み渡る。
エレベーターのボタンを押し、上階へと向かう間、今日の美味しい料理や楽しい会話が頭の中で蘇る。
部屋のドアを開けると、心地よいベッドが迎えてくれる。

室内の穏やかな照明が疲れた体を優しく包み込み、窓の外に広がる夜景が静かに輝いている。
荷物を部屋の隅に置き、軽くシャワーを浴びると、身体の疲れがすっかりとれていく。
熱い湯が肌に心地よく、グルメの余韻を感じながらリラックスするひととき。

バスローブに身を包み、ふかふかのベッドに横たわると、心地よい疲労感が全身に広がる。
枕に頭を乗せると、柔らかな感触が心地よく、まぶたが自然と重くなる。今日の思い出を胸に、次第に意識が遠のいていく。

博多の美味しい料理と温かい人々、そして素晴らしい一日の終わり。満ち足りた気持ちで、深い眠りに落ちていく。
静かなホテルの部屋で、博多の夜の魅力を余すところなく味わった幸せを感じながら、明日への期待を胸に、安らかな眠りについた。


0-2. 太宰府(参道)観光

翌日、君たちは電車に揺られとある場所にやってきた。
国内外から毎年1000万人もの人が訪れるというこの場所は、福岡は太宰府市。
かの有名な太宰府天満宮を有する歴史と文化の町だ。

そんな見ず知らずの観光地において、君はすぐに見知った顔を見つける。

「お、来たな…?」

そう言って君たちを出迎えたのは巫女装束に身を包んだ文子であった。
彼女は神仏に祈る質には見えないが、これでいてれっきとした天神様に仕える巫女らしい。

「こんな田舎くんだりまでよく来てくれた」
「すべての太宰府市民を代表して今日は私が観光案内をしようじゃないか」

「さて、早速だが…」


そこで文子の懐から何やら音楽が聞こえてくる。
この音楽は聞き覚えがある、天神様ゆかりのあの音楽だ。
彼女は懐からスマホを取り出すと、画面を確認し眉をしかめ、再びスマホを懐にしまう。

「すまん、出鼻がくじかれたな」
「早速だがまずは参道を案内しよう」
「この辺は最近は色んな店がでてて面白いぞ?」
「スイーツとかは歴史的には浅いかもだけど気にすんな!」


🔽電話について聞く場合


「職場から。まぁこういうときは大体ろくでもない連絡さ」
「今日は何があっても休むって伝えてるし、でてやる義理はないね」

そう言って肩を竦める。

「さて、参道なんだが名物は勿論梅ヶ枝餅だが最近は他にも色々あってな」
「名物かと言われると地元民的にはあまりピンとこないが…」
「まぁ激戦区だけあってうまいものは色々あるから気になったものがあれば試してみると良い」


そう言って文子はおすすめのお店をいくつかピックアップして教えてくれる。

◆参道おすすめスポット


・梅ヶ枝餅
・明太子
・鬼瓦最中
・せんべい
・梅アイス
・抹茶ラテ
・生プリンアイス
・モンブランシェイク
・チーズケーキ
・あまおうケーキ
・ばななじゅーす
・コーヒー
・バーガー
・豚まん
・明太フランス
・コロッケ
・めんたいしゅうまい
・ラーメン


0-2-1. 梅ヶ枝餅


「梅ヶ枝餅ってのは要はあんこを包んだヤキモチだ」
「道真公も好んだ餅を梅の枝に指して差し上げたって伝説からこの名前がついたらしい」

「参道には数えたこともないが、多分梅ヶ枝餅屋が10はある」
「どこもあたしが生まれる前からやってる老舗だから外れることはないだろう」
「店先で焼いてるから、好きなところに行くと良い」


そう言って放り出されるものの、たしかにここから視界に入るだけで梅ヶ枝餅を焼いている店が3件はある。
各々の店は差別化のためか、セット販売だったり、アレンジだったりを加えている店もあるようだ。

