0.序章:観光~事件発生
KP向けシナリオ中の略称
RP | :ロールプレイのことです |
SANc | :SANチェックのことです |
KP向け文子のRP方針について
文子は積極性を持ったキャラのため、仲間意識を持ってもらえるよう進んで探索等には参加させてください。ただし、主体性は探索者達に持たせるように注意しましょう。あくまで主人公は探索者達、文子はその相棒 兼 ヒロイン枠です。
一緒に探索して仲間意識を育みつつ、色々と楽しく会話して愛着を持ってもらえるとシナリオの流れとしては理想的です。
KP向けシナリオの時期について
シナリオに紅葉したモミジが登場する関係上、秋になります。何月かはKP都合で決めていただいて構いません。
KP向け二人称表記について
本シナリオは1人からプレイいただけますが、シナリオ中の二人称は複数形で表記しております。KP向け情報量のコントロールについて
本シナリオにはフレーバーを含め沢山の情報や、呪文が登場します。これらにシナリオを複雑化させる意図はなく、呪文沢山使えたら楽しいかなくらいの意図で、賑やかしの一助をになって貰えれば十分と思っていますので、探索者が情報の振り返り等に苦戦しているようでしたら、KP様の方でも補助してあげてください。
博多(中洲)観光
文子の案内のもと、博多水炊き>焼き鳥>ラーメン を食べ歩きつつ旧交を温め、明日の約束を確認して解散する流れになります。
しっかりと観光を楽しんでもらったうえで、文子と楽しい時間を過ごし、既に友人の探索者だけではなく、PLにも文子に対し好感を持ってもらえるようにしましょう。
0-1-1. 博多水炊き
文子のおすすめの店にて、まず博多名物の水炊きを食べます。店についたら乾杯をして再会を祝い、旧交を温めつつ水炊きを堪能し、二軒目に向かってください。
描写/セリフ例
九州最大の繁華街、そして西日本最大の歓楽街。ここは、福岡は福岡市博多区中洲。
日本三大歓楽街としてもしられるこの街は、駅からほど近い位置に数多の飲食店が立ち並び、きらびやかな明かりと様々な香りで君たち通行客を誘惑してくる。

「博多に来たらまずこの店は押さえとかないとな」
「ささ、予約はしてあるからはいったはいった」
ここ福岡に居を構える彼女は、用あってこの地を訪れた君たちの観光案内を自ら買ってでてくれた。
彼女に連れられて訪れたこの店は、大通りから少し路地に入ったところにある隠れ家的店であったが、中は人でごった返しており、彼女の予約がなければ来店することは叶わなかったであろうことがすぐに理解できる。
席につき飲み物を頼むとすぐさま飲み物が手元に届く、なんともサービスの行き届いた店という印象を受ける。

「それでは再会を祝して!乾杯!」
EVENTRPタイム
水炊きを待つ間、文子とのRPを通して、探索者間の関係性や、探索者と文子の関係性などを深堀りして決めていきましょう。その中で更に文子との旧交を温め、文子に思い入れを持ってもらえるようにすると良いです。
※後ほど文子の命を救うために探索者達には頑張ってもらう必要があります
※文子は快活で姉御肌、裏表のない気持ちの良い人物です
●RP例
「元気してたか?最近どうよ?」「いつぶりだろうな、こうやって腰を据えてゆっくり話すの?」
「懐かしいな、つるんでた頃はこうやってよく飯に来たよな」
「博多の印象はどうだ?忙しない街だろ?」
EVENT水炊きの登場
などと話していると文子おすすめの水炊きが運び込まれてくる。水炊きとはそのまま特に味付けをされていない水から具材を煮立て、その過程で出汁をとり旨味を引き出す鍋料理だ。
ここ博多では特に鶏肉の水炊きがメジャーで、鶏肉の濃厚なスープを味わうことができるという。
大きめにカットされた鶏肉がゴロゴロはいっているのに加え、シナシナになるまでよく火の通った野菜が鮮やかな色を発しており、なんとも食欲をそそる。
●水炊きのお味
はじめにスープを一口、これがなんとも濃厚で美味い。鶏のエキスを凝縮したスープにほんの少し塩味が効いており、そこに野菜の旨味も溶け出してそのままでいくらでも飲めてしまいそうな味だ。
優しく温かい味のスープが、秋の夜風に吹かれ、冷え切っていた体を内側からじんわりと温めてくれる。
そしてメインの鳥はよく煮えてホロホロ、これが先程のスープと合わさってこれ以上ない旨味を感じさせる。
優しく濃厚な味を堪能したら柚子胡椒をつけてみるのも良い。
これも刺激と爽やかさが加えられ、また違った角度でこの鍋をもり立ててくれる。
EVENT締めの雑炊
鍋もある程度落ち着いてきた頃、おもむろに文子が口を開く。「さて、鍋の締めといえばこれだよな」
「すみません、雑炊お願いします!」
そう店員に注文すると、文子はコチラに向き直り、改めて語りだす。
「古来より鍋の締めは麺か雑炊か議論されて久しいが、ここの鍋に関しては結論が出ている」
「断然雑炊だ」
そう自信満々に言い切る文子。
真偽を問う間も無く、早々に雑炊用の米が届き、その言葉の根拠を君たちは自身の舌で探ることになるだろう。
●雑炊のお味
濃厚な鍋のスープをさらに煮立て、米を投入した雑炊。鍋を食べ終え、一度は満たされたはずの胃が、またもや誘惑されるほど魅力的な一品だ。
ひと口食べれば、あっさりとした味わいの中に、鍋の旨味がじんわりと溶け込み、米と絶妙に絡み合う。
さっぱりしながらも深いコクがあり、口に運ぶ手が止まらなくなるほどの美味しさだ。
気がつけば、最後の米の一粒、汁の一滴までぺろりと平らげてしまうことだろう。
●次の店へ

「どうだった水炊きは?なかなかの味だろ?」

「さて、まだまだ宵の口だな」
「腹まだ空いてるよな?二軒目行こうぜ?」
文子はそう言って、水炊きを堪能し心地よい満足感に浸る君たちを、夜の博多の深淵へと誘い込むのだった。
0-1-2. 焼き鳥
続いて、これも福岡名物の焼き鳥を堪能します。福岡では特に串にぐるぐる巻いたとり皮と、豚バラが有名です。
焼き鳥を注文すると、生キャベツが一緒に出てくるのも特徴です。
描写/セリフ例
繁華街から一歩それ、路地裏に足を踏み入れると、まるで別世界に迷い込んだような感覚が広がる。狭い路地には古びた建物が並び、石畳が足元に続いている。
街灯の薄明かりが柔らかく照らす中、奥に見える焼き鳥屋から漂ってくる香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
店先には木製ののれんがかかり、扉を開けると中からは活気に満ちた声が聞こえてくる。
カウンター越しに見える炭火で焼かれる焼き鳥の光景は、まさに職人の技そのもの。
煙が立ち上り、じゅうじゅうと焼ける音と共に、タレの甘辛い香りが一層強く漂ってくる。
店内は狭いながらも温かみがあり、木のカウンターや壁に貼られた手書きのメニューが、どこか懐かしい雰囲気を醸し出している。
そんなどこかレトロさを感じさせる焼き鳥屋のカウンター席に君たちは並んで座る。

「博多といえばぐるぐる巻いた鶏皮とか豚バラが名物らしいが、まぁなんでも美味いよ」
「さぁ好きなもんじゃんじゃん頼んどくれ」
MENU焼き鳥屋のメニュー
・鶏皮串・鶏もも串
・ボンジリ串
・手羽先串
・ささみ串
・ねぎま串
・とりハツ串
・レバー串
・軟骨串
・せせり串
・豚バラ串
・豚タン串
※一例なので、食べたいものがあったら生やしてもらって構いません
●ぐるぐる巻いた鶏皮串のお味
カリッとした食感のあと、ジュワジュワと肉汁が飛び出してくるなんとも鶏皮らしからぬ一品だ。滴る肉汁には甘辛いタレがよく漬け込まれ混ざっており、それが噛むたびに溢れてくる。
ぷりぷりとした食感を想像していた場合面食らうかもしれないが、これはこれでとても病みつきになる一品だ。
●豚バラ串のお味
じゅわっと溢れる肉汁、かみごたえのある肉厚な肉がガツンと胃にくる。ここに酢ダレの効いた生キャベツをパリッと一口食べると口も胃もさっぱり、また新鮮な気持ちで肉を楽しむことができる。
こんな鳥以外の串も焼き鳥と言い張るのが福岡県民なのだ。
●その他の焼鳥のお味
KP様にお任せ(丸投げ)します。福岡は江戸時代黒田藩の以降で、養鶏が進み出し、そこから焼き鳥や水炊きが名物として定着したと言われています。
現在でも養鶏による生産量は九州1位、全国3位で、はかた地どりをはじめとした新鮮な鳥を美味しくいただける環境にあります。
ちなみに鶏肉の消費量は全国1位だとか。
この辺のうんちくを文子が語るとしたら、語った後「まぁあたしもさっき調べたんだが」くらいの言い方の方がらしいでしょう。
●次の店へ

