🟡KP向け:セッション開始にあたり
セッション開始に当たり、シナリオ名のコールをする方がいらっしゃると思いますが、本シナリオは途中途中でシナリオ名が変わります。
まずはシナリオ名を明かさずにプレイすることをオススメします。
🟡KP向け:ココフォリアルーム変数の設定
シナリオ中のセリフ、資料テキスト内に{変数}での記載箇所がいくつかあります。
ココフォリアセッションの際は、下記のルーム変数を設定しておくと、資料やセリフをコピー&ペーストする際、手直しの手間を軽減できます。
PC名字/PC呼称/KPC名字/KPC呼称 ※PC↔KPC間の呼称です
🟡KP向け:シナリオ中の略称
RP :ロールプレイのことです
SANc :SANチェックのことです
🟡KP向け:KPCについて
KPC自体は自由に創造可能ですが、シナリオ中ではサンプルキャラクタを用いた描写を行っています。
サンプルキャラクタの素材は付属していますので、よろしければご活用ください。
導入ショートセッション
1-1. 民宿へ到着
桜の香りが暖かい風に乗って運ばれてくる時期、君たちは住み慣れた土地を離れ、とある観光地に旅行に来ていた。
そこは縁結びで有名な観光スポットで、カップルや仲の良い友人がこぞって訪れるちょっとした話題の場所だった。
君たちがそんな観光スポットを目的に、本日泊まる民宿へと到着したところから物語は始まる。
今はちょうど午後0時頃、それなりに長いドライビングを経て民宿に到着したところだ。
眼の前には、小綺麗に整った建物が佇んでおり、君たちがソレを眺めているとエンジン音を聞きつけたのか、玄関口から30代なかばほどの女性が現れる。
🟡KP向け:車での移動について
PC、KPCどちらの運転でも良いので、必ず車でここまで訪れたことにしてください。
帰りに事故を起こし、PCに死んでもらうためです。

「遠路はるばるよくいらっしゃいました」
「ご予約の{PC名字}様、{KPC名字}様でお間違いございませんか?」

「ようこそ比登美荘(ひとみそう)へ」
「私、ここのオーナーで薄川幸子と申します」
「お部屋の方、用意しておりますので、早速ご案内いたします」
薄川と名乗る女性はそう言って君たちの荷物を預かり歩き出す。

「こちらへどうぞ!」
二人に付き従い建物の中に入ると、そこは外観通り小綺麗に整った内装だった。
民宿とは名乗っているが、その造りは旅館と言っても通じるほどで、手狭さや庶民臭さは一切感じなかった。
記帳を済ませ奥に通されると、そこは旅館さながらの和室で、居間と寝室が二部屋連なった形のお決まりの様相を呈していた。

