4-1. 少女の処遇
夢を見た。
温かい夢だった気がする。でも切ない夢だった気もする。
そんななんとも言えない気持ちを抱え、寝所をあとにする。
今には見慣れたパートナーの姿と、見知らぬ客人の姿がある。
改めて、君たちはこの見知らぬ少女をどう扱うだろうか。
よっぽど疲れていたのだろうか、彼女はまだ静かに寝息を立てていて起きそうもない。
▶モモカを交えての処遇を決めるRP例

「帰る場所…ない…」
「お願い…今月だけいい…お家、貸して…」
「なんでも…する」
この、か弱く無力な少女を君たちはどう扱うだろうか。
※今月だけと言っているのは彼女の寿命が長くて年内とされているためです
※ただ、余命幾ばくもない状態ではありますが、神話生物である彼女は常人より頑強なため、日常生活に支障はありません
※同居を認めない場合、シナリオがBAD ENDになることをPLに伝えたうえで決断してもらってください
🟡KP向け:同居の促し方
・モモカは感情共有と、無意識に語りかける命令能力を持っています
・あまりにPLが同居の動機を見いだせない場合は、それらを使用して無理やり同居の流れに持っていくのも手段の一つになります
・ただし、その場合モモカとの絆を育みにくくなるため、最終手段としてください
・基本は、妹や姉の夢で情に訴える形で促すのが望ましいです
・実家暮らしのため、経済的には問題ないとしてしまって大丈夫です
→同居を断る場合:ED:101 へ
少女との日常
4-2. 日常ルール
現在、世間はエンタメに対して風当たりが強くなっています。
この苦境を切り抜けるには貴方がた自身の力で、世間をもりたてていく必要があります。
まずは生まれ育ったこの街を明るくしていきましょう。
▶日常パートルール(仕事編)
(MAP右図参照、例:🚩2個獲得時>ダイス補正-2、🚩6個獲得時>ダイス補正+1)
▶日常パートルール(E-1編)
🟡KP向け:日程表
・仕事日:仕事RP>(技能成長)>日常表>日常RP>(幸運UP)>自由RPの流れ
・E-1日:E-1予選>(技能成長)>RPの流れ
🟡KP向け:MPの減少
日数 | ✓ | イベント内容 |
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1日目 (12/11) |
▶共同生活1日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-2) ・仕事日 |
|
2日目 (12/12) |
▶共同生活2日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-2) ・仕事日 |
|
3日目 (12/13) |
▶共同生活3日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-2) ・仕事日 |
|
4日目 (12/14) |
▶共同生活4日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-2) ・E-1三回戦 |
|
5日目 (12/15) |
▶共同生活5日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-3) ・仕事日 |
|
6日目 (12/16) |
▶共同生活6日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-3) ・仕事日 |
|
7日目 (12/17) |
▶共同生活7日目、本日は生憎の曇り模様(起床時MPを上限から-3) ・仕事日 |
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8日目 (12/18) |
▶共同生活8日目、本日は生憎の雨模様(起床時MPを上限から-3) ・E-1準々決勝 |
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9日目 (12/19) |
▶共同生活9日目、本日は生憎の雨模様(起床時MPを上限から-4) ・仕事日 |
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10日目 (12/20) |
▶共同生活10日目、本日は生憎の雨模様(起床時MPを上限から-4) ・仕事日 |
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11日目 (12/21) |
▶共同生活11日目、本日は生憎の雨模様(起床時MPを上限から-4) ・仕事日 |
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12日目 (12/22) |
▶共同生活12日目、本日は生憎の雨模様(起床時MPを上限から-4) ・E-1準決勝 |
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13日目 (12/23) |
▶共同生活13日目、本日は生憎の雨模様(起床時MPを上限から-5) ・モモカ失踪 ・E-1中止のニュース |
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14日目 (12/24) |
▶共同生活14日目、本日は生憎の雨模様(精神寄生体を除去したため、起床時MP減少なし) ・本来のE-1決勝戦の日 ・清雨会潜入>東京タワーへ |
仕事