「時間的にも腹的にも次が最後かな」
「博多の飲みの締めといえば、もう何かわかるよな?」
文子はそう言ってにやりと笑うと、ついてこいとばかりに先陣を切って歩き出す。
0-1-3. 博多ラーメン
最後に、福岡といえばこれは外せない豚骨ラーメンを食べて、食べ歩きは終了となります。福岡ではラーメンと言えば豚骨細麺であり、他のラーメンは存在しません。
(流石にこれは過言ですが、豚骨ラーメンのメニューを、わざわざ豚骨ラーメンと書かず、ラーメンとだけ書いている店が大半なのは本当です)
描写/セリフ例
夜も更け、飲み会の締めに博多のとんこつラーメン屋に足を運ぶ。街の賑わいがまだ続く中、屋台風の小さなラーメン屋の暖簾をくぐると、むせ返るような豚骨スープの香りが鼻を突く。
店内は狭く、カウンター席が数席並ぶだけのシンプルな作り。
お腹はもう満たされているはずなのに、この香りに食欲が再び刺激される。
豚骨のコクと旨味が混ざり合った香りは、まるで魔法のように胃袋を呼び覚ます。
店主が手早く調理する姿を眺めながら、カウンター越しに湯気が立ち上る大鍋を見る。
豚骨スープがぐつぐつと煮立ち、その濃厚な香りが店内を満たしている。
ラーメンが茹で上がる音や、箸で麺をすくう音が心地よく響く中、湯気に包まれた店内の温かさが居心地の良さを感じさせる。

「やっぱ飲みの締めといえばこれだよな!」
「おっちゃん、ラーメン(人数分)人前!」
メニューにはラーメンとしかなかったが、出されるのは当然のごとく豚骨ラーメンだ。
●博多ラーメンのお味
出されたラーメンは見た目こそシンプルだが、その香りはどこまでも奥深い。一口飲めば、濃厚でクリーミーな豚骨の風味が口いっぱいに広がり、体の芯まで温まるようだ。
麺をすすれば、細く硬いその麺はスープとよく絡み合って、絶妙なハーモニーを奏でる。
お腹がいっぱいなはずなのに、この一杯を前にすると食欲が再燃するのが不思議でならない。
あっという間に平らげ、器を置く。
屋台独特の人温かさと、温かい豚骨スープが、秋で肌寒い体や心まで満たしてくれるようだった。
●博多ラーメンのお話
「博多ラーメンと言えば、知っての通り豚骨細麺なわけだが」「ルーツをたどると、元祖は久留米ラーメンで、そこから派生して長浜ラーメンや博多ラーメンが生まれたんだ」
「久留米ラーメンは豚骨の発祥で、スープがめちゃくちゃ濃厚で麺も細麺にしては割と太め」
「骨の髄まで炊き出すからスープの油層が1cm位あるなんてこともある(割とマジ)」
「対して、長浜ラーメンの方は漁港民向けに発展したから、早く提供できるさっぱり系スープに極細麺になった」
「替え玉も長浜発祥だな」
「博多ラーメン自体の定義は曖昧だが、長浜の細麺スタイルを取り入れた店が多い」
「機会があったら、それぞれ食べ比べてみても面白いと思うぞ」
0-1-4. 解散・宿屋へ
文子と解散して、その日の観光を終えてください。別れ際に、明日(太宰府で観光案内の)約束があることを確認するようにしてください。
描写/セリフ例

「はぁ~、食った食った」

「いやぁ、時間があったらカレーなんかもおすすめなんだけど、今日はこんなところかな」
「どうだった?博多グルメは?」

「そろそろ終電だしあたしはこのへんで御暇するわ」
「また明日な」

「夜の街だからってあんまりハメ外して明日に引きずんなよ!」
手を挙げ最後にそう言い残すと彼女は駅の方へと去っていく。
彼女の言うように君たちはまた明日彼女と会い、観光案内をしてもらう約束をしている。
そうするとそろそろホテルに返って休むのが利口だろう。
博多の夜は、食の魅力に満ちていた。
水炊きに焼き鳥、とんこつラーメン、他にも地元の名物料理を楽しみ、心も体も満たされた夜。
夜風に吹かれながらホテルへの帰路を辿ると、街の喧騒もどこか心地よく感じられる。
ホテルに到着し、ロビーの静かな空気に包まれると、一日の疲れがじわじわと体に染み渡る。
エレベーターのボタンを押し、上階へと向かう間、今日の美味しい料理や楽しい会話が頭の中で蘇る。
部屋のドアを開けると、心地よいベッドが迎えてくれる。
室内の穏やかな照明が疲れた体を優しく包み込み、窓の外に広がる夜景が静かに輝いている。
荷物を部屋の隅に置き、軽くシャワーを浴びると、身体の疲れがすっかりとれていく。
熱い湯が肌に心地よく、グルメの余韻を感じながらリラックスするひととき。
バスローブに身を包み、ふかふかのベッドに横たわると、心地よい疲労感が全身に広がる。
枕に頭を乗せると、柔らかな感触が心地よく、まぶたが自然と重くなる。今日の思い出を胸に、次第に意識が遠のいていく。
博多の美味しい料理と温かい人々、そして素晴らしい一日の終わり。満ち足りた気持ちで、深い眠りに落ちていく。
静かなホテルの部屋で、博多の夜の魅力を余すところなく味わった幸せを感じながら、明日への期待を胸に、安らかな眠りについた。
太宰府駅到着
文子との合流場面は、今後のループの起点となりますので、描写を統一するように心がけてください。
流れは、巫女姿の文子と合流>挨拶もそこそこに文子の携帯に着信>文子は着信を確認の後無視して観光案内を始めようとする、といった流れです。
場面描写を独自に行う方も、この場面に関しては描写例に従って行うことを推奨します。
●描写/セリフ例
翌日、時刻は正午といった頃。君たちは博多から電車に揺られ、とある場所にやってきた。
国内外から毎年1000万人もの人が訪れるというこの場所は、福岡は太宰府市。
かの有名な太宰府天満宮を有する歴史と文化の町だ。
そんな見ず知らずの観光地において、君はすぐに見知った顔を見つける。

「お、来たな…?」
彼女は神仏に祈る質には見えないが、これでいてれっきとした天神様に仕える巫女らしい。

「こんな田舎くんだりまでよく来てくれた」
「すべての太宰府市民を代表して今日は私が観光案内をしようじゃないか」

「さて、早速だが…」
<♪着信音:とおりゃんせ>
そこで文子の懐から何やら音楽が聞こえてくる。
この音楽は聞き覚えがある、天神様ゆかりのあの音楽だ。
(可能であれば、電子音のとおりゃんせの音楽を流すこと)
彼女は懐からスマホを取り出すと、画面を確認し眉をしかめ、再びスマホを懐にしまう。

「すまん、出鼻がくじかれたな」
「早速だがまずは参道を案内しよう」

「この辺は最近は色んな店がでてて面白いぞ?」
「スイーツとかは歴史的には浅いかもだけど気にすんな!」
CASE電話について言及する場合

「職場から」
「まぁこういうときは大体ろくでもない連絡さ」
「今日は何があっても休むって伝えてるし、でてやる義理はないね」
太宰府観光(参道)
参道は駅から天満宮まで200m程続いており、名物の梅ヶ枝餅屋を始め、様々な観光客向けの店が並んでいます。
(逆方向にも200m程続いていますが、そちらはお店は控えめ)
現地の雰囲気を味わうために、web上の観光マップを開いて店を調べながら観光してみるのも面白いでしょう。
また、梅ヶ枝餅屋については、謎解きのヒントになっているので、必ず立ち寄るようにしてください。
観光スタート

「さて、参道なんだが名物はもちろん梅ヶ枝餅だが最近は他にも色々あってな」
「名物かと言われると地元民的にはあまりピンとこないが…」
「まぁ激戦区だけあってうまいものは色々あるから気になったものがあれば試してみると良い」

