🟡KP向け:シナリオ中の略称
RP :ロールプレイのことです
SANc :SANチェックのことです
🟡KP向け:飲酒の推奨
このシナリオはネタシナリオに分類されるシナリオです。
PL、KPともに飲酒の上、酔った勢いでセッションに挑むことを推奨しています。
導入
1-1. 目覚めと衝動
頭がぼんやりと重い。
どこか湿った空気と冷たい地面が身体を包み込む中で、ふと意識が戻る。
目を開けると、見慣れぬ天井…ではなく、開け放たれた空が広がっている。
視界が徐々にクリアになるにつれ、自分が駅のベンチに横たわっていることに気づく。
足元には昨夜の宴の痕跡が散らばり、空のビール缶が軽く風に揺れている。
頭上からは朝日が差し込み、それに混じる鳥の鳴き声が徐々に耳に届いてくる。
雀たちが駅の梁や近くの木から元気よく鳴いている。
彼らの声は、新しい一日が始まったことを告げており、その明るい声が昨夜の深酒の後遺症を少しずつ露わにしていく。
痛む頭をおさえ体を起こし、辺りを見渡すと、駅が徐々に賑わい始めているのがわかる。
🔽複数PLの場合
周囲を見渡してみれば、一緒に呑んでいたPCの姿も確認できる。
ひどく滑稽な姿で、ああはなりたくないと思うだろう。
人々はそれぞれの日常を送り、各々の目的のためキビキビと歩いている。
当然ながら君と目を合わせようとするものはいない。
そんな彼らの姿と自分のこのありさまが、対照的で少し情けなくもあり、同時にほんのりと自嘲じみた笑いが込み上げてくる。
彼らのような清々しい朝のスタートは望めそうにないが、少なくとも雀の鳴き声と朝日は少しでも心地よい目覚めをもたらしてくれたことに違いない。
ずいぶんと重くなった身体を起こし、勢いよくベンチから立ち上がる。
急激な重力の振れ幅に思わず胃の中のものを撒き散らしそうになるが、すんでのところで耐える。
午前中は何もする気になれないだろう、そんな事を考えていると、ふと昨日の夜のことが脳裏によぎる。
居酒屋から始まり、BARにコンビニ酒まで様々な所をはしごした。途中から記憶がない。
ただそんな中、強烈に記憶に残るものがある。酒の味だ。それも極上の。
あの極上の酒は何処で呑んだものだっただろうか。しばらく思考を巡らせるも全く思い出せる気配はない。
酒の味は鮮明に思い出せる。そのことを思い出すだけで二日酔いだと言うのにもう酒が恋しくて仕方がない。
これほどまでに1つの酒が恋しくなったのは始めてのことだ。それだけにもどかしい。
「もっと呑みたい…」
気がつけば口からそのような言葉が漏れ出ていた。
しかし、体は反対意見のようで、すぐさま体内のアルコールを除去しようと猛烈な吐き気が襲ってくる。
🎲判定:CON×5(7版はCON)
判定成功!
君はなんとかその吐き気をこらえ飲み込むことができた。
判定失敗...
君は吐き気に耐えかね、近場の排水口に胃の内容物を吐き出してしまった。
周囲の人間のゴミを見るような冷たい目線を感じる
SANc:0/1
周囲の人間のゴミを見るような冷たい目線を感じる
SANc:0/1
1-2. 周囲の探索
まだ頭はガンガンと痛むものの、徐々に思考自体はクリアになってくる。
🎲判定:目星
判定成功!
ふと周囲が気になり、あたりを見渡すと、以下のようなものを見つける。
・PC人数+1個の空き缶
・何者かの洋服、財布、スマホ
・PC人数+1個の空き缶
・何者かの洋服、財布、スマホ
判定失敗...