◆アレンジ、セット販売


・梅ヶ枝餅ぜんざい
・抹茶セット
・梅サイダーセット
・よもぎ入り梅ヶ枝餅
・梅昆布茶セット
・甘酒セット
・ワインセット

君たちが梅ヶ枝餅を買うのと合わせて、文子も梅ヶ枝餅を買うようで店員に親しげに話しかけている。

「おばちゃん、あたしも一個」
「支払いはこれで」

そう言って文子は鮮やかに色づいた紅葉の葉を一枚差し出す。

「文子ちゃん、あんたもいい加減いい歳なんだから天神払いはもうよしとくれ」
「ほれ、110万円よこしな」

「かーっ!太宰府にもとうとうインフレの波に呑まれたか~」
「ほい、ぴったり」

「あい、たしかに」

そう言って熱々の梅ヶ枝餅を紙に包むと、君たちと文子にそれぞれ手渡してくれる。

「いやー、やっぱこれだよな」

文子は子どものように喜びながらそれを受け取る。

🔽天神払いについて聞く場合


「ああ、この店古馴染なんだがな」
「昔家でしたものの腹が減って金もない時があってな」
「当時もおばちゃんだったおばちゃんが奢ってくれたんだよ」

「一言余計だよ」

「でもそれが子供心にすごく申し訳なくてな、ちょうど持ってた超キレイな紅葉を手渡したんだ」
「そしたらおばちゃんが「あら、天神様とおそろいね」って」


🎲判定:知識ロール
判定成功!
あなたは神のまにまにの出典元を知っている。

このたびは ぬさもとりあへず 手向山
もみぢのにしき 神のまにまに

という、天神様こと菅原道真の和歌が元になっていたはずだ。
判定失敗...
よくわからなかった。

「神のまにまにって聞いたこと無いか?アレの元ネタでな」
「道真公の和歌で、神様に捧げる幣(ぬさ)…まぁ紙や絹を細かく切った捧げ物があるんだが」
「その幣を忘れたんで、この紅葉で勘弁してくれってうたった歌があってな」
「以来そのネタを天神払いって名付けてこすってるってわけ、20年くらい」

「まったくこの悪ガキときたら、奢るんじゃなかったよ!」

「ははは、ごめんごめん」
「今後も贔屓にするから勘弁してよ」


と文子は楽しそうに笑いながら話す。
彼女にとっては大切な思い出なのだろう。

🟡KP向け:神のまにまについて


最後の謎解きに対する前フリです。
火雷神(天神様)招来の呪文のコストを踏み倒すのにこの理論を使います。

🔽梅ヶ枝餅を食べる場合


焼き立ての梅ヶ枝餅の表面はパリッと香ばしく、それでいてもっちりとした食感がなんとも食べごたえを感じさせる。
中の餡も柔らかく優しい味で、餅との相性は勿論抜群だ。

🔽食べ比べる場合


もち米の産地や配分の比率はどこも違うらしく、食べ比べてみると違いがよく感じられた。
パリッとしたものから、もちっとよく伸びるものまで、食感も様々。
中の餡も同様に産地や味付けが異なり、塩味の効いたさっぱりしたものから、あんの甘さを極限まで求めたものまで色々楽しむことができた。


0-2-2. 明太子


「ここは福岡じゃ有名な明太子の老舗でな、土産物選ぶときは特におすすめの店だ」
「最近じゃイートインで明太茶漬けなんかはじめたらしくてな、味を確かめたかったら食ってみると良い」


🔽めんたい茶漬けを食べる場合


流石本場の明太子だけあって、味がピシャっとついて申し分ない。
生はもちろん、炙り目のついたものもまた風味が変わってたまらない。
中にはイカ明太や高菜明太、紫蘇の実いり明太などと言った変わり種もある。
どれも辛味が心地よく、気がつけばご飯が進んでしまう。


※以降は最近の流行りということで、文子のカバー範囲外になり、解説はなしです
※文子もなんなら一緒にへーへー言いながら楽しみます

0-2-3. 鬼瓦最中


鬼瓦は大宰府政庁跡から出土したもので、魔除けの効果があるんだとか。
そんな鬼瓦をモチーフとしたモナカには、あんこがたっぷりとサンドされており、その中央にはさらに大粒のいちごが挟まれている。

🔽鬼瓦最中を食べる場合


モナカはパリッとして口溶けが良く、なんとも食感が心地良い。
あんこはこざっぱりとした甘さのため、大盛りにも関わらず飽きずに食べきることができる。
大ぶりのいちごは甘酸っぱくジューシーで、餡との相性も抜群だ。


0-2-4. せんべい


ここでは焼き立てホカホカのせんべいをテイクアウトできるらしい。
味付けは醤油、海苔、赤しそ、柚子胡椒など様々だ。
そしてこの店のイチオシは、串ぬれおかきという一風変わったおかきだ。
これは、竹串に一口サイズのぬれ煎餅が刺さり、味付けがされたもので、柚子胡椒や七味、マヨネーズなど、酒のお供になりそうなフレーバーが色々用意されている。

🔽串ぬれおかきを食べる場合


一瞬思った以上にもっちり柔らかい食感に戸惑うが、確かな香ばしさがこれがせんべいであることを教えてくれる。
全体的に味はしっかりしており、甘みと塩っ気の両立する日本人が大好きな味付けであった。
食べた感想としてはせんべいというよりも焼き鳥、それも鶏皮などに近い印象を受けた。


0-2-5. 梅アイス


この店では食べ歩き用のアイスクリームが沢山用意されている。
その中でも目を引くのが真っピンク色のソフトクリーム「梅アイス」だ。

🔽梅アイスを食べる場合


可愛らしいピンク色のアイス、梅の甘酸っぱい匂いが漂っている。
一口口に含むと、甘さと酸っぱさが口いっぱいに広がり、なんとも爽やかな心地だ。
さっぱりとした味わいで、飽きることなく完食することができた。