「パッと思いつくのはこの辺かな」
LIST参道おすすめ飲食スポット
★梅ヶ枝餅・明太子
・ラーメン
・鬼瓦最中
・串ぬれおかき
・梅アイス
・抹茶ラテ
・生プリンアイス
・モンブランシェイク
・チーズケーキ
・あまおうケーキ
・ばななじゅーす
・コーヒー
・唐揚げバーガー
・豚まん
・明太フランス
・コロッケ
・めんたいしゅうまい
※他の店は絵素材は用意していませんが、好きに生やして巡っていただいて構いません
KP向け梅ヶ枝餅屋で天神払いのエピソードを共有
上記飲食スポットの中で、必ず梅ヶ枝餅屋には立ち寄るようにしてください。そこで梅ヶ枝餅を食す際に文子から、天神払いという(天神様のように)代金の代わりにモミジで梅ヶ枝餅を買ったエピソードを共有してください。
(詳細は梅ヶ枝餅セクションを参照)
このエピソードは、儀式に必要な血液を、血のように真っ赤なモミジで代替する、というハッピーエンドのための最終謎解きのヒントになっています。
KP向け道真公(菅原道真)についての補足
道中、道真公という名前が出てきますが、PLが知らなそうな場合は補足を入れるようにしてください。道真公と言う響きに覚えがなさそうにしていると、文子が補足してくれる。

「ああ、すまんすまん」
「道真公ってのは天満宮の祭神だ」
「菅原道真、世間じゃ天神様の方が通りが良いかもな」

「道真公を祀る天満宮は全国に約一万社はあるが」
「中でも道真公の御墓所のあるこの太宰府天満宮は総本宮って言ってちょっと特別な立ち位置なんだ」

「道真公は元々は平安時代の偉い人だったんだが」
「政争に巻き込まれて、すったもんだあって当時辺境だった太宰府に左遷されて」
「その後またなんやかんやあって神様として祀られることになったんだ」

「元々学者としても有名な人でな」
「それもあってか、今は学業の神様として親しまれている」
「割と過言じゃなく、福岡の受験生なんかみんなここに参拝に来るんだ」

「ま、詳しく知りたかったらまたおいおいな」
0-3-1. 梅ヶ枝餅(必須)
梅ヶ枝餅とは、つぶあん入りの焼き餅で、太宰府を代表する名物です。参道には梅ヶ枝餅屋が30軒ほどあり、いたるところで梅ヶ枝餅を楽しめますが、ここでは前述のエピソード共有のため、行った店が文子の行きつけの店だったことにしてください。
描写/セリフ例

「梅ヶ枝餅ってのは要はあんこを包んだヤキモチだ」
「道真公も好んだ餅を梅の枝に指して差し上げたって伝説からこの名前がついたらしい」

「参道には数えたこともないが、多分梅ヶ枝餅屋が20~30はある」
「どこもあたしが生まれる前からやってる老舗だから外れることはないだろう」
「店先で焼いてるから、好きなところに行くと良い」
各々の店は差別化のためか、セット販売だったり、アレンジだったりを加えている店もあるようだ。
MENUアレンジ、セット販売
・梅ヶ枝餅ぜんざい・抹茶セット
・梅サイダーセット
・よもぎ入り梅ヶ枝餅
・梅昆布茶セット
・甘酒セット
・ワインセット
君たちが梅ヶ枝餅を買うのと合わせて、文子も梅ヶ枝餅を買うようで店員に親しげに話しかけている。

「おばちゃん、あたしも一個」
「支払いはこれで」

「文子ちゃん、あんたもいい加減いい歳なんだから天神払いはもうよしとくれ」
「ほれ、110万円よこしな」

「かーっ!太宰府にもとうとうインフレの波に呑まれたか~」
「ほい、110万円ぴったり」
「せっかくだしモミジもつけたら」

「あい、たしかに」

「いやー、やっぱこれだよな」
●天神払いについて(重要)
探索者から話題に触れた場合や、そうじゃなくとも話の流れで、以下のようなやり取りを挟むようにしてください。
「ああ、この店古馴染なんだがな」
「ガキの頃、家出して腹が減ったが金がなくて困ってた時があってな」
「当時もおばちゃんだったおばちゃんが奢ってくれたんだよ」

「一言余計だよ」

「でもそれが子供心にすごく申し訳なくてな、ちょうど持ってた超キレイなモミジを渡したんだ」
「そしたらおばちゃんが「あら、天神様とおそろいね」って」
「それで天神払いってわけ」
判定成功!
あなたは天神様こと、菅原道真のこの件に関わるエピソードを知っている。このたびは ぬさもとりあへず 手向山
もみぢのにしき 神のまにまに
という、道真公の和歌がそれだ。
旅の途中、神への捧げ物がなかったので、モミジで代用したという歌だ。
判定失敗...
何の話かわからなかった
「神のまにまにって聞いたこと無いか?アレの元ネタでな」
「道真公の和歌で、神様に捧げる幣(ぬさ)…まぁ紙や絹を細かく切った捧げ物があるんだが」
「その幣を忘れたんで、この山の錦みたいにきれいな紅葉で勘弁してくれって詠んだ歌があってな」
「以来そのネタを天神払いって名付けてこすってるってわけ、20年くらい」

「まったくこの悪ガキときたら、奢るんじゃなかったよ!」

「ははは、ごめんごめん」
「今後も贔屓にするから勘弁してよ」
と悪態をつきながらもは楽しそうに笑って話す二人。
由来を聞けばなんてこと無いが、彼女達にとっては大切な思い出なのだろう。
●梅ヶ枝餅のお味
焼き立ての梅ヶ枝餅の表面はパリッと香ばしく、それでいてもっちりとした食感がなんとも食べごたえを感じさせる。中のつぶ餡も柔らかく優しい味で、餅との相性は勿論抜群だ。
●他の店で食べ比べをする場合
もち米の産地や配分の比率はどこも違うらしく、食べ比べてみると違いがよく感じられた。パリッとしたものから、もちっとよく伸びるものまで、食感も様々。
中の餡も同様に産地や味付けが異なり、塩味の効いたさっぱりしたものから、あんの甘さを極限まで求めたものまで色々楽しむことができた。
0-3-2. 明太子
駅前にある老舗明太子店で明太子を食べられます。土産用の明太子の販売のほか、イートインで簡単な軽食なども楽しめます。
描写/セリフ例
明太子を求め向かったのは、駅の眼の前にある明太子専門店。店内は明太子一色で、明太子の独特な匂いが鼻腔をくすぐり食欲をそそる。

「ここは福岡じゃ有名な明太子の老舗でな、土産物選ぶときは特におすすめの店だ」
「試食もあるから色々試してみると良い」
「最近じゃイートインで明太茶漬けなんかはじめたらしくてな、そっちの評判もいいぞ」
●明太子(試食あり)のお味
6種の明太が試食品として提供されている。更には明太だけではなく、白米まで試食用に手渡してくれる。
肝心のお味は、流石本場の明太子だけあって、どの明太も味がピシャっとついて申し分ない。
●明太茶漬け(イートイン)のお味
おしゃれな器に、何種類かの明太がセットになって提供される。生はもちろん、炙り目のついたものもまた風味が変わってたまらない。
中にはイカ明太や高菜明太、紫蘇の実いり明太などと言った変わり種もある。
どの明太も辛味が心地よく、気がつけばご飯が進んでしまう。
0-3-3. ラーメン
駅の直ぐ目の前にあるラーメン屋でラーメンを食べれます。九州一位にも輝いたことのあるラーメン店で、もちろん豚骨細麺の例に漏れません。
(近場に一蘭もありますが、全国チェーンかつ最近できたので、今回は発祥が近所で昔からある店をピックアップ)
描写/セリフ例
ラーメンを求め訪れた駅前の店は、立地もあってか結構な賑わいを見せている。メニューにはラーメンとだけあるが、もちろん香ってくるのは豚骨の匂いだ。