🟡KP向け:仕事の流れについて
🟡KP向け:ダイス補正について(重要)
4-3A. 商店街(仕事)
ここのところいつも閑散として活気の薄かった商店街。
しかし、今日はどこか昔のような活気を感じる。
「よう、{PC2名前}ちゃん、{PC1名前}ちゃん」
そう言って声をかけて来たのは、あなた方も子供の頃から世話になっている肉屋の店主。
「いやー、二人にこうやって仕事を頼む日がくるとはな…なんつーかこう、感慨深いっつーか…」
目頭を抑えながら話を切り出す店主、後ろから「馬鹿言ってないでさっさと説明してあげな!」と恰幅の良い女性の声が響く。
「わかったよかーちゃん、ちっ、ちょっとくらい浸ったっていいじゃねぇか」「なんかいったかい」
慌てて背筋を正す店主。
「まぁ二人にゃ説明するまでもないだろうが、うちの商店街、年一でこうやってお祭りやってるだろう?」
「…こんなご時世だ、今年はやめとこうって声も多かったんだけどよ、俺はやっぱりこの祭りが好きでさ…」
「せっかく商店会長なんて面倒な役職押し付けられてんだ、独断で今年も開催したってわけさ」
「肉屋、話がなげーぞ」「うっせぇ、テメー等は手を動かせ」
「コホン。で、毎年ステージに人を呼んでっから当然今年は誰を呼ぶ?って話になるわけよ。そしたら全会一致で二人を呼ぼうって決まってな」
「…つーわけで、湿気た商店街のステージでワリーが、二人の力を借りてーわけさ」
「いっちょこの辛気臭ぇ雰囲気が吹っ飛ぶ、でっけーやつを頼むぜ」
「ほら、よく恵美ちゃんも言ってたろ。こういうときこそ…って」
「まぁ、勝手知ったるホームってやつだ。二人はリラックスして存分にやってくれりゃいい」
一通り話して満足したのか、肉屋の店主こと会長は二人の肩をぽんと叩くとその場をあとにする。
会長の言う通り、ここは幼い頃から二人を見守ってきた人間が集うホーム。
昨今、冷えた場で芸をしてきたあなた方からすると驚くほどやりやすさを感じることだろう。
とはいえ、それ以外の行き交う人々の空気はまだまだ重い、腕の見せ所だ。
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
あたりから温かな笑いがあふれる。ここ最近ではめっきり聞いていなかった待望の声だ。
商店街の人達はもちろん、それ以外の買い物客などの人々も、君たちの芸を見て心から楽しそうな笑顔を浮かべている。
寒空の下、こんなに温かい気持ちになったのはどれほどぶりのことだろうか。
最前線には目を輝かせて君たちの芸に見入るモモカの姿もある。
「いやぁ笑った笑った、流石プロだな{PC2名前}ちゃん、{PC1名前}ちゃん」
「商店街がこんなに盛り上がったのはいつぶりだろうなぁ…」
「また頼むぜふたりとも、売れっ子になってもここのこと忘れないでくれよな」
「追加の駄賃じゃないが、ここの商品券だ、せっかくだから他の連中にも元気な顔を見せてやってくんな」
そう言って彼はギャラとは別に商品券を5000円分ずつほど渡してくる。
※商店街日常表(1D2)
※その後商店街を回るRP等があれば自由に(一緒に買物をするなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
判定失敗...
「でももうちょい盛り上がりがほしいところだな、また頼むよ」
※商店街日常表(1D2)
※その後商店街を回るRP等があれば自由に(一緒に買物をするなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
1⃣出店が大繁盛
舞台を終えてモモカを探すと、目立つその姿はすぐに見つけることができた。
しかし状況はと言うと、不思議なことになっているようで、出店の行列の脇に置物のようにちょこんと立っているようだ。
その姿はさながら招き猫のようだ。
何事かと近づくと、君たちも顔なじみの肉屋の奥さんが話しかけてくる。
「あら、ふたりともお疲れ様。舞台とっても良かったわよ!」
「この子二人の連れ?いやぁあんまりかわいいもんだから食べ物上げてたらこの子すごく美味しそうに食べるじゃない?」
「釣られて人が集まってきちゃって、気がついたらこの通りよ!」
「才能あるわこの子…ちょっとうちに孝行に出してみない・・・?」
冗談めかしたように言う奥さん、しかし目がマジだ。