0-2-6. 抹茶ラテ


ここでは抹茶のアイスやラテを楽しむことができる。
なんと抹茶の濃さを選べるらしく、一番濃いものが通の間で人気のようだ。

🔽抹茶ラテ(濃い)を飲む場合


口の中にガツンとした苦みが広がる、まさに抹茶という具合で、口いっぱいに抹茶のフレーバーが広がる。
しかしその中に、仄かな甘みも感じられ、一口すすればもう一口すすりたくなる、なんとも癖になる味だ。


0-2-7. 生プリンアイス


その名の通り、プリンを凍らせてアイスにしたなんとも面白い食べ物だ。
アイス棒の先にプリンが付いているのはなんともシュールで可愛らしい。

🔽生アイスプリンを食べる場合


棒に凍りついたアイスはどれだけ硬いのだろうと想像したものの、アイス自体は思ったよりも柔らかく、シャリシャリと食べれてしまう。
口に含まれたアイスは徐々にプルプルと食感を取り戻していき、それと同時にあっさりとしつつもコクのある濃厚な味わいが口に広がっていく。


0-2-8. モンブランシェイク


ここのおすすめはシェイクの上にモンブランを絞り出したスイーツ。
抹茶シェイクに抹茶モンブランを合わせるのが定番のようだ。

🔽モンブランシェイクを飲む場合


シェイク自体は甘さ控えめであっさりした味だ。
しかしこれを口溶けの良い濃厚なモンブランと合わせるとなんとも心地良い。
片方ずつ食べても美味しいのだが、一度に味わうとなんとも深い味わいを提供してくれる。


0-2-9. チーズケーキ


ここは世にも珍しいチーズケーキの専門店。
代表するプレーンのチーズケーキの他にも、「紅茶」「抹茶」「ピスタチオ」など、様々な香りや風味を楽しめるバリエーションが有る。

🔽チーズケーキを食べる場合


ここのチーズケーキはとにかく濃厚の一言に尽きた。
甘すぎず、濃厚な味わいは、とてもクリーミーで尾を引く美味しさだ。


0-2-10. あまおうケーキ


ここは福岡の名産いちご「あまおう」を全面に押し出したスイーツ店だ。
食べ歩きグルメが中心で、あまおうを扱った様々なカップスイーツなどを提供してくれている。
特におすすめなのがチーズケーキにあまおうのジュレと凍らせたあまおうをトッピングしたあまおうケーキだ。

🔽あまおうケーキを食べる場合


チーズケーキはひとくち食べてわかる濃厚さで、そこにジュレの甘味と酸味のバランスが何とも心地良い。
そしてそこに冷たい凍ったいちごの塊を挟むことで、冷たさと甘酸っぱさで口の中をいつでもリセットすることができる。
ド定番の組み合わせを、これでもかと研究し相性の妙を感じさせる、そんな一品だった。


0-2-11. ばななじゅーす


ここのおすすめはなんといってもバナナジュース。
砂糖香料無使用でバナナの味そのままを楽しむことができる一品だそうだ。

🔽バナナジュースを飲む場合


バナナの濃い甘みがこれでもかと襲ってくるなんともストレートでフレッシュな飲み物だ。
氷がはいっておらず、それでいてキンキンに冷えているため、最後まで薄まることなく濃厚な味わいを楽しむことができた。


0-2-12. コーヒー


ここは全国に展開されている有名なチェーン店。
ただ、この店の特色はなんといっても店の外からでも目に付くこの内装だ。

🔽コーヒーを飲む場合


じゅもんを唱えコーヒーを授かる。
うん、いつもどおりの安心できる味だ。


0-2-13. バーガー


ここは食べ歩き用の唐揚げをメインとしたお店。
おすすめは、自慢の唐揚げをサンドしたバーガーだ。

🔽バーガーを食べる場合


思った以上にボリュームのあるバーガーだ、からあげの香ばしい香りに加え、梅や紫蘇のこざっぱりした香りも漂ってくる。
大きく口を開き頬張ると、肉厚なからあげのジューシーさが口いっぱいに広がる。
バンズも表面はカリカリ、中はふわふわでなんとも唐揚げと相性がいい。
大味の後には、梅、紫蘇、大葉がよく効いて、口の中をさっぱりと洗い流してくれる。


0-2-14. 豚まん


ここは食べ歩き用の豚まん専門店。
大ぶりの豚まんをパックに入れて提供してくれるのが特徴だ。

🔽を食べる場合


荒いひき肉と玉ねぎの旨味の詰まったジューシーな餡は、もっちもちの皮と相性が抜群だ。
一口食べるだけで肉汁が溢れ、零れそうになる。
味変で酢醤油がつくのは九州独特らしいが、つけてみるとさっぱりとした酸味と醤油の塩味・うまみがなんとも相性が良く、また違った気持ちで食べ進めることができた。


0-2-15. 明太フランス


ここは明太子メーカーが運営するベーカリーショップという、なんとも変わった店だ。
名物はフランスパンに明太子をサンドした明太フランス。

🔽明太フランスを食べる場合


柔らかめのフランスパンにバターと明太子がサンドされた一品。
一口食べると、パンの香ばしさと明太の塩み、バターのコクが合わさりなんとも心地良い。
サイズもそれほど大きくなく、夢中で食べればすぐに完食してしまうことだろう。


