続・導入ショートセッション
2-1. 探索開始
どれだけ時間が立っただろう、ふと君は目が覚める。
判定成功!

「起きて、お姉ちゃん/お兄ちゃん」
判定失敗...
🔽周囲を見渡す場合
先程まで食事を楽しんでいた居間だが、周囲には誰もいない。
→MAPを開示

2-2A. 居間/寝室
自分たちが宿泊している部屋だ。
食事はすでに下げられ、パッと見変わったところはないように感じるが…?
🔽部屋を観察する場合
部屋をよく見れば、KPCが先程まで座っていたあたりに、血痕のようなものが残っているのを見つける。
僅かな血痕は引きずられたように、居間の外の方に伸びている。
🟡KP向け:血痕について
食事に睡眠薬が盛られていましたが、体質か食べた量か、KPCに効きが悪く、業を煮やした女将がKPCを殴打した痕です。
2-2B. 部屋1(子供部屋)
ここは子供部屋のようだ。
🔽部屋を観察する場合
置いてあるものからして、娘(夢子)の部屋のようだ。
とてもきれいに片付けられており、生活感がまったくないことに気づく。
🔽部屋のものを触る場合
あなたはふと部屋にあった玩具を手に取る。
ソレに触れた瞬間、色づいた鮮やかな記憶が浮かび上がる。
部屋で一人玩具と戯れていると「ごはんよ」と優しい女性の声が聞こえてくる。
喜び、走り向かうと、そこには暖かく、いい匂いのするご飯が並んでいた。
いただきます、と声を上げご飯を食べだす。とても美味しく、すぐに完食してしまう。
ご飯を食べると満足してすぐ眠くなってしまう。
寝る前に歯を磨いてらっしゃいという女性の声に従って残る意識を振り絞って歯を磨く。
うとうとするなか、女性に手を引かれて自室のベッドに横になる。
手を繋ぐ女性の体温に安心しながら、安らかに眠りにつく。
そんな記憶。鮮やかで温かい記憶。
🔽初めて人の記憶を覗き見た場合
他人の記憶を見るという奇妙な体験をしてしまったあなたはSANチェック。
SANc:0/1
🟡KP向け:子供部屋について
夢子がなくなって以来、定期的に掃除されていますがそのままにされています。
現在の夢子は実体がないため、部屋を散らかすこともありません。
🟡KP向け:記憶について
夢子(娘)が存命のときの日常の記憶です。
神社参拝の効果として、一時的にものから記憶が読み取れるようになっています。
2-2C. 部屋2(女将部屋)
ここは置いてあるものからして、女将の私室兼執務室と行ったところだろうか。
ずいぶんと物の少ないこざっぱりとした部屋だ。
・机
・棚
◆机
机にはほとんどものがなく、その中で頻繁に使われていたであろう冊子を見つけることができる。
どうやら日記のようで、几帳面に日々のことが綴られている。
🔽冊子を手に取る場合
それは年季の入った割にきれいな冊子であった。丁寧に使われているのがよく分かる。
ソレに触れた瞬間、色褪せた灰色の記憶が浮かび上がる。
黒い装束に身を包んだ人間が列をなして並んでいる。
黒い装束、喪服を着た人物が代わる代わる君に仰々しくお辞儀しては話しかけてくる。
「この度はご愁傷さまです」
「あの娘もきっと幸せだったと思うよ」
「まだ若いんだから、人生これからよ」
沢山の人に話しかけられるも、何一つ心が動かない。
そんな中、また一人声をかけられる。
「この度はご愁傷さまでした、ふふふ」
「いえ失礼、肉体が滅んだくらいで死ぬとは人間はなんとも脆弱だと思ってしまいましてね」