モモカはと言うと困ったように両手に食べ物を持ちながら、君たちと奥さんの顔を交互にキョロキョロと見やっている。
🎲モモカを取り戻せ!:交渉技能
「ふふふ、冗談よ…」「でも二人のところに飽きたらいつでもうちにおいで」
「かーちゃんこえーんだからあんまり冗談言ってやんな…」肉屋の店主がそう言うとゴツンと鈍い音が響く。
「ほら、二人もつかれたでしょ。いつものこれくいな。」
そう言って差し出されたのは子供の頃から馴染みのコロッケ。事あるごとに彼女から差し出されていたことはまだ記憶に新しい。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
2️⃣福引の結果は…?
今回の祭りは、君たちのたったステージ以外にも、福引が大きな目玉になっている。
「せっかくだからその子連れて引いていきな!」
仕事終わりにそのように言われふくびき券をもらったあなた方は早速福引へと向かう。
「お、いらっしゃい。福引かい?」
「今回の一等はハワイ旅行さ、ハワイアンセンターじゃないよ?」
「ぜひとも引いていっておくれ」
🎲福引:幸運判定
・失敗 :ティッシュ
・成功 :お菓子詰め合わせ ※幸運回復1
・ハード成功 :松阪牛セット ※幸運回復1d3
・イクストリーム:マッサージチェア ※幸運回復1d5
・1クリ :ハワイ旅行 ※幸運回復1d10
>結果に応じたRP
4-3B. モール(仕事)
ここは大型のショッピングモール。
行き交う人の数はそれなりだが、その顔はどこかみな後ろ暗さのようなものを感じる。
「{コンビ名}のお二人ですね、本日はどうぞよろしくお願いいたします」
「早速ですが段取りの方を、お二人の出番は13時からあちらのステージにて」
「入り方ですが…」
と淡々と事務的に君たちに段取りを伝えるのは30代ほどの女性、ネームプレートを見やればこのステージの責任者であることがわかる。
「以上ですが、何かご質問は?」
あっという間に要件を告げ終え、無愛想にそう確認する彼女。
歓迎されていないのは明らかだが、どのような場だろうと盛り上げ、見ているものを笑顔にするのた君たちの使命だ。
※彼女はこのご時世にステージをやる意義を見出せていないなか責任者を任され、後々批判にさらされることを予期してすでに辟易としています
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
気がつけば観客はステージ周りだけでなく、二階、三階のテラスにまで溢れていた。
そのいずれも後ろ暗さのない純粋な笑顔を浮かべ、君たちのステージに夢中になっていた。
それは最前列で見守るモモカも、舞台脇で見守るステージ責任者の彼女も同様であった。
「お疲れ様です」
そう言って出迎える責任者の女性には、先程までのピリピリした様子はなくなっていた。彼女にしてみても本来の地はこちらなのだろう。
「正直、私は今回のステージでお笑いをやることは反対だったんです。」
「お客様にしてみても、まだ心から笑う準備が整っていないのではないかと」
「しかし杞憂だったようですね…いえ、お二人の実力あってのことでしょうか…」
「お詫び…いえ、お礼というわけではないのですが、こちらを」
そう言って彼女はモールで使える商品券を1万円ずつ手渡してくる。
「よろしければお連れ様と一緒にご利用ください。モール一同、お二人のご来客をいつでもお待ちしております」
そう言って笑顔を浮かべる彼女にはもう一切の陰りはなかった。
※ショッピングモール日常表(1D2)
※その後ショッピングモールを回るRP等があれば自由に(一緒に買物をするなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
判定失敗...
「本日はもう上がっていただいて結構です。」
無愛想に彼女は業務が終わったことを告げる。
※ショッピングモール日常表(1D2)
※その後ショッピングモールを回るRP等があれば自由に(一緒に買物をするなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
1⃣風船配りが大繁盛
ステージでの公演に加え、今回は風船配りも仕事に含まれていた。
いそいそと風船を手に持ち用意する君たちだが、早速目を輝かせる少女が一人。