0-2-16. コロッケ


ここはコロッケをメインとした揚げ物専門店。
名物はなんといってもコロッケ。テイクアウトからお土産にまでおすすめできる一品だ。

🔽コロッケを食べる場合


コロッケは味がしっかりとして、なんともスパイシーな仕上がりだ。
胡椒がよく効いており、それが芋の甘さをより引き立てている。


0-2-17. めんたいしゅうまい


ここはテイクアウト専門の明太子のお店。
なんとも珍しいこの店の名物は明太しゅうまいだ。

🔽明太しゅうまいを食べる場合


細かく細切りにされた皮の食感と、明太のぷちぷちとした食感、加えてイカのコリッとした食感が合わさり、なんとも面白い食べ味だ。
味もまろやかで優しい味わい、明太の塩みもあって、何もつけずにそのまま食べられた。


0-2-18. ラーメン


ここは九州一位にも輝いたことのあるラーメン店。
福岡のラーメンと言えば豚骨細麺だが、この店もその例外に漏れない。

🔽ラーメンを食べる場合


ガッツリ豚骨の効いたスープは、臭みはなくさっぱりしつつも旨味の強い理想の豚骨スープと言った様相。
それに合わさる麺は固めながらも歯切れがよく、スープに良く絡む仕上がり。
一つのジャンルを突き詰めた確かな完成度を感じる一品だった。


0-3. 太宰府(天満宮)観光

0-3-1. 御神牛


参道は200m程の短いものだったが、いろいろな店があり、食べ歩いているだけで活気を感じられ楽しげな道であった。
そうして君たちはいよいよ太宰府天満宮の敷地内へと足を踏み入れる。
大きな石造りの鳥居をくぐると、まずめにつくのは長蛇の列。
その先にあるのは牛の像?だろうか?

「さて、ここからが観光本番」
「まずは御神牛像だ」

「牛と道真公ってのは何かと縁があってな」
「太宰府天満宮がこの場所にできたのも、道真公のご遺骸を引いてた牛がこの場所で動かなくなったからって言われてる」

「境内には御神牛像が全部で11体あるんだが、全部伏せたポーズでいるのもこれが由来だな」
「なんでだかここの牛だけやたら人気なんだが、まぁよかったら頭をなでとくと良い」
「なんでも御神徳で頭を撫でると知恵を授かれるらしいぞ」

「ほらみろ、撫でられまくってテッカテカだ」


見やった先の牛の像を見ると、確かに頭や角の部分だけ色が変わり、黄金色に輝いている。
今であればちょうど人も捌けて触ることができそうだ。

🔽像を撫でる場合


間近で見ると牛は思ったよりも愛嬌のある顔をしている。
触ってみると、ひんやりしているがツルツルしていてなんとも肌触りが良い。
頭が良くなったかはわからないが、そこはかとなくご利益がありそうな気配がする。

 SAN値回復:1 

🟡KP向け:続・牛との縁について


クトゥルフにおいて道真公はさらに牛との縁を持っています。
道真公が呼び出したとされるクトゥグア(クトゥルフ2010参照)も形態によっては牛のような容姿をしており、本シナリオもそれに習った設定を持っています。


0-3-2. 太鼓橋/心字池


御神牛から向かって左。
人の波はこの方向に続いており、歩む先には何やら橋と池が見える。

「ここは心字池」
「それでかかっている橋は見たまんま太鼓橋な」

「心字池はその名の通り漢字の心を司った池だが、正味今の形からはようわからんわな」

「太鼓橋は3つかかってるんだが、それぞれ過去現在未来、仏教思想で言う三世一念を表しているらしい」
「だからこの橋は基本は過去側からの一方通行とされているな」
「そうでなくても神社の太鼓橋ってのは心身を清めて神様に会う準備をするもんだからな」

「あとは過去の橋を渡るときは振り返らない」
「現在の橋を渡るときは立ち止まらない」
「未来の橋を渡るときはつまずかない、なんてことも言うな」

「ま、なんだかんだ能書きは色々あるが、橋ってのは渡るもんだ」
「それじゃいこうか」


促されるままに橋を進むと、すぐに急な上りに行き当たる。
高さは3m程だろうか、2階建てほどの高さから池の全貌がよく分かるが、確かに心という字かどうかはいまいちわからない。
池はというと緑色に濁ったあまり透明度の高くない池だ。
所々に鯉がおり、餌をやっている人もいる。

間もなく下りに行きあたり、下った先にはなにかの社もある。
そのまま進むと2つ目の橋に行き当たるがこちらは先程と異なり平坦な橋だ、これを太鼓橋と呼ぶのかはわからないが…
この橋は水面が近く、先程よりも鯉が間近で見ることができる。
餌に群がる鯉はまさに入れ食いといった様子だ。
橋をわたりきった先には、またも社がある。