「ここのラーメンはいつだかのラーメン九州総選挙で1位にもなったとか」
「まぁ本店は2駅位先なんだが…」
「あそこもほぼ太宰府だし太宰府のラーメンって言っても差し支えないだろうさ」
●ラーメンのお味
ガッツリ豚骨の効いたスープは、臭みはなくさっぱりしつつもクリーミーで旨味の強い理想の豚骨スープと言った様相。それに合わさる麺は固めながらも歯切れがよく、スープに良く絡む仕上がり。
付け合せの辛味ダレも実にスープに相性が良く、旨味を増強してくれる。
一つのジャンルを突き詰めた確かな完成度を感じる一品だった。
※以降のお店は比較的新しく出来た店中心のため、文子の解説はありません
(なんなら文子もへーへー言いながら楽しみます)
※流行り廃りがあるので、既にお店がなくなっている場合はすみません
0-3-4. 鬼瓦最中
和菓子などを取り扱うお店で、鬼瓦を模したモナカなどを食べれます。モナカ以外にも幅広いメニューがあります。
描写/セリフ例
モナカを求め訪れたのは、シックで雰囲気のある和菓子店。ここのイチオシは鬼瓦という鬼の顔をした瓦を模したモナカだ。
鬼瓦は大宰府政庁跡から出土した瓦で、魔除けの効果があるとも言われている。
そんな鬼瓦をモチーフとしたモナカには、あんこがたっぷりとサンドされており、その中央にはさらに福岡産の大粒のいちご"あまおう"が挟まれている。
●鬼瓦最中のお味
モナカはパリッとして口溶けが良く、なんとも食感が心地良い。あんこはこざっぱりとした甘さのため、大盛りにも関わらず飽きずに食べきることができる。
大ぶりのいちごは甘酸っぱくジューシーで、餡との相性も抜群だ。
0-3-5. 串ぬれおかき
せんべい専門店で、串ぬれおかきなどのせんべいを食べれます。食べ歩きできる串ぬれおかきが特に人気ですが、他にも様々な種類のせんべいがあります。
描写/セリフ例
おかきを求め訪れたのはせんべいの専門店。ここでは焼き立てホカホカのせんべいをテイクアウトできるらしい。
種類は醤油、海苔、赤しそ、柚子胡椒と様々だが、特に人気なのが串ぬれおかきという一風変わったおかきだ。
これは、竹串に一口サイズのぬれ煎餅が刺さり、味付けがされたもので、柚子胡椒や七味、マヨネーズなど、酒のお供になりそうなフレーバーが色々用意されている。
●串ぬれおかきのお味
一瞬思った以上にもっちり柔らかい食感に戸惑うが、確かな香ばしさがこれがせんべいであることを教えてくれる。全体的に味はしっかりしており、甘みと塩っ気の両立する日本人が大好きな味付けであった。
食べた感想としてはせんべいというよりも焼き鳥、それも鶏皮などに近い印象を受けた。
0-3-6. 梅アイス
ソフトクリームやジュースを取り扱うジェラード店で、梅味のソフトクリームを食べれます。梅味以外にも様々な種類のソフトクリームや、ジュースなどを取り扱っています。
描写/セリフ例
アイスを求め訪れたのは、豊富な種類のソフトクリームやジュースを取り揃えたお店。この店では食べ歩き用のアイスクリームが沢山用意されており、その中でも真っピンク色の梅アイスが人気のようだ。
ここ、太宰府は梅が有名であり、その影響か梅は福岡の県花にもなっている。
●梅アイスのお味
可愛らしいピンク色のアイス、梅の甘酸っぱい匂いが漂っている。一口口に含むと、甘さと酸っぱさが口いっぱいに広がり、なんとも爽やかな心地だ。
さっぱりとした味わいで、飽きることなく完食することができた。
0-3-7. 抹茶ラテ
抹茶を大々的に取り扱うお店で、抹茶ラテなどを楽しめます。飲み物としての抹茶はもちろん、アイスなどのジェラードや、ラテも楽しめます。
描写/セリフ例
抹茶ラテを求めやってきたお店は、抹茶味のものを色々と取り扱うお店らしく、飲み物の抹茶はもちろん、抹茶味のアイスやラテを楽しむことができようだ。さらには抹茶の濃さも選べるらしく、一番濃いものが通の間で人気のようだ。
●抹茶ラテのお味
口の中にガツンとした苦みが広がる、まさに抹茶という具合で、口いっぱいに抹茶のフレーバーが広がる。しかしその中に、仄かな甘みも感じられ、一口すすればもう一口すすりたくなる、なんとも癖になる味だ。
0-3-8. 生プリンアイス
古民家を改装した雰囲気のあるカフェで、生プリンアイスが食べれます。生プリンアイスは凍ったプリンを棒に差したような見た目で、SNSでとても人気のようです。
描写/セリフ例
生プリンアイスを求め訪れたのは、意外なことに古民家を元にした趣のあるカフェ。ここの名物生プリンアイスは、その名の通りプリンを凍らせてアイスにしたなんとも面白い食べ物だ。
アイス棒の先にプリンが付いているのはなんともシュールで可愛らしい。
あなた達が注文を待っていると、その周りでは既に商品を受け取った人たちがパシャパシャと写真を取っているのが目に付く。
●生プリンアイスのお味
棒に凍りついたアイスはどれだけ硬いのだろうと想像したものの、アイス自体は思ったよりも柔らかく、シャリシャリと食べれてしまう。口に含まれたアイスは徐々にプルプルと食感を取り戻していき、それと同時にあっさりとしつつもコクのある濃厚な味わいが口に広がっていく。
0-3-9. モンブランシェイク
様々なモンブランを扱うお店で、モンブランシェイクを楽しめます。モンブランシェイク以外にもモンブランアイスなど、色々なモンブランを取り扱っています。
描写/セリフ例
モンブランシェイクを求め訪れたのは、様々な種類のモンブランを扱うお菓子店。金糸のように細くきめ細やかなモンブランが贅沢に使われたスイーツはどれも目を引かれる。
ここのおすすめはシェイクの上にモンブランを絞り出したモンブランシェイク。
抹茶シェイクに抹茶モンブランを合わせるのが定番のようだ。
●モンブランシェイクのお味
シェイク自体は甘さ控えめであっさりした味だ。しかしこれを口溶けの良い濃厚なモンブランと合わせるとなんとも心地良い。
片方ずつ食べても美味しいのだが、一度に味わうとなんとも深い味わいを提供してくれる。
0-3-10. チーズケーキ
チーズケーキ専門店で色々なチーズケーキを楽しめます。描写/セリフ例
チーズケーキを求め訪れたのは、世にも珍しいチーズケーキ専門店。ここでは代表するプレーンのチーズケーキの他にも、紅茶/抹茶/ピスタチオなど、様々なバリエーションが有るようだ。
●チーズケーキのお味
ここのチーズケーキはとにかく濃厚の一言に尽きた。甘すぎず、濃厚な味わいは、とてもクリーミーで尾を引く美味しさだ。
0-3-11. あまおうケーキ
福岡のいちご"あまおう"を使ったスイーツを取り扱うお店で、あまおうのケーキを食べることが出来ます。ケーキ以外にも色々なスイーツがありますが、メインはやはりあまおうを使った者たちです。
描写/セリフ例
あまおうとは福岡で生まれたいちごの品種で、このお店はそんなあまおうを全面に押し出したスイーツ店だ。看板のあまおうケーキの他にも、あまおう生ジュースやあまおうスムージーなど、あまおうに関連したスイーツを色々と扱っている。
あまおうケーキは、可愛らしい瓶に収まった生クリームベースのチーズケーキに、贅沢にあまおうのジュレがかけられた一品で、食べ歩きにも優しい一品だ。
●あまおうケーキのお味
チーズケーキはひとくち食べてわかる濃厚さで、そこにジュレの甘味と酸味のバランスが何とも心地良い。そしてそこに冷たい凍ったいちごの塊を挟むことで、冷たさと甘酸っぱさで口の中をいつでもリセットすることができる。
ド定番の組み合わせを、これでもかと研究し相性の妙を感じさせる、そんな一品だった。
0-3-12. ばななじゅーす
世にも珍しいバナナジュースの専門店で、バナナジュースを飲めます。簡単な軽食などもありますが、看板はもちろんバナナジュースです。
描写/セリフ例
バナナジュースを求め訪れたのは、世にも珍しいバナナジュース専門店。ここのジュースは、砂糖香料無使用でバナナの味そのままを楽しむことができる一品だそうだ。
●ばななじゅーすのお味
バナナの濃い甘みがこれでもかと襲ってくるなんともストレートでフレッシュな飲み物だ。氷がはいっておらず、それでいてキンキンに冷えているため、最後まで薄まることなく濃厚な味わいを楽しむことができた。
0-3-13. コーヒー
緑色のロゴが特徴的な全国に展開されている有名チェーン店で、コーヒーが飲めます。ただ、この店の特色はなんといっても店の外からでも目に付く風変わりな内装。(添付の背景画像参照:s参道4)
描写/セリフ例
コーヒーを求め訪れたのは、どこの街にもある緑のロゴが特徴的なコーヒーチェーン。ただ、ここの店の見どころはなんといってもこの内装。
木をななめに組み、光と風が流れるような有機的な空間を表現した、なんとも風変わりな内装だ。
●コーヒーのお味
じゅもんを唱えコーヒーを授かる。うん、いつもどおりの安心できる味だ。
0-3-14. 唐揚げバーガー
食べ歩きの唐揚げ専門店で、唐揚げをサンドした唐揚げバーガーを食べれます。描写/セリフ例
唐揚げバーガーを求めやってきたのは、なんとも香ばしい香りの漂うからあげ専門店。自慢の唐揚げをサンドした唐揚げバーガーは、この店の看板メニューのようだ。
●からあげバーガーのお味
思った以上にボリュームのあるバーガーだ、からあげの香ばしい香りに加え、梅や紫蘇のこざっぱりした香りも漂ってくる。大きく口を開き頬張ると、肉厚なからあげのジューシーさが口いっぱいに広がる。
バンズも表面はカリカリ、中はふわふわでなんとも唐揚げと相性がいい。
大味の後には、梅、紫蘇、大葉がよく効いて、口の中をさっぱりと洗い流してくれる。
0-3-15. 豚まん
食べ歩き用の豚まん専門店で豚まんを購入できます。大ぶりの豚まんをパックに入れて提供してくれるのが特徴です。
描写/セリフ例
豚まんを求め訪れたのは、黄色い外観が特徴の、豚まん専門のお店。 町中華のような雰囲気を漂わせているが、どうやらテイクアウト専門のようだ。店先まで豚まんの良い香りが漂っている。
●豚まんのお味
荒いひき肉と玉ねぎの旨味の詰まったジューシーな餡は、もっちもちの皮と相性が抜群だ。一口食べるだけで肉汁が溢れ、零れそうになる。
味変で酢醤油がつくのは九州/中国/四国あたりの文化らしいが、つけてみるとさっぱりとした酸味と醤油の塩味・うまみがなんとも相性が良く、また違った気持ちで食べ進めることができた。
0-3-16. 明太フランス
ここは明太子メーカーが運営するベーカリーショップで、フランスパンに明太子をサンドした明太フランスが食べれます。描写/セリフ例
明太フランスと言う一風変わった名前に惹かれやってきたのは、世にも珍しい明太子メーカーが運営するベーカリーショップ。明太フランスとは、その名の通りフランスパンに明太子をサンドしたパンのようだ。
●明太フランスのお味
柔らかめのフランスパンにバターと明太子がサンドされた一品。一口食べると、パンの香ばしさと明太の塩み、バターのコクが合わさりなんとも心地良い。
サイズもそれほど大きくなく、夢中で食べればすぐに完食してしまうことだろう。
0-3-17. コロッケ
ここはコロッケをメインとした揚げ物専門店で、コロッケを食べられます。テイクアウトからお土産にまでおすすめできる一品です。
描写/セリフ例
コロッケの匂いに惹かれてやってきたのは、コロッケを全面に押し出した揚げ物屋。カニクリームコロッケや、チーズコロッケ、明太コロッケなどもあるが、おすすめはプレーンのコロッケのようだ。
●コロッケのお味
コロッケは味がしっかりとして、なんともスパイシーな仕上がりだ。胡椒がよく効いており、それが芋の甘さをより引き立てている。
0-3-18. めんたいしゅうまい
テイクアウト専門の明太子のお店で、めんたいしゅうまいが食べられます。描写/セリフ例
めんたいしゅうまいを求め訪れたのは、テイクアウト専門の明太子のお店。色々な明太子商品があるが、おすすめはせいろで蒸されためんたいしゅうまいのようだ。
●めんたいしゅうまいのお味
細かく細切りにされた皮の食感と、明太のぷちぷちとした食感、加えてイカのコリッとした食感が合わさり、なんとも面白い食べ味だ。味もまろやかで優しい味わい、明太の塩みもあって、何もつけずにそのまま食べられた。
太宰府観光(天満宮)
はじめは文子の案内に従って、順番に見学しつつ解説をするようにしてください。
(解説にあたっては、太宰府天満宮公式HPの境内案内などが参考になるかと思います。)
そうして君たちはいよいよ太宰府天満宮の敷地内へと足を踏み入れる。
0-4-1. 御神牛
参道と境内の境目にある人気観光スポット御神牛の見学と解説を行います。御神牛を撫でるとご利益があると言われており、SAN値(+幸運)が1回復します。
描写/セリフ例
大きな石造りの鳥居をくぐると、まず目につくのは長蛇の列。その先にあるのは牛の像?だろうか?