「それ?何…?」

「風船…!?すごい、浮いてる!」
そんなモモカに惹かれてか、周囲の子供も羨ましそうに君たちの持つ風船を見つめているのを感じるだろう。
🎲機に乗って風船を配る:芸術<お笑い>技能
▶描写例:成功時
目線をくれる子どもたちに芸を交えながら声をかけていく。
瞬く間に人混みができ、文字通り飛ぶように風船が捌け、
当初2時間分を予定していた在庫が、ほんの10分ほどでなくなってしまう。
周囲を見ればモモカを含め、風船にはしゃぐ子供が楽しそうにしているのがそこかしこで目に付く。
普段の仕事とは違うが、こういった形で人の笑顔に触れるのも悪くない、そんなふうに思える仕事だった。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
2️⃣迷子を見つけて大騒ぎ
人混みの中でモモカと離れてしまう。
慌てて周囲を見やれば、すぐ近くに居たが、傍らにはモモカよりも幼い女の子の姿が。
「おかぁさーん゛!」と泣きじゃくる女の子をなだめるモモカ。
明らかな迷子だろう。

「この子、お母さんとはぐれちゃったみたい…」
🎲女の子を泣き止ませる:芸術<お笑い>技能
女の子が落ち着いたタイミングでモモカが切り出す。

「向こうの方に、困っている人…探している人…いる」
🎲お母さんを探す:目星/聞き耳等
▶描写例:成功時
言われてそちらの方を注意深く探すと、見やれば「里子ちゃん、里子ちゃん」と誰かを探しているような女性を見つけることができる。
>再会とお礼のRP
[PC2秘匿]
そういえば君の姉もよく迷子の手助けをしては、自分も迷子になっていたことを思い出す。
彼女もモモカ同様、人を探すのが上手かった。
幸運回復:技能成功>3D2 / 技能失敗>1D2
4-3C. 駅前(仕事)
最寄り駅。
ここはパフォーマーがしばしば集まる場所として近隣の者たちに親しまれている。
今日も幾人かのパフォーマーが集い芸を披露しているが、どこもウケは芳しくないようだ。
君たちも、度々ここで芸を披露してきたからわかるが、本日はだいぶ場が冷えてしまっているようだ。
だからこそ、ここでウケが取れればそれは確かな自信になることだろう。
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
一人、また一人と周囲の人間が足を止め君たちの芸に聞き入る。
気がつくと周囲には人だかりができており、皆一様に君たちの芸に引き込まれている。
報酬はないが、冷えきった場でのこの成功体験は、君たちにとって確かな自信となるだろう。

「面白かった…」
「人…たくさんいたけど…二人が一番だった…」
※駅前日常表(1D2)
判定失敗...
今日のところは自分でも満足できる出来にはならなかった。
「おつかれ…さま」
芸を終えると最前列で君たちを見守っていたモモカがそのようにねぎらってくる。
※駅前日常表(1D2)
1⃣売れないご当地マスコットが大逆転
駅前には君たち以外にもパフォーマーらしき人たちがちらほらいる。
その中にはここのご当地マスコット、葛の葉を頭につけたクズくんもいた。
彼はパフォーマンスしながら必死で物販をしているが、まるで人気がなく、誰にも相手をされていない…
そんな冷たい視線の中、ただ一人羨望の眼差しを向けるものがいる。