そして最後に、また最初と同じようにアーチ型の橋が続く。
アーチを登りきった先では視界が一気にひらけ、真っすぐ行った先には本殿らしきものが見受けられる。


0-3-3. 手水舎


まっすぐ歩を進め、御本殿の入口が近づいてきたところでふと脇を見ると、なみなみと水の流れる涼し気なスペースを認めることができる。

「さて、参拝前に体を清めていかないとな」
「ここは見たまんま手水舎」

「手水っていうのは禊を簡略化したものらしい」
「一昔前だったら川で身を清めないとかもだったと思うと、こういう風習ってのはありがたいよな」

「手水の手順ってわかるか?」
「まず右手で柄杓を持って左手を清める、次に左手で柄杓を持って右手を清める」
「次に右手で柄杓を持って左手に水をあけて口を清める、今日日色々うるさいしこれはフリだな」
「それで最後に両手で柄杓を持って持ちての柄を清める」

「ここの手水舎は近場の霊峰から切り出した一枚岩で作っているらしい」
「真ん中に亀も居てかわいいだろ、梅雨時期とかだとあじさい浮かべてたりしてきれいなんだけどな」


🔽手水をする場合


言われた作法に則り柄杓を浸かって手を清めていく。
少し歩いて火照った体に冷たい水がなんとも心地良い。
実際に身が清まったかはともかく、そこはかとなく身が引き締まった感覚がある。

 SAN値回復:1 


0-3-4. 麒麟像/鷽像


「さっきから目についてたと思うがこれは麒麟像と鷽(うそ)像な」

「麒麟は漢字の方の麒麟、中国の聖獣のやつ」
「徳を持って世を治める王が現れたときに姿を見せるとされる聖獣で、道真公の生き方と重なるということで作られたらしい」
「昔は2体あったけど、一体は戦時中に金属供給を求められて解体されちまったんだとさ」

「もう一個のちっこいのは鷽像な。うそ、あんまり聞き馴染みないだろ?」
「ついた嘘と誠を入れ替えて人々に幸せを運ぶと信じられてる鳥だ。」
「ここじゃ知らず知らずのうちについた嘘を、天神様の誠の心に変える鷽かえの神事なんてのもやってる」


そう言って指し示されたのは、あまり見覚えのない奇怪な像。
正直神社の置物としてはピンとこないが、これもまた由緒あるものには違いないらしい。


0-3-5. 楼門


身を清めた君はいよいよ本殿の入り口へと差し掛かる。
ここは天満宮の中心だけあって沢山の人が出入りしている。

「さて、いよいよ御本殿間近。ここは本殿前の所謂楼門だな」
「楼門ってのは2階建ての門を言うけど、うちの門は外から見ると2階建てで、本殿から見ると1層っていう珍しい形をしてるんだ」

「デカいちょうちんが目につきがちだが、両脇には随神の像もある」
「右側に口を開いた阿行と、左側は口を閉じた吽形な」


さして高い訳では無いが、なぜか大きく見上げてしまう荘厳なその門は、紅と白で彩られたいかにもと言った門であった。
言われて初めて気づいたが、確かに両脇にも誰かの像があるのが見受けられる。


0-3-6. 飛梅他


本殿の中に入るとまず池があり、そこには鯉が自由に泳いでいた。
そして、周囲には回廊が通っており、授与所が併設され、お守りや御札などが置かれているのが目に付く。
そして、敷地内でもう一個目につくのは梅の木だ。

「さて、太宰府といえばこの逸話と言っても過言でないのが飛梅の伝説だ」
「道真公は幼い頃から梅好きだったそうでな、左遷の折に梅の木に歌で語りかけたそうな」
「それがあの有名な歌、東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ、ってやつだ」

「要は春風が吹いたらその匂いを太宰府まで送ってくれ、主人が居ないからって春忘れんなよって歌なんだが」
「その歌に応えるように一夜のうちに梅の木が京都から太宰府まで飛んできたっていうのが飛梅の伝説だ」

「境内には飛梅含めて梅の木が6000本位あるんだが、不思議と飛梅が先んじて開花するんだ」
「春を忘れんなって教えを未だにいの一番に実践してんだから律儀な奴らだよな」



0-3-7. 御本殿


そんな梅の木の脇の真ん中を通り、いよいよ目前に迫った荘厳な建物。
中では神主らしき人物がお祓いか何かをしているのが目に付く。

「さて、ここが御本殿、言ってみれば全国天満宮の総本宮だ」
「天満宮ってのはこの場所にあった道真公の御墓所に、門弟が廟を建てたのが始まりらしい」

「よくある神社と違って御本殿前に拝殿や幣殿がないだろ?」
「これは回廊と池を含めて平安貴族の邸宅、つまり道真公の終の住まいになぞらえたなんて言われても居るな」


促された先にある建物。確かに神社で参拝するときによくある鐘だったり賽銭箱がおいておらず、本殿が直接見える変わった造りだ。
どうやら箱ではなく柵で囲われた場所に賽銭を投げるらしい。