「さて、ここからが観光本番」
「まずは御神牛像だ」

「牛と道真公ってのは何かと縁があってな」
「太宰府天満宮がこの場所にできたのも、道真公のご遺骸を引いてた牛がこの場所で動かなくなったからって言われてる」

「境内には御神牛像が全部で11体あるんだが、全部伏せたポーズでいるのもこれが由来だな」
「なんでだかここの牛だけやたら人気なんだが、まぁよかったら頭をなでとくと良い」
「なんでも御神徳で頭を撫でると知恵を授かれるらしいぞ」

「ほらみろ、撫でられまくってテッカテカだ」
見やった先の牛の像を見ると、確かに頭や角の部分だけ色が変わり、黄金色に輝いている。
今であればちょうど人も捌けて触ることができそうだ。
●御神牛像を撫でる場合
間近で見ると牛は思ったよりも愛嬌のある顔をしている。触ってみると、ひんやりしているがツルツルしていてなんとも肌触りが良い。
頭が良くなったかはわからないが、そこはかとなくご利益がありそうな気配がする。
SAN回復:1
幸運回復:1 ※7版限定
MEMO牛と道真公の縁について
クトゥルフ世界においても道真公は牛と強い縁を持っています。道真公が呼び出したとされるクトゥグア(クトゥルフ2010参照)も形態によっては牛のような容姿をしており、本シナリオもそれに習った設定を持っています。
0-4-2. 心字池/太鼓橋
心字池にかかる太鼓橋をわたり、身を清めつつ本殿へと向かいます。3つの橋をわたる際、途中にある社には終盤に用があるので、サラッと描写できておくとよいです。
描写/セリフ例
御神牛から向かって左。人の波はこの方向に続いており、歩む先には何やら橋と池が見える。

「ここは心字池」
「それでかかっている橋は見たまんま太鼓橋な」
(※太鼓橋:太鼓の胴のように上へ丸く反ったアーチ状の橋、日本庭園とかにあるやつ)

「心字池はその名の通り漢字の心を司った池だが、正味今の形からはようわからんわな」

「太鼓橋は3つかかってるんだが、それぞれ過去現在未来、仏教思想で言う三世一念を表しているらしい」
「だからこの橋は基本は過去側からの一方通行とされているな」
「そうでなくても神社の太鼓橋ってのは心身を清めて神様に会う準備をするもんだからな」

「あとは過去の橋を渡るときは振り返らない」
「現在の橋を渡るときは立ち止まらない」
「未来の橋を渡るときはつまずかない、なんてことも言うな」

「ま、なんだかんだ能書きは色々あるが、橋ってのは渡るもんだ」
「それじゃいこうか」
促されるままに橋を進むと、すぐに急な上りに行き当たる。
高さは3m程だろうか、2階建てほどの高さから池の全貌がよく分かるが、確かに心という字かどうかはいまいちわからない。
池はというと緑色に濁ったあまり透明度の高くない池だ。
所々に鯉がおり、餌をやっている人もいる。
間もなく下りに行きあたり、下った先にはなにかの社もある。
そのまま進むと2つ目の橋に行き当たるがこちらは先程と異なり平坦な橋だ、これを太鼓橋と呼ぶのかはわからないが…
この橋は水面が近く、先程よりも鯉が間近で見ることができる。
餌に群がる鯉はまさに入れ食いといった様子だ。
橋をわたりきった先には、またも社がある。
そして最後に、また最初と同じようにアーチ型の橋が続く。
アーチを登りきった先では視界が一気にひらけ、真っすぐ行った先には本殿らしきものが見受けられる。
0-4-3. 手水舎
お参り前に、手水舎によって手と口を清め、心身を清らかにします。こちらでも、身を清めたことでSAN値(+幸運)が1回復します。
手水舎は"てみずや"や"ちょうずや"などとも呼びますが、太宰府天満宮のものは"てみずしゃ"が正しいらしいです。
描写/セリフ例
まっすぐ歩を進め、御本殿の入口が近づいてきたところでふと脇を見ると、なみなみと水の流れる涼し気なスペースを認めることができる。
「さて、参拝前に体を清めていかないとな」
「ここは見たまんま手水舎」