「なにあれ…かわいい…」
久しぶりの客にテンションが上ったのか、クズくんは彼女を歓迎するとあらん限りのパフォーマンスをしてくれる。
するとどうだろう、周囲に徐々に人だかりができていく。
あなた方もなんだかクズくんが可愛く見えてくる。…気がする?
🎲クズくんの実力は如何に:芸術技能
▶描写例:成功時
よくよく見ればクズくんの動きは洗練された熟練のそれであることがわかる。
きっかけさえあればいつでもこうなっておかしくなかったのだろう。
「クーズ!クーズ!」
圧倒的クズコールの中、パフォーマンスをするクズ君。
しばらくすると閑古鳥が鳴いていた物販はほぼ完売し、落ち着いたあたりでクズくんがこちらへ歩み寄ってくる。
あなたがたに差し出されたそれはクズくんが販売していたくず餅だった。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
2️⃣痴漢を撃退
駅前だが、君たちのようなパフォーマー以外にも、店に対する行列など、ちょくちょくと人だかりが見える。
そんな人だかりの一つを指して、モモカが言う。

「あの人…嫌がってる…?いや、怖がってる…かも…」
🎲どの人か探す:目星
すると巧妙に隠されているが、集団の中のひとり、人混みに紛れて前に立つ女性に向かって痴漢行為を働いている男性を見つけることができる。
🎲現場を押さえる:DEX、組付、交渉技能等
▶描写例:成功時
「きゅ、急に何だ?君たちは…?」
男の手を捻り上げると男は悪びれもせずにそのように反論してくる。
>痴漢成敗RP
「本当にありがとうございます…怖くて何も言えずに困っていたんです」
「なんとお礼すればよいか…」
そういって涙を浮かべながら被害者の女性はあなたがたに何度も礼をしてくる。
幸運回復:技能成功>3D2 / 技能失敗>1D2
4-3D. 小劇場(仕事)
小劇場。
ここは芸人を求めお笑い好きの集まる、芸人のためのステージ。
お客たちはただただ芸を見てそれを評価する。
昨今の世情を鑑みれば、これほど公平でわかりやすい場も他にないだろう。
「ふたりとも、今日もよろしく頼むよ」
そう声をかけてきたのはこの劇場のオーナー。君たちも駆け出しの頃からお世話になっている頭の上がらない人物だ。
「最近調子いいみたいじゃないか…」
「この劇場からはしばらくスターがでてないが、僕は密かに君たちに期待してるんだ」
「今日は最近じゃ珍しく満席だ、この場の皆を沸かすことができれば、もしかしたらもしかするかもしれないね…」
それじゃ、とオーナーが去ると、間もなく君たちの出番がやって来る。
今こそ芸人としての君たちの進退が試されるときだ。
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
会場がぐらつく。
これだけの大歓声を受けたのは始めてのことだ。
最前列のモモカだけでなく、会場の誰しもが新たなスターの誕生の瞬間を感じ取り、目を輝かせていた。
「すごかった…ふたりとも。本当にすごかった…」
「この会場がこんなに沸いたのはいつぶりだろうか…いや、今日の盛り上がりはは歴代で一番かもしれない…」
舞台裏に戻ると、目尻に涙を浮かべながらオーナーがそのようにねぎらってきた。
「新しいスターに拍手を!」
そう言うと周囲の芸人たちも君たちに温かな拍手を送ってくれる。
「いやー、完敗完敗」「たいしたもんや」「この調子で沈んだ空気もぶっ飛ばしてくれよ」
芸人仲間たちの温かなエールに包まれ、君たちもようやく成したことの実感が湧いてくることだろう。
「にしても今日はえらいやりやすかったな」「なんか普段よりお客さんあったまってた気するけど気の所為やろか?」
(※モモカの影響は場自体に関わるので、PL2人以外の芸人にもプラスに働いています)
※小劇場日常表(1D2)
判定失敗...
だからこそ、ここでウケを取れれば大きな自信になるはず。次の機会にまた頑張ろう
※小劇場日常表(1D2)
1⃣出待ちファンに大慌て