🔽お参りする場合


作法に則り、お参りをする。
二礼二拍手一礼、パンパンと心地のいい音が周囲に響き、すぐに静寂が訪れる。
君は学業の神天神様に何をお願いしただろうか?その願いが叶うかはともかく、やはり参拝というのはどこか気持ちの良いものだ。

 SAN値回復:1 



0-4. 固定イベント:恵子登場

お参りを済ませたところで、本殿脇の門戸をくぐり、本殿の外に出る。

「あっ…!」

「げっ…」


すると、外に出たところで、文子が誰かを見つけ声を上げる。
同じく声を上げたその女性は片手で幼稚園生らしき少年と手を繋いでいる。 文子は喜々としてその人物に駆け寄ると後ろ手に抱きつく。

「恵子~何してんだ?」

「えーいうっとおしい!」
「何って、仕事に決まってんでしょ…?」


恵子と呼ばれた女性は強引に文子を引き離すと距離を取る。
なおも文子は追いすがろうとするが、途中でハッとなってこちらに向き直る。

「おっと、失敬」
「こいつは藤原恵子、あたしとは幼稚園からの仲でそこの幼稚園で先生やってんだ」

「んでこっちは…」
「{PC名前}(人数分の紹介)」


🔽挨拶をする場合


君たちが挨拶をすれば、恵子も渋々と言った様子で「…よろしく」と返すだろう。

「…それで何のようよ」
「あたし仕事中なんだけど」

「そうかっかすんなって、なぁタケシ」

「なぁ文子」

不機嫌そうな様子の恵子と対象的に文子は機嫌良さげで、園児とも仲よさげだ。

「…なにもないなら行くわ」
「それに文子、私まだあの件、許したわけじゃないから」

「ほら、行きましょたけし君」
「帰ったらお昼寝しましょうね~」

恵子と呼ばれた女性はそう言って文子をキッと睨みつけると、園児の手を引いて去っていってしまった。

🔽恵子との仲を聞く場合


「あいつとは昔っから腐れ縁でなぁ…」
「クラスも一緒だったし、係も委員会も一緒だったし…」
「果にはこうやって同じ敷地内で働いてるわけだ」

と、機嫌良さげに話す。

※GM向け:二人は付き合っていますが、ここでは付き合っていることを明かさないようにしてください

🔽あの件について聞く場合


「ん~いや、心当たりがないんだよなぁ…」

と、文子自身も当惑している様子だ。

※GM向け:心理学等を振っても嘘をついていないことがわかる

🟡KP向け:恵子と文子の喧嘩


痴話喧嘩です。
二人は今日で付き合って3年ですが、そんな記念日に文子が探索者たちを家に招くと言い出したので恵子は怒っています。



0-5. 固定イベント:文子離脱

<LINE着信音>

君たちが談笑しているところに、文子の方からふと聞き慣れた電子音が響く。
文子は反射的にスマホを手に取り耳を当てるが、すぐにその顔をしかめる。

「はい、五条…」
「え?ああ、はい…はい…はい?今からです?」
「緊急ってそんな…今日は無理って言ったじゃないですか…」

「…はぁ、わかりましたよ、定時までですからね」
「はい、はい、では後ほど…」


彼女は電話を切り、深くため息を付くと君たちに向き直る。

「…すまん、LINEだったから油断した…」
「職場からで急な欠員で3時間だけでなきゃならなくなっちまった…」
「ほんと申し訳ない…」

「18時に本殿側の太鼓橋で待ち合わせしよう」
「そうだな、他の見どころはこんなところかな…?」


そう言って彼女は、君たちに天満宮の見どころをいくつか教えてくれる。

◆見どころスポット


・楓社
・摂社/末社
・宝物殿
・菅公歴史館
・大樟
・絵馬堂
・菊花展
・だざいふ遊園地
・九州国立博物館

「ほんと悪い!夕飯はごちそうするから!」
「また後でな!」
「なんかあったら連絡くれ!」

「あ、小さい社ってなんか開けるとイベント起こったりアイテムはいってたりしそうだけど開けるなよ!」
「絶対だぞ!」

そう言い残して巫女服の女性は足早に去っていく。



0-6. 天満宮観光(自由ルート)

0-6-1. 楓社


麒麟像、鷽像のすぐ横にある小さな社。
ここは、道真公の正妻、宣来子様(のぶきこさま)を祀る社だ。
夫婦円満、安産、子宝の神様として信仰されているらしい。

🔽参拝する場合


本殿に比べれば慎ましい造りであるが、神様に貴賎なし。
しっかりと手を合わせて拝めば、何やら優しい気持ちになった。

 SAN値回復:1 


0-6-2. 宝物殿


福岡県第一号の博物館登録を受けた展示所だ。
道真公の佩刀「毛抜型太刀(けぬきがたたち)や、国宝「翰苑(かんえん)」をはじめ、古文書、美術工芸品など約5万点の文化財を収蔵展示しているらしい。
最近では現代アートの展示にも力を入れているとか?
併設のミュージアムショップではオリジナルグッズや書籍なども販売している。