「まだ、魂は残っているというのに…」
何を言っているのだろうかこの男は。
失っていた感情が刺激される。烈火のようなこの激しい感情は、怒りの感情だ。
「まぁそうかっかなさらず」
「私はあなたを助けに来たのです」
「娘さんの魂を呼び返す方法、興味はありませんか?」
「もう一度、あの子の笑顔を見たくはありませんか?」
「この本を差し上げましょう、これには魂を扱う秘術が…」
何を…何を言っている?娘の魂?笑顔?みたいに決まっている。
それが見れないから、それが見れないから私は…
気がつけば男に飛びかかり罵詈雑言を浴びせていた。
周囲の人間に取り押さえられなおも男を追おうとするも、男は霧のように消えており、そこには一冊の本だけが残されていた。
そんな記憶。灰色の冷たい記憶。
🔽初めて人の記憶を覗き見た場合
他人の記憶を見るという奇妙な体験をしてしまったあなたはSANチェック。
SANc:0/1
🟡KP向け:娘の状態について
蘇生されたことで大きくSAN値が減少し、不定の狂気を発症しています。
彼女の場合はイマジナリーフレンドが見えており、時たま一人で喋ったりしています。
◆棚
書類などがきれいに整頓されて置かれている。
判定成功!
判定失敗...
🔽宿泊者名簿を読む場合
普通の宿泊者名簿だが、どこか違和感を感じる。
判定成功!
判定失敗...
2-2D. 部屋3(儀式部屋)
扉は固く閉じられており、開きそうにない。
判定成功!
判定失敗...
🔽扉を壊そうとする場合
木製の扉だが、想像以上に固い。いや、明らかに感触がおかしい。
全力で叩いてもその衝撃がすべて霧散してしまっているような気色の悪い感覚だ。
このような、身に覚えのない不気味な感触を味わってしまったあなたはSANチェック。
SANc:0/1
🟡KP向け:部屋への侵入ついて
魔術によって閉じられた空間はあらゆる物理的干渉を拒みます。
扉が断絶されているため、聞き耳等をしても音を聞くこともできません。
2-2E. 駐車場(外)
昼間と変わりないただの駐車場だ。
街灯に群がっている虫が春の訪れを感じさせる。
🔽行きがけ/帰りの目星に失敗していた場合(再挑戦)
判定成功!
判定失敗...
🔽印を調べる場合
オカルト or クトゥルフ神話技能に成功すると以下の情報を得られる。
(その他、図書館、コンピューターなどでは情報は見つからない)
何かを領域内に閉じ込めておくための、いわゆる結界用の印であることがわかる。
🔽他の街灯も調べる場合
民宿を囲む街灯4つ全てに同じ印があることがわかる。
▶PCの選択
・街灯の印を2つ以上消す → 夢の終焉へ
・右下の街灯の印だけを消す → 夢の終点へ
🟡KP向け:印の消し方ついて
ちょっとしたオマケ要素ですが、印の消し方で展開が若干異なります。
部屋3だけ印の領域(直線で結んだ領域)から外れるように印を消すと、まだ娘が存在できる領域を残したまま、儀式を防ぐことができるため、娘と女将が最後に会話する時間ができます。
2-3A. 夢の終焉
印を消すと、何かがパリンと割れたような音が聞こえるとともに、どこか感じていた圧迫感のようなものが忽然と消えたような気がする。
そして数瞬の後、民宿の中から金切り声とも悲鳴とも取れる大声が聞こえてくる。
するとドタバタと騒がしい足音とともに、髪を乱し目を大きく見開いた尋常でない様子の女将が外には出しで飛び出してくる。