「手水っていうのは禊を簡略化したものらしい」
「一昔前だったら川で身を清めないとかもだったと思うと、こういう風習ってのはありがたいよな」

「手水の手順ってわかるか?」
「まず右手で柄杓を持って左手を清める、次に左手で柄杓を持って右手を清める」
「次に右手で柄杓を持って左手に水をあけて口を清める、今日日色々うるさいしこれはフリだな」
「それで最後に両手で柄杓を持って持ちての柄を清める」

「ここの手水舎は近場の霊峰から切り出した一枚岩で作っているらしい」
「真ん中に亀も居てかわいいだろ、梅雨時期とかだとあじさい浮かべてたりしてきれいなんだけどな」
●手水をする場合
言われた作法に則り柄杓を浸かって手を清めていく。少し歩いて火照った体に冷たい水がなんとも心地良い。
実際に身が清まったかはともかく、そこはかとなく身が引き締まった感覚がある。
SAN回復:1
幸運回復:1 ※7版限定
0-4-4. 麒麟像/鷽像
本殿の前、手水舎のすぐ裏手側にある麒麟像と鷽像の見学と解説です。鷽を扱う神事は天満宮独自の文化なので、ぜひ紹介してあげてください。
描写/セリフ例

「さっきから目についてたと思うがこれは麒麟像と鷽像な」

「麒麟は漢字の方の麒麟、中国の聖獣のやつ」
「徳を持って世を治める王が現れたときに姿を見せるとされる聖獣で、道真公の生き方と重なるということで作られたらしい」
「昔は2体あったけど、一体は戦時中に金属供給を求められて解体されちまったんだとさ」

「もう一個のちっこいのは鷽像な。うそ、あんまり聞き馴染みないだろ?」
「ついた嘘と誠を入れ替えて人々に幸せを運ぶと信じられてる鳥だ」
「ここじゃ知らず知らずのうちについた嘘を、天神様の誠の心に変える鷽かえの神事なんてのもやってる」
そう言って指し示されたのは、あまり見覚えのない奇怪な像。
正直神社の置物としてはピンとこないかもしれないが、これもまた由緒あるものには違いないらしい。
0-4-5. 楼門
本殿の入口に当たる大きな門の見学と解説です。ただの門ではありますが、珍しく見どころのある門となっています。
描写/セリフ例
身を清めた君はいよいよ本殿の入り口へと差し掛かる。ここは天満宮の中心だけあって沢山の人が出入りしている。

「さて、いよいよ御本殿間近。ここは本殿前の所謂楼門だな」
「楼門ってのは2階建ての門を言うけど、うちの門は外から見ると2階建てで」
「本殿から見ると1層っていう珍しい形をしてるんだ」

「デカいちょうちんが目につきがちだが、両脇には随神の像もある」
「右側に口を開いた阿行と、左側は口を閉じた吽形な」
言われて初めて気づいたが、確かに両脇にも誰かの像があるのが見受けられる。
0-4-6. 飛梅 他
御本殿の眼の前にある回廊や前庭、御神木である飛梅の見学と解説です。太宰府天満宮は幣殿や拝殿をご本殿前に設けない変わった作りになっています。
描写/セリフ例
楼門を抜け、本殿の敷地中に入るとまず池があり、そこには鯉が自由に泳いでいた。そして、周囲には回廊が通っており、授与所が併設され、お守りや御札などが置かれているのが目に付く。
そして、敷地内でもう一個目につくのは梅の木だ。

「普通神社はご本殿の前に参拝用の拝殿やお供え用の幣殿があるもんだが」
「ここは広い庭を回廊で囲む変わった作りになっている」
「お守りとか御札やら絵馬が欲しかったら回廊の授与所で受けられる」

「あそこには話題沸騰中のご近所、竈門神社の出張授与所もある」
「まぁそれは良いとして」

「太宰府といえばこの逸話と言っても過言でないのが、あそこに見える御神木飛梅の伝説だ」

「道真公は幼い頃から梅好きだったそうでな、左遷の折に梅の木に歌で語りかけたそうな」
「それがあの有名な歌、東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ、ってやつだ」

「要は、春風が吹いたらその匂いを太宰府まで送ってくれ、主人が居ないからって春忘れんなよって歌なんだが」
「その歌に応えるように一夜のうちに梅の木が京都から太宰府まで飛んできたっていうのが飛梅の伝説だ」

「境内には飛梅含めて梅の木が6000本位あるんだが、不思議と飛梅が先んじて開花するんだ」
「春を忘れんなって教えを、未だにいの一番に実践してんだから律儀な奴らだよな」
0-4-7. 御本殿
天満宮の中心、天神様を祀る御本殿の見学と解説です。観光の主目的なので、しっかりじっくり参拝してみてください。
参拝するともちろん、SAN値(+幸運)が1D5回復します。
描写/セリフ例
そんな梅の木の脇の真ん中を通り、いよいよ目前に迫った荘厳な建物。中では神主らしき人物がお祓いか何かをしているのが目に付く。

「さて、ここが御本殿、言ってみれば全国天満宮の総本宮だ」
「天満宮ってのはこの場所にあった道真公の御墓所に、門弟が廟を建てたのが始まりらしい」

「さっきも言ったが、ここはよくある神社と違って御本殿前に拝殿や幣殿がないだろ?」
「これは回廊と池を含めて平安貴族の邸宅、つまり道真公の終の住まいになぞらえたなんて言われても居るな」
どうやら箱ではなく柵で囲われた場所に賽銭を投げるらしい。
●お参りする場合
作法に則り、お参りをする。二礼二拍手一礼、パンパンと心地のいい音が周囲に響き、すぐに静寂が訪れる。
君は学業の神天神様に何をお願いしただろうか?
その願いが叶うかはともかく、やはり参拝というのはどこか気持ちの良いものだ。
SAN回復:1D5
幸運回復:1D5 ※7版限定
MEMO総本宮と総本社
天満宮には、総本宮と総本社という中心的な神社が2つ存在します。総本宮は、ここ太宰府天満宮(福岡県)であり、道真公の墓所の上に建立されました。
この地は天神信仰発祥の地とされ、全国の天満宮のいわば根本に当たる神社とされています。
総本社は北野天満宮(京都府)で、道真公を公式に神として祀った最初の神社とされています。
こちらは朝廷によって建立され、全国の天満宮信仰の中心的な拠点と位置づけられています。
恵子登場
恵子は序盤、敵役として疑いの目を向けられるも、やがて疑惑が晴れ、最終的に味方のキーマンとして働くことになるNPCです。
ここでは、このあと文子が襲われた(風に見える)際に、疑惑の目を向けてもらうため、文子に恨みを持ってる風の態度を取らせてください。
(実際には、二人は恋人同士であり、文子のノンデリが原因で痴話喧嘩しているだけです。しかも文子はそのことに心当たりがありません。)
流れとしては、園児を連れた恵子に遭遇>文子が恵子を紹介>探索者と軽く挨拶>恵子が文子に恨み言を言って去っていく
と言った感じです。何の恨みなのか、文子とどんな関係性なのか、はっきりさせずにぼかすのがポイントです。
また、後々恵子の夢に侵入するので、園児と立ち去る際に、この後お昼寝の時間があることをほのめかしておいてください。
描写/セリフ例
お参りを済ませたところで、本殿脇の門戸をくぐり、本殿の外に出る。一気に人気がなくなったところで、文子が一人の人物を認め、声を上げる。

「あっ…!」

「げっ…」
文子は喜々としてその人物に駆け寄ると後ろ手に抱きつく。

「恵子~何してんだ?」

「えーいうっとおしい!」
「何って、仕事に決まってんでしょ…?」
なおも文子は追いすがろうとするが、途中でハッとなってこちらに向き直る。

「おっと、失敬」
「こいつは藤原恵子、あたしとは幼稚園からの仲でそこの幼稚園で先生やってんだ」

「んでこっちは…」
「{PC名前}(人数分の紹介)」
CASE恵子に挨拶する場合
君たちが挨拶をすれば、恵子も渋々と言った様子で「…どうも」と返すだろう。(心理学をすれば、探索者達に若干の敵愾心のようなものを感じるかもしれない、もちろん恵子とは初対面)