◆展示品


・菅原道真直筆の経典
・豊臣秀吉の朱印状
・様々な絵図
・様々な刀剣、甲冑
・国宝「翰苑」(※唐の張楚金の撰、雍公叡の注の記帳な書)
展示スペースはあまり広くなく、展示物は少数精鋭、サクッと回り切ることができるだろう。


0-6-3. 菅公歴史館


ここでは道真公の波乱に満ちた生涯を博多人形によって物語のように伝える展示を行っている。

◆道真公の生涯について


学問で朝廷に仕える家系に生まれた道真公は幼少の頃よりその才能を開花させる。
5歳にして和歌を、11歳にして漢詩「月夜見梅花」を読み、その才覚に皆が息を巻いたという。

その後も勉学に励み、学者として、政治家としても卓越した力量を発揮。
26歳の若さで最難関の国家試験「方略試(ほうりゃくし)」に合格、33歳にして学者の最高位である「文章博士(もんじょうはかせ)」に任じられた。

その姿勢は常に至誠一貫としたもので、42歳で讃岐守に任じられた際には、疲弊した民の暮らしを目の当たりにし税制度の見直しが必要と洞察し抜本的な改革を行った。
その後も数々の役職を歴任する中で、いち早く世界情勢を察知し、50歳の時に長年続いた遣唐使の停止を提言したのは有名な話だ。
道真公のこの一連の改革は、国風文化の礎となり、国のあり方にまで大きな影響を及ぼした。

その後道真公は宇多天皇の絶大な信頼を得て、学者としては異例の右大臣の栄位を授かることになる。
しかし、そのことを妬んだ藤原時平の策謀により、いわれのない罪で突然太宰府に左遷されるという悲劇に見舞われることに。
当時の太宰府は衣食住に事欠く不遇の地であったが、そのような環境にあってなお道真公は国の平穏を一心に祈ったという。

そして903年2/25、太宰府にて59年の生涯を閉じた。
その後、遺骸を牛に引かせていた所、とある場所でにわかに伏して動かなくなってしまう。
これは道真公の思し召しであろうと、門弟によりこの地に埋葬され、廟が造営されこれが現在の天満宮の前身となる。

そして道真公の死後、藤原時平をはじめとした朝廷の要人が次々と亡くなり、人々はこれを道真公の怨霊の祟りであると噂するようになった。
さらに朝廷の不幸はこれに終わらず、今度は清涼殿(天皇が日常を過ごす建物)が落雷を受けて炎上。
またも朝廷の要人が多くなくなり、これを目撃した醍醐天皇までが体調を崩し崩御。
この件も道真公の怨霊が原因だと考えた朝廷は道真公を天神様として祀る「北野天満宮」を建立し、今日の天神信仰が始まる。


0-6-4. 摂社/末社


境内には天神様を祀る本殿以外に、37のお社がある。
これを、摂社/末社といい、それぞれの社で神様をお祭りしている。
(楓社もこの内の一つ)

▶老末社
道真公と同じく秀でた学者、政治家であった道真公の父君、是善公(これよしこう)と母君を祀っている。

▶福部社
道真公が師と慕った島田忠臣を祀っている。
子どもの神様、厄除け災難消除の神様として進行されている。

▶御子社
道真公のお子4人をまつる社。

▶野見宿禰社
日本書紀で相撲の祖として記されている野見宿禰を祀る社。
野見宿禰は菅原家の祖神でもある。

▶中島神社
お菓子の神様である田道間守命(たじまもりのみこと)を祀る神社。
九州菓業の守り神として信仰を集めている。


0-6-5. 大樟


樹齢1500年を超える巨大な樟。
高さは28.5m、幹周りは11.7mにも及ぶ見上げるばかりの大樹だ。
道真公の居た時代から長きにわたってこの地を見守ってきた御神木。それがこの大樟だ。

境内には大小100本あまりの樟がそびえ立っており、個に指定天然記念物を含む51本が天神の社として、福岡県指定の天然記念物にも登録されている。


0-6-6. 絵馬堂


屋根のついた吹きさらしの建物。
見上げれば、数十点にも及ぶ絵馬や額を認めることができた。


0-6-6. 菊花展


季節限定の催しだ。
県内外の菊愛好家によって様々な菊の展示が行われている。
ずらりと並んだ菊は壮観だ。
ここでは展示だけでなく、苗や切り花の販売なども行われている。