「ご予約は夕食のみでございましたね」
「夕食は19時からとなっておりますので、ソレまではご自由にお過ごしください」

「今、ちょうど桜が見時ですので、まずは神社に行ってみてはいかがでしょうか」
そう言って彼女は、神社の場所と、その他にも主だった観光スポットを君たちに教えてくれる。
・神社
・婚約岬
・婚姻樹
・夫婦滝
🔽娘と話す場合
まだあどけなさが強く残るが、利発さを感じさせるよくできた娘です。
関わるのであれば、PC達によくなつき、PC達のことや外のことをよく聞いてきます。
▶娘の基本情報
・名前:薄川 夢子
・年齢:10歳
・性格:好奇心旺盛(家の外のことをあまり知らないため)
・特記:難病により自宅療養中というてい(学校には通っていない)
不定の狂気によりたまに見えない人が見えて一人で話している
🟡KP向け:娘の正体について
この娘は母親(女将)が生み出した幻影であり実体を持ちません。
(実体を持ちませんが、触ると触っているという錯覚を覚える魔術が施されています)
幻影である以外は本物と遜色ありません。後半の幻覚症状へのヒントキャラとなっています。
🔽観光に出かけようとする場合
判定成功!
判定失敗...
🔽印を調べる場合
オカルト or クトゥルフ神話技能に成功すると以下の情報を得られる。
(その他、図書館、コンピューターなどでは情報は見つからない)
何かを領域内に閉じ込めておくための、いわゆる結界用の印であることがわかる。
🟡KP向け:結界について
幻影体である娘を家の敷地内に閉じ込め、顕現させておくための印です。
民宿を囲うように存在するこの印をすべて消すと娘が消滅します。
女将にこの印は何かを聞けば、魔除けの印と用途と真逆の答えが返ってきます。
1-2A. 神社
桜に彩られた参道を進んだその先に、その神社はあった。
白を基調に比較的近年建てられた清潔感のあるその神社は、桜色に彩られ神社と思えぬ美しさと愛らしさを楽しむことができる。
その色合い、そして逸話からこの神社は縁結びの神社として親しまれ、あなた方の他にも多くの参拝者が訪れている。
その多くは親しげなカップルか、同性の友人同士のようだ。
・本殿
・授与所
・絵馬堂
・縁結び岩
◆本殿
世にも珍しい真っ白な建物の本殿だ。
とはいえ神社であることには変わりなく、ここでやることといえば参拝だろう。
🔽参拝する場合
「人とのつながりがすべからく良縁とならんことを」そんな声が聞こえた気がする。
SAN値回復:1
🟡KP向け:参拝必須
こちら参拝が必須になっています。
PCが参拝しようとしない場合はKPC側から無理やりにでも誘うようにしてください。
🟡KP向け:神社の加護について
一定時間、物に触れるとそれに関連する人物のエピソードの記憶が見える加護が得られます。
本来相手への理解を高めて絆を深めるものですが、このシナリオでは誤解を生む方向に動いてしまいます。
◆授与所
本堂のすぐ横にある授与所、人で賑わうここではお守りや御札などを授かったり、おみくじを引いたりすることができる。
人気なのは縁結びのお守りのようだ。
🔽お守りを購入する場合
SAN値回復:1
◆絵馬堂
ここでは通常の絵馬に加えて、ペア用の絵馬も販売されている。
ペア用の絵馬は二人で一つの絵馬に願いを記入する造りのようだ。ハート型の可愛らしい造形をしている。
🔽絵馬に記入する場合
SAN値回復:1
◆縁結び岩
ここはその名の通り縁結びの御利益があるとされる岩だ。
何でも、ペアで離れた2つの岩に立ち、目をつぶった状態でパートナーの下へたどり着ければ永遠の絆が生まれるといういわれだ。
🔽挑戦する場合
判定成功!
SAN値回復:1
判定失敗...
1-2B. 婚約岬
海沿いの岬、そこにひっそりと佇む小さなベル。
ここは、海の向こうの婚約者の無事を祈り、毎日岬に立っては帰りを待っていたという女性にあやかり、後にベルを建てたスポットだそうだ。
女性にあやかり、ベルを鳴らすことで、大事な人の無事を願うのだという。
近年では拡大解釈されて、大事な人と二人で鐘を鳴らすと永遠の絆を約束されるなんて話もある。
🔽観光する場合
SAN値回復:1
1-2C. 婚姻樹
山間に静かに佇む巨木。
やたらと根が広いとおもいきやどうやらこの大樹、2つの木が一つに合わさった木のようだ。
その様子だけでも、何か縁起めいたものを感じるが、ここにはさらに木がまだ別個だった頃に愛を誓い合い、戦火によって離れ離れになってしまうも時を経て木が合わさった頃に再び再会して結ばれたという夫婦の逸話があるらしい。
そういった由来から、ここも名高い縁結びのスポットとして、親しまれているらしく、山中だというのに多くの観光客で賑わっていた。
🔽観光する場合
SAN値回復:1
1-2D. 夫婦滝
山中にはいって山間を暫く歩くと、開けた泉に行き当たる。
水しぶきの気持ちいいこの場所は夫婦滝と呼ばれる、2つの滝が合流する癒やしスポットだ。
寄り添うようにして流れてきた2つの川が、ちょうどこの場所で合流する様子、あたかも寄り添う男女のようとして名付けられたここもまた縁結びのスポットだ。
🔽観光する場合
SAN値回復:1
1-3. 民宿での夕食
観光スポットをめぐり終わる頃にはちょうど日が陰り、夕飯時になっていた。
あなたがたは充足した気持ちを持って、民宿への帰路につく。
🔽行きがけの目星に失敗していた場合(再挑戦)
判定成功!
判定失敗...
🔽印を調べる場合
オカルト or クトゥルフ神話技能に成功すると以下の情報を得られる。
(その他、図書館、コンピューターなどでは情報は見つからない)
何かを領域内に閉じ込めておくための、いわゆる結界用の印であることがわかる。

「おかえりなさい!」
「お夕飯できてますよ!」
君たちが民宿の玄関にたどり着くと、民宿の娘がそう言って元気よく出迎える。
手を引かれ自室に向かっていると、突如何の前触れもなく彼女が倒れてしまう。

「あ、あれ?おかしいな」
「えへへ、なんでもないです!ごめんなさい!」
🟡KP向け:娘の容態ついて
幻影体として蘇生されたものの、魂が現世に完全に定着しておらずガタが来ています。
娘の自覚としては、体調は元気で問題ないが、体がたまに言うことを聞かないといった症状が頻発しています。
すると女将がやってきて、娘を抱きかかえる。

「…すみません、この娘ったら」
「きっと遊び疲れていたんでしょう。ささ、こちらへ」
貴方がたは娘を抱えた女将に連れられて自室へと向かう。そこにはすでに夕食が整然と並べられていた。
夕食は、海の幸がふんだんに使われ、まるで豪華な宴のようなラインナップだ。
判定成功!
判定失敗...
まず、テーブルに並ぶのは新鮮な刺身盛り合わせ。
透明感のある鯛や鮮やかな赤身のマグロ、甘みの強いエビ、コリコリとした食感が楽しめる貝類が美しく盛り付けられている。
醤油とわさびの香りが食欲をそそり、一口食べれば新鮮な魚介の風味が口いっぱいに広がることだろう。
続いて、ホタテやアサリのバター焼き。
熱々の鉄板の上でジュウジュウと音を立てながら、バターの香ばしい香りが漂う。
口に運ぶと、プリプリとした食感とバターのコクが絶妙なハーモニーを奏る。
さらに、大ぶりの海老の天ぷらや、鯛の塩釜焼き、蟹の味噌汁など、どの料理も新鮮な海の幸を最大限に活かした一品が並ぶ。
それぞれの料理が一口ごとに異なる風味と食感を楽しませ、まるで海の宝石箱を開けたかのような感動があり、あなたはその夕餉を存分に楽しむことができた。

「お粗末様でした」
満足げな君達を見て女将は一つ微笑むと、手際よく片付けを始める。
少女はすでに部屋には居ない。先程のこともあってか女将が食事中に連れ帰ったようだ。
1-4. 眠りへの誘い
夕食を食べ終え、満腹感と満足感に包まれる君に心地よい眠気が訪れる。
いや、眠気と言うにはいささかその欲求は強烈で、君はその場で思いがけず意識を手放してしまうことだろう。
判定成功!
という女将の声を薄れゆく意識の中で聞いた気がする。