「夢子…夢子…!」
そう叫びながら彼女は周囲をキョロキョロと見渡すと、君を見つけ駆け寄ってくる。
すぐさま、君の傍らにある電柱を食い入るように見つめると彼女は、君の胸ぐらをつかみ、まくしたてる。

「あなた、印を…!」
「どうして!あの娘は!!…なんで!!!!」
「うっ…うう、うう…」
ひとしきりまくし立てると、彼女は力なくその場にうなだれてしまう。
🟡KP向け:女将の状況について
女将は娘を完全に失ったショックにより、正気度が0になってしまっています。
以降、何を呼びかけても反応することはありません。
→2-4.再会 へ
2-3B. 夢の終点
印を消すと、何かがパリンと割れたような音が聞こえるとともに、どこか感じていた圧迫感のようなものが忽然と消えたような気がする。
そして数瞬の後、民宿の中から金切り声とも悲鳴とも取れる大声が聞こえてくる。
するとドタバタと騒がしい足音とともに、髪を乱し目を大きく見開いた尋常でない様子の女将が外には出しで飛び出してくる。

「夢子…夢子…!」
そう叫びながら彼女は周囲をキョロキョロと見渡すと、君を見つけ駆け寄ってくる。
すぐさま、君の傍らにある電柱を食い入るように見つめると彼女は、君の胸ぐらをつかみ、まくしたてる。

「あなた、印を…!」
「どうして!あの娘は!!…なんで!!!!」
「うっ…うう、うう…」
ひとしきりまくし立てると、彼女は力なくその場にうなだれてしまう。

「お母さん」
「…!」

足元もおぼつかぬまま何度もコケながら、女将はその影に駆け寄るとひしりと抱き寄せる。
そこには、君の知人とともにしばらく姿を見ていなかった、旅館の一人娘の姿があった。

「お母さん、もうやめて。こんなこと」
「良くはわからないけど、私のために悪いことしてるんでしょ?」
「いいの!気にしないでいいの!」
「あなたは何も気にしなくていいの!全部お母さんに任せておいて!」


「私ならもう十分だから、ね?」
「おねえちゃん/お兄ちゃん 達にごめんなさいして終わりにしよう?」
「うう…夢子…夢子…」
「愛してるわ、誰よりも、何よりも…ずっと、ずっと!」

そんな立場が逆転した様子の二人。しかし、次第に娘の姿が電灯の光に溶け、薄れていく。
やがて娘の姿は逆光の中に消え去り、そこにはうずくまる女将のみが残された。
君がその場を発とうとすると、うずくまり下を向いたまま女将が口を開く。

「…」
「お連れ様は、奥の部屋(部屋3)にいらっしゃいます」
「怪我をしていますが命に別状はないはずです…」

「そして数々の非礼のほど」
「謝って済むことでは有りませんが、誠に申し訳有りませんでした」
🟡KP向け:女将の状況について
女将は娘を完全に失ったショックにより放心していますが、最期に娘と言葉をかわしたことでかろうじて精神を保っています。
以降、話しかけると平謝りですが、聞きたいことなどがあれば一応返答はくれることでしょう。
→2-4.再会 へ
2-4. 再会
部屋3の扉は固く閉ざされていた先程と打って変わり、乱雑に開け放たれたままになっていた。
中に入ると、薄暗く大きな部屋の中央に、君の探す人間が横たわっていた。
頭から血を流しているが少量で、命に別状はなさそうだ。
>目を覚ましたKPCとのRP
🟡KP向け:KPCの状況について
KPCは夕食後、ウトウトしてる所を突然殴られて意識を失っていました。
そのため、現状についてはまるで理解していません。
後々KPCには魔術でPCを蘇らせて貰う必要があるため、現状などについてはRPで共有してもらうようにしましょう。
🔽魔導書を探す場合
異質な雰囲気を放つ本を簡単に見つけることができます。
中を覗くとSANチェックが発生します。
SANc:1/1D5
🔽警察に通報する場合
薬を盛った、直接殴りつけたことで傷害罪で女将さんをしょっぴくことが可能です。
彼女は何も抵抗せず黙って警察に連れて行かれますが、PCたちは取り調べを受けることになり、疲労がかさむことでしょう。
2-5. 帰路にて
当然ながら宿泊費諸々はただとなり、君たちはやりきれない気持ちを抱えたまま、車で帰路についていた。
女将が自分たちにしようとしたことは許しがたいことだが、その凶行に及んだ彼女の心理は決して理解のできないものではない。
自分が大切な人間を失う立場であり、仮に誰かを犠牲に失った人間を蘇らせる手段を持っていたとしたら、果たしてどうするであろうか。
そんな考えが悶々と頭に浮かんでは消え、互いに無言のまま道中を過ぎていく。
>上記のテーマなどについてKPCとRP
そんな事を話していた最中のことだ。

君の意識は突如暗闇へと堕ちていく。
🟡KP向け:PCとKPCの容態について
この事故でPCは死亡し、KPCは怪我を負うとともに発狂します。
発狂したKPCはあらゆる手を使い、PCを生き返らせようとします。
当然死んでいる間PCは意識がなく、次のシーンはPCが蘇ったところからの再開となります。