0-6-7. だざいふ遊園地


太宰府天満宮の境内で営業するレトロで自然がいっぱいの遊園地。
アトラクションはちょっと懐かしいものから、親子で楽しめるものまで様々。

◆アトラクション


・だざいふおもちやのもり :木製遊具で遊べる室内施設
・トレインコースター   :レトロ感満載のコースター
・スカイシップ      :地上8mの空中散歩
・水上コースター     :坂から水に向かって急降下!爽快アトラクション
・メリーゴーランド    :華やかな装飾のメリーゴーランド
・ミニバイキング     :お子様でも乗れるバイキング
・ビックハウス      :室内が大回転?想像を超えるびっくりを君に
・スカイサイクル     :空中サイクリングを楽しもう
・ハッピーカンガルー   :カンガルーみたいに上下にぴょんぴょんフリーフォール
・キッズインディアンカヌー:お子様専用カヌー
・子供機関車       :お子様専用ミニ機関車
・エレファントファミリー :耳を広げた像が回りながら上がったり下がったり…
・てんとうむし      :レールを走るテントウムシカート
・トゥインクルメーズ   :キラキラくるくる、光の迷宮
・宝石探し        :眠っているパワーストーンを探せ!
・もりのパターゴルフ   :池の脇にある見晴らしの良いパターゴルフ場
・なかよしどうぶつらんど :やぎ、うさぎ、モルモットが居るぞ
・ゲームコーナー     :大人気ゲームから懐かしいゲームまで
・キッズゴーカート    :お子様用のかっこいいゴーカート
・F1カー         :ちびっこ向けのF1カー
・ドクターイエロー    :黄色い車体の新幹線「電車のお医者さん」
・アンパ◯マン列車    :みんな大好きア◯パンマンの列車
・トーマ◯&パ◯シー列車 :元気いっぱい◯ーマスとパーシ◯の列車
・パンダカーのもり    :可愛い動物の背中に乗ってお散歩しよう


0-6-8. 九州国立博物館


太宰府天満宮の隣にできた国内4つ目の国立博物館。
展示物はその時時で様々だが、今は大エジプト展というのをやっているらしい。
長い長いエスカレーターと動く歩道に揺られてほんの数分、開けた山の上にある眩しい建物が眼前に現れる。

中も覗きたいところだが、今からだと閉館時間も近く、待ち合わせにも間に合わなそうだ。

🟡KP向け:博物館見学について


後で見る時間を設けるので、ここでは入らないように誘導してください。
入ろうとした場合、見て回るには時間が足りなそうと伝えてください。

🎲判定:聞き耳
判定成功!
周囲の家族連れからこのような声が聞こえる。

「牛さん怖かったー」
「あらそう、あんなにあいたがってたのに…」
「でもミイラさんかっこよかった、僕ミイラになる」
「ならうんと偉くならないとね」
判定失敗...
特段何も聞こえてこなかった



0-7. 固定イベント:火雷神(偽)と黒い風の招来

君たちは観光を満喫し、文子との待ち合わせ場所である太鼓橋へと向かう。
時刻は間もなく18時に差し掛かろうかという所、ふと周囲を見渡し違和感に気づく。
日暮れ時とはいえ、ここまで人は少なかっただろうか…?
気がつけば周囲には君たち以外の人影はなく、周囲には冷たい風が吹きすさぶばかりだ。

冷たい、冷たい黒い風…
ふと寒気を感じて前を見やると、楼門の前に人影を認めることができた。
そこに居たのは二人の人物。

まず君達はそのうちの一人の人物、巫女服の姿の女性に目が行く。
石畳の上に広がる赤い赤い海。その中央に沈む一人の女性。
それは紛れもなく君たちの友人である文子、その人だ。
先程まで笑顔で話していた友人、その変わり果てた姿を見た君たちにはSANチェックが発生する。

 SANc:1/1D3 


そしてその傍らにはもうひとり女性の姿が。
彼女、恵子は赤い海に沈む文子の近くに立ち、こちらに強い視線を送ってきている。
彼女とは先程あったばかりで、勿論そのような視線を受けるいわれはない。
その瞳の強さとくれば、まだ距離があるのに思わず身震いしてしまうほどだ。

状況に混乱していると、突如大きな衝撃と光りに包まれる、そしてほんの少しおくれて鼓膜を引き裂かんばかりの轟音が鳴り響く。
見やれば本殿から赤黒い雲が立ち込めたちまち天に登り、そこから雷がすぐ近くに落ちていた。
雲の勢いはなおも衰えず、黙々と天に立ち込めてはそこから轟音とともに続けざまに雷が何度か落ちる。

そして君は目撃する。目撃するはずのない光の筋を。
周囲がコマ送りに見えた。
光がゆっくりゆっくりとこちらに向かってくる。まるでスローモーションのように。
光は分岐を繰り返し、分かれた光の一つがやがて自分たちのもとにたどり着く。
光はそこから天に登り、するとまばゆい光の奔流が君の視界を埋め尽くす。

🟡KP向け:SAN値減少量について


ここでのSAN値減少が控えめなのは遠巻きにしか様子が見れず、深層心理で納得できていないためです。
実際、ルートによってはここの文子は死んでいないので妥当な減少値でしょう。

🟡KP向け:ループ起点の描写


ここの描写は後々回想で思い出すことが必須になってきます。
手厚めに描写の上、思い出したい申し出があった場合は、アイデアなどを振らせて再度描写するようにしてください。