「…それで何の用よ」
「見ての通り、あたし仕事中なんだけど」

「そうかっかすんなって」
「なぁタケシ」

「なぁ文子」

「…なにもないなら行くわ」
しかし数歩進んだところで立ち止まり、再度振り返って、鋭い目つきで文子を捉える。

「第一、文子」
「私まだあの件、許したわけじゃないから」

「ほら、行きましょたけし君」
「帰ったらお昼寝しましょうね~」
CASEあの件について文子に聞く場合

「ん~いや…」
「それが心当たりがないんだよなぁ…」
(心理学等を振っても嘘をついていないことがわかる)
CASE恵子との仲を文子に聞く場合

「あいつとは昔っから腐れ縁でなぁ…」
「クラスも一緒だったし、係も委員会も一緒だったし…」
「果にはこうやって同じ敷地内で働いてるわけだ」
(二人は付き合っていますが、ここでは付き合っていることを明かさないようにしてください)
文子離脱
おすすめの観光スポットを共有して文子は去り、以降は探索者達だけで観光をすることになります。
注意点として、自由観光中は文子とは出会わないし連絡も取れないようにしてください。
(終盤この時間帯の文子の行動を指示して過去改変?を行うので、この間の文子の行動を観測できていない、というのが後々大事になってきます。)
描写/セリフ例
<♪LINE着信音>君たちが談笑しているところに、文子の方からふと聞き慣れた電子音が響く。
文子は反射的にスマホを手に取り耳を当てるが、すぐにしまったと言った様子でその顔をしかめる。

「はい、五条…」
「え?ああ、はい…はい…はい?今からです?」
「緊急ってそんな…今日は無理って言ったじゃないですか…」

「…はぁ、わかりましたよ、定時までですからね」
「はい、はい、では後ほど…」

「…すまん、LINEだったから油断した…」
「職場からで、急な欠員でな今からきゃならなくなっちまった…」
「ほんと申し訳ない…」

「今15時か…」
「18時に本殿側の太鼓橋で待ち合わせしよう」
「そうだな、他の見どころはこんなところかな…?」
LISTおすすめ周辺観光スポット
・楓社・摂社/末社
・宝物殿
・菅公歴史館
・大樟
・絵馬堂
・菊花展
・だざいふ遊園地
・九州国立博物館