まだ頭が本調子じゃないらしい、自販機で水でも買わなければまともに動けないだろう
🔽洋服を調べる場合
男物の洋服だ。
上着だけでなく、下着も含めた1人分の衣類がまとまって落ちている。
(ポケットなどを弄れば家の鍵も見つかるだろう)
🔽スマホを調べる場合
ロックが掛かっているが、ロック画面に写真が設定されているのを見ることができる。
そこには、見知らぬ男と、PCたちが一緒にグラスで乾杯している写真が写っていた。
見ず知らずの人間と自分が仲よさげに写った写真を見た君たちは、その身に覚えのない記録に恐怖を感じる。
SANc:0/1D3
🔽SNSアカウントを調べる場合
昨日のSNSへの発信履歴を見つける。(時間がわからないタイプ)
今日は呑み友と呑みに行くよ! 何だこの酒、旨すぎる…人生一うまい
ごめん、ほんとにごめんけど独り占めさせてもらう
いくらでも呑める、もっと、もっと呑みたい…
溶ける…俺が溶けていく…でも呑むのやめらんない
あ、あ、あ…ああ…もう、無理…
🔽財布を調べる場合
財布の中にはある程度の金銭と、免許証、保険証などまで認めることができた。
そこには岩沢 啓人(いわさわ けいと)とあった。
🟡KP向け:岩沢について
※岩沢は昨晩までPC達の呑み友達として、呑み食いを共にしていました(アイデア等をしても思い出すことはできません)
※岩沢に関する記憶が全人類から消えてしまいましたが、記録や持ち物等彼が生きた際に残した物はそのまま残っています
※岩沢だけが消えてしまったのは、岩沢だけが大量の極上の酒を一度に呑んでしまったからです
もし岩沢の家を尋ねるのであれば、鍵はあるので問題なく入ることができ、彼は留守で昨日まで生活していたかのような跡が残っています。
そこにはPCたちと飲みに行く予定の記録などが残っているかもしれません。
🟡KP向け:失踪と記憶消滅について
PC達の追い求める酒を一定量呑み寝てしまうと、シュブニグラスにその身を強制的に生贄として捧げられ消滅(失踪)してしまいます。
その際、その人物に関する人々の記憶がすべて消去されますが、その人が生きてきた物的な記録はこの世に残り続けます。
これは、本来生贄はホームレスが対象だったためで、物的記録の消去の必要がなかったため未対策のままとなっているためです。
(そのため、探しても似たケースの失踪ニュースなどは見つかりません)
1-3. 昨日の足取り
そうこうしているうちに、気分はだいぶ落ち着いてくる。
体調はまだナーバスだが、動く分には支障はないだろう。
そして、意識がクリアになればなるほど、内なる欲求は膨らんでいく。
嗚呼、もっと呑みたい。
あの極上の酒は何処にいけば呑めるのか、そのことについて興味が尽きない。
そして君たちは動き出す。
全てはあの酒をもう一度味わうために。
🎲判定:アイデア
判定成功!
昨日の足跡を思い出そうとし、2軒目まで思い出すことができた。
しかし、目的の酒が1件目、2軒目、あるいはそれ以降にあったかは定かではない。
しかし、目的の酒が1件目、2軒目、あるいはそれ以降にあったかは定かではない。
判定失敗...
昨日の足跡を思い出そうとしたが、1軒目しか思い出すことができなかった。
🟡KP向け:想定の探索の流れ
1.(岩沢に付いての調査)
2.夜、昨日回った酒場を順繰り回るも空振り(酒テロパート)
3.原賀との遭遇、幻の酒と韮滝に関する噂を聞く
4.韮滝の診療所へ潜入し、ホームレスの情報を入手
5.ホームレスへの聞き込みをして、酒の入手元が教会であることが判明
6.教会とコンタクトを取るも白を切られる
7.(教会に関する調査)
8.教会への潜入を果たし、黒い仔山羊と邂逅
🟡KP向け:特殊SANチェックルール
このシナリオでは、途中素面に戻ったPLが探索を打ち切らないよう、特殊なSANチェックルールを設けています。
一日の終了時に、極上の酒を呑めなかった場合、極上の酒をもっと呑みたいという、抗いがたい衝動に駆られ、1/1D[経過日数+2]のSANチェックを行います。
このロールはもう一度極上の酒を呑むまで永続的に続きます。