「ほんと悪い!夕飯はごちそうするから!」
「また後でな!」

「あ、小さい社ってなんか開けるとイベント起こったり、アイテム入ってたりしそうだけど開けるなよ!」
「絶対だぞ!」
天満宮周辺の自由観光
満足したら時間を進めて、待ち合わせ場所に向かわせてください。
LISTおすすめ周辺観光スポット
・楓社・摂社/末社
・宝物殿
・菅公歴史館
・大樟
・絵馬堂
・菊花展
・だざいふ遊園地
・九州国立博物館
KP向け九州国立博物館の見学不可
九州国立博物館は、シナリオ都合で入館出来ないようにしてください。後の周回で存分に見る機会があるので、現時点では入館時間が過ぎたなど理由をつけて入れなかったことにしてください。
外観は問題なく見ることが出来ます。
0-7-1. 楓社
道真公の正妻、宣来子様(のぶきこさま)を祀る社"楓社"の自由見学ができます。ここも、参拝するとSAN値(+幸運)が1回復します。
描写/セリフ例
麒麟像、鷽像のすぐ横にある小さな社。ここは、道真公の正妻、宣来子様(のぶきこさま)を祀る社だ。
夫婦円満、安産、子宝の神様として信仰されているらしい。
●お参りする場合
本殿に比べれば慎ましい造りであるが、神様に貴賎なし。しっかりと手を合わせて拝めば、何やら優しい気持ちになった。
SAN回復:1
幸運回復:1 ※7版限定
0-7-2. 摂社/末社
境内にある天神様を祀る本殿以外のお社を自由見学できます。描写/セリフ例
境内には天神様を祀る本殿以外に、37のお社がある。道真公とゆかりの深い神様を摂社、それ以外の国家や社会を御守護いただく神様を末社にて祀っている。
(楓社もこの内の一つ)
●老末社
道真公と同じく秀でた学者、政治家であった道真公の父君、是善公(これよしこう)と母君を祀っている。●福部社
道真公が師と慕った島田忠臣を祀っている。子どもの神様、厄除け災難消除の神様として進行されている。
●御子社
道真公のお子4人をまつる社。●野見宿禰社
日本書紀で相撲の祖として記されている野見宿禰を祀る社。野見宿禰は菅原家の祖神でもある。
●中島神社
お菓子の神様である田道間守命(たじまもりのみこと)を祀る神社。九州菓業の守り神として信仰を集めている。
0-7-3. 宝物殿
建物一つを使い、太宰府天満宮や道真公ゆかりの文化財を所蔵し・展示する展示場です。もちろん自由に見学できますが、入館には大人は500円必要です。
描写/セリフ例
他に比べ近代的なきれいな建物。ここには、福岡県第一号の博物館登録を受けた由緒ある展示所で、太宰府天満宮や道真公ゆかりの文化財が約1万点も所蔵されている。
入館料を払えば自由に見学できるが、見学エリア以外にも、一般非公開の文化研究所が併設されているとか。
道真公の佩刀「毛抜型太刀(けぬきがたたち)や、国宝「翰苑(かんえん)」をはじめ、古文書、美術工芸品などの文化財を多数収蔵展示している。
最近では現代アートの展示にも力を入れているとか?
●入館する場合
受付の巫女さんに入館料を支払い、展示場へと踏み入れる。内部は3つほどの展示スペースに区切られており、落ち着いた雰囲気の中、様々な展示物を見て回れる。
館内マップもあり、二階に所蔵庫があり、地下に研究スペースが有ることもわかる。勿論立ち入りはできない。
また、併設のミュージアムショップではオリジナルグッズや書籍なども販売しているようだ。
●展示品の例
・菅原道真直筆の経典・豊臣秀吉の朱印状
・様々な絵図
・様々な刀剣、甲冑
・国宝「翰苑」(※唐の張楚金の撰、雍公叡の注の記帳な書)
・現代アート展
・特集「平安の呪術展」
●平安の呪術展
MEMO平安の呪術特集について
このシナリオには平安の呪術が大きく関わっており、後々、敵役である時平の情報を調べる際に、再度ここに訪れることになります。この内容をすべて理解しておく必要はありませんが、こういったことを踏まえられておくと、よりシナリオを楽しめると思います。
(このあたり創作に見えるかもですが、割と史実だったりします)
0-7-4. 菅公歴史館
道真公の生涯を博多人形によって物語のように観覧できる資料館です。こちらも、見学に際し大人200円が必要です。
描写/セリフ例
本殿を抜けた先にある、静まった場所にひっそりと立つ2階建ての建物。ここでは道真公の波乱に満ちた生涯を、博多人形によって物語仕立てで展示・解説している。
道真公のことについて知るにはうってつけの施設だろう。
●入館する場合
受付で入場料を払い、展示場へと足を踏み入れる。中には博多人形をジオラマ風に配置した歴史の場面再現と併せ、解説が行われている。
●道真公の生涯
0-7-5. 大樟
巨大な御神木のクスノキです。特に有名な大楠以外にも、境内には沢山のクスノキがあり、自由に見て回れます。
描写/セリフ例
太宰府天満宮の境内には、大小100本あまりの樟がそびえ立っており、指定天然記念物を含む51本が福岡県指定の天然記念物にも登録されている。大楠はそんなクスノキたちの中でも特に大きな、樹齢1500年を超える巨大な樟だ。
高さは28.5m、幹周りは11.7mにも及ぶ見上げるばかりの大樹。
道真公の居た時代から長きにわたってこの地を見守ってきた御神木。それがこの大樟だ。
周囲を作で囲われており、触れることは出来ないが、それでも十二分に迫力を感じる立派な大木だ。
高さもそうだが、柵の周りに大きくはみ出すその枝ぶりは圧巻の一言だ。
緑の香りも実に清々しく、環境省のかおり風景百選にも選定されているらしい。
0-7-6. 絵馬堂
奉納された絵馬を掲げておく屋根のある吹きさらしの建物です。展示された絵馬の見学はもちろん、ベンチも併設され、休憩所としても利用できます。
描写/セリフ例
絵馬堂とは、奉納された絵馬を掲げる建物で、ここの絵馬堂は九州でも現存する最大最古の絵馬堂らしい。木造の建物の天井部分に、大きな額に収められた絵が収められているなんとも変わった建物だ。
内側には沢山のベンチが並べられており、座りながら中の天井に飾られた絵を鑑賞することもできる。
これまで見てきた建物もなかなか趣があるものが多かったが、吹きさらしなこともあってこの建物に関しては年代感をいっそう強く感じるかもしれない。
0-7-7. 菊花展
季節限定の催しで、展示された様々な菊を鑑賞できます。広場で展示されているため、無料で鑑賞することが出来ます。
描写/セリフ例
絵馬堂前の広場に設置された特設スペースに、色とりどりの菊が展示されている。ここでは、菊を愛でられた道真公にちなみ、県内はじめ九州各地の菊愛好家が丹精を込めて育てた菊の展示を行っている。
ずらりと並んだ菊は壮観の一言だ。
ここでは展示だけでなく、苗や切り花の販売なども行われているらしい。
0-7-8. だざいふ遊園地
太宰府天満宮に隣接する小規模な遊園地です。レトロな雰囲気を味わいつつ、自由に遊ぶことが出来ます。
描写/セリフ例
太宰府天満宮から歩いて3分ほど、すぐ隣接された土地に神社の雰囲気には似つかわしくないファンシーなゲートが見える。ここはだざいふ遊園地、1957年の開園以来、沢山の人に親しまれてきたとてもレトラな雰囲気をもつ遊園地だ。
夕方近いからか、元からなのか、境内ほどの人気はなく、どこか哀愁を感じさせる。
●入場する場合
お姉さんからチケットを購入し、園内に入ると、ところ狭しと小型のアトラクションが密集したなんとも楽しげなスペースが広がっていた。各アトラクションからはどことなくレトロさを感じるが、まだまだ現役であるようで、妙な趣を感じる。
遊園地の周りは山で囲まれており、山から吹き降りてくる清涼な空気がなんとも心地良い。
●アトラクション例
・だざいふおもちやのもり :木製遊具で遊べる室内施設・トレインコースター :レトロ感満載のコースター
・スカイシップ :地上8mの空中散歩
・水上コースター :坂から水に向かって急降下!爽快アトラクション
・メリーゴーランド :華やかな装飾のメリーゴーランド
・ミニバイキング :お子様でも乗れるバイキング
・ビックハウス :室内が大回転?想像を超えるびっくりを君に
・スカイサイクル :空中サイクリングを楽しもう
・ハッピーカンガルー :カンガルーみたいに上下にぴょんぴょんフリーフォール
・キッズインディアンカヌー:お子様専用カヌー
・子供機関車 :お子様専用ミニ機関車
・エレファントファミリー :耳を広げた像が回りながら上がったり下がったり…
・てんとうむし :レールを走るテントウムシカート
・トゥインクルメーズ :キラキラくるくる、光の迷宮
・宝石探し :眠っているパワーストーンを探せ!
・もりのパターゴルフ :池の脇にある見晴らしの良いパターゴルフ場
・なかよしどうぶつらんど :やぎ、うさぎ、モルモットが居るぞ
・ゲームコーナー :大人気ゲームから懐かしいゲームまで
・キッズゴーカート :お子様用のかっこいいゴーカート
・F1カー :ちびっこ向けのF1カー
・ドクターイエロー :黄色い車体の新幹線「電車のお医者さん」
・アンパ◯マン列車 :みんな大好きア◯パンマンの列車
・トーマ◯&パ◯シー列車 :元気いっぱい◯ーマスとパーシ◯の列車
・パンダカーのもり :可愛い動物の背中に乗ってお散歩しよう
0-7-9. 九州国立博物館
太宰府天満宮に隣接する、九州国立博物館の外観を観光できます。冒頭の説明の通り、このタイミングでは内部の見学は行えませんが、現在期間限定の催しで大エジプト展がやっていることと、聞き耳によって家族連れの会話から、内部で怖い牛の展示があるとの情報を得ることが出来ます。
(この牛は黒い雄牛と言う神格で、中盤はこの脅威を退ける方法を探ることになるため、今のうちに情報をちら見せ出来ておくとよいです)
描写/セリフ例
太宰府天満宮からつづく長い長いエスカレーターに乗ってやってきたのは、美しい流線型とガラス張りの壁が特徴的な巨大な建物。ここは国内4つ目の国立博物館こと、九州国立博物館だ。
山の中に突如として現れた、このサッカー場がすっぽりと収まるほどの巨大な建物は、これまで見てきた歴史深い建物とはまた違った、迫力と近代的でスタイリッシュな魅力を持っている。
どうやら現在は限定の催しをやっているらしく、大エジプト展とやらの告知が大々的に行われている。
●入館しようとした場合
シナリオ都合ですが、入館できるのは4周目以降なので、現時点では入館できないようにしてください。・15~16時半:受付機器の機材トラブルで入館制限を行っている(人がたくさん集まって対応しているが目処が立たない)
・16時半以降:入館受付時間を過ぎてしまってそもそも入れない
●立ち去ろうとした場合
ヒントになる情報を聞けるかどうか判定を行います。判定成功!
周囲の家族連れからこのような声が聞こえる。「牛さん怖かった~」
「あらそう、あんなにあいたがってたのに…」
「でもミイラさんかっこよかった、僕ミイラになる」
「なら、う~んと偉くならないとね~」
判定失敗...
特段何も聞こえなかった雷神と黒い風の招来
太鼓橋に付き、日暮れ時18時になろうとするタイミングで、下記のイベントが発生します。
①冷気をはらむ黒い風が吹いていることを確認する
②遠目に、楼門の前で赤い海に倒れ伏す文子の姿を認める(SANc:1/1D3)
③その傍らで強い視線をこちらに送る恵子の姿を認める
④御本殿から雷を纏った赤黒い雲が吹き出て、そこから放たれた雷が探索者の眼前まで迫り視界を光で覆い尽くす
KP向けループの描写
ここからループが始まりますが、実際は雷が探索者に落ちる直前で時間が静止し、その刹那の間で夢の中でループをすることになります。最終的に夢のループを終え、この雷が落ちる直前の現実に戻って来ますが、その際にこの場面の状況把握が必須になりますので、ここは丁寧に描写するようにしてください。
あとあと状況を確認できる呪文も登場しますが、要望があればアイデア成功で再描写などをしてもらっても構いません。
KP向け雷神の正体
ここで登場する赤黒い雲(=雷神)の正体ですが、後々のシナリオの展開で、その正体が天神か別天神なのか確定します。とはいえ、両者の見た目は変わらず、現状の描写には影響がないので、頭に留めておいてもらう程度で大丈夫です。
描写/セリフ例
君たちは観光を満喫し、文子との待ち合わせ場所である太鼓橋へと向かう。時刻は間もなく18時に差し掛かろうかという所、ふと周囲を見渡し違和感に気づく。
日暮れ時とはいえ、ここまで人は少なかっただろうか…?
気がつけば周囲には君たち以外の人影はなく、周囲には冷たい風が吹きすさぶばかりだ。
どこか不吉さを感じさせる冷たい、冷たい黒い風…
寒気に身を震わせ、ふと前を見やると、楼門の前に人影を認めることができた。
そこに居たのは二人の人物。
まず君達はそのうちの一人の人物、巫女服の姿の女性に目が行く。
石畳の上に広がる赤い赤い海。その中央に沈む一人の女性。
それは紛れもなく君たちの友人である文子、その人だ。
先程まで笑顔で話していた友人、その変わり果てた姿を見た君たちにはSANチェックが発生する。
SANc:1/1D3
そしてその傍らにはもうひとり女性の姿が。
彼女、恵子は赤い海に沈む文子の近くに立ち、こちらに強い視線を送ってきている。
彼女とは先程あったばかりで、勿論そのような視線を受けるいわれはない。
その瞳の強さとくれば、まだ距離があるのに思わず身震いしてしまうほどだ。
状況に混乱していると、突如大きな衝撃と光りに包まれる、そしてほんの少しおくれて鼓膜を引き裂かんばかりの轟音が鳴り響く。
見やれば本殿から赤黒い雲が立ち込め、たちまち天に登り、そこから雷がすぐ近くに落ちていた。
雲の勢いはなおも衰えず、黙々と天に立ち込めてはそこから轟音とともに続けざまに雷が何度か落ちる。
そして君は目撃する。目撃するはずのない光の筋を。
周囲がコマ送りに見えた。
光がゆっくりゆっくりとこちらに向かってくる。まるでスローモーションのように。
光は分岐を繰り返し、分かれた光の一つがやがて自分たちのもとにたどり着く。
光はそこから天に登り、するとまばゆい光の奔流が君の視界を埋め尽くす。
MEMOSAN値減少量について
ここでのSAN値減少が控えめなのは遠巻きにしか様子が見れず、深層心理で納得できていないためです。実際、ルートによってはここの文子は死んでいないので妥当な減少値でしょう。