「うっ…」

「この先、二人のこと…好きな人達?沢山…いる…」
君たちが外に出ると、「キャー{コンビ名}~!」と沢山のファンが一斉に君たちに押し寄せる。
君たちの芸人人生でこれほどの人数の出待ちに出会ったのは始めてのことだ。
🎲うまく対応できるか:芸術<お笑い>技能、交渉技能
▶描写例:成功時
もみくちゃにされながらもファンサービスをしながらなんとか人を捌いていく。
周りの人間がすべて捌ける頃には会場を出てすでに一時間ほど経っていた。
>シオシオになったモモカと振り返りのRP等
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
2️⃣伝説のお笑い通
本日の舞台は午前2度の出演となった。
午前中の受けは上々、そして午後の舞台、楽屋では何やら芸人仲間たちの間にどよめきが走っている。
>どうしたのか聞く
「伝説の、伝説のスターじじいが来とるんや…えらいこっちゃ…」
その名は君たちも聞いたことがある。
もちろんそれはただのあだ名で本名不詳。
ただその逸話は有名なもので、何でもこの寡黙な観客が笑った芸人は、次代のスター、天下人になると言い伝えられている。
「こりゃ午後は一波乱あるかもしれんな…」
そう言って気合を新たに舞台に臨む芸人たち。しかしどんな客が来ようと君たちのやるべきことは変わらない。
ただ、来てくれた眼の前の観客たちを笑顔にするだけだ。
🎲スターじじいを笑わせろ:芸術<お笑い>技能(技能補正-30)
▶描写例:成功時
「わらった、スターじじいが笑った!」
舞台袖がにわかにどよめく、見やれば件のスターじじいが君たちの芸を見てニッカリと笑顔を浮かべている。
これで次代の天下人?になれるかはともかく、手強い客を笑わせて、君たちはまたひとつ芸人としての自信をつけることができた。
幸運回復:技能成功>2D3 / 技能失敗>1D2
4-3E. 大学(仕事)
君たちも知る近隣の大学。
ここの学祭は派手で有名だったが、今年はどこか出店もお客の様子も控えめに思える。
「お待ちしてました、本日はよろしくお願いします!」
そう言って出迎えたのはいかにも大学生と行った風体の男。
彼は君たちの手を両手で取るとブンブンと勢いよく握手する。
「いやぁほんとに良かった。今年はもうステージに人が呼べないかと思っていたんですが」
「芸人さん、それも新進気鋭の{コンビ名}さんに来ていただけるなんて感無量です!」
「今年はお酒もなし、店舗規模も縮小と、祭りといっても形だけという有り様で…」
「どうかお二人の力でこの祭りに華を添えていただけると幸いです!改めてどうぞよろしくお願いします!」
そう行って歓迎の意を示す学生。
ステージを見やれば彼の言っていることもわかる。
基本祭りの客というのは乗りが良いものだが、今日のお客はずいぶんと冷え込んでいる。とても祭り中の客層とは思えない。
これを沸かすのは一筋縄ではいかないだろう。
とはいえそれをするのが君たちプロの仕事だ。
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
「わぁあああ」と会場が割れんばかりの大きな笑いに包まれる。
先程までの沈んだ顔は何処へやら、祭りの客は皆笑顔を浮かべ君たちのステージに注目している。
ちゃっかり出店で食べ物を押し付けられたモモカも最前列でまた君たちの芸を見て満足気に微笑んでいる。
「ふたりともお疲れ様です、いやぁさいっっこうでした!」
「皆盛り上がってようやく祭りらしくなってきました、これもお二人のおかげです!」
「あっこれ食券です、よかったら祭りの方も楽しんでいってください!」
そう言って彼は君たちの手を取ると、多種多様な食券をねじ込みさらにブンブンと勢いよく握手する。
※大学日常表(1D2)
※その後学園祭を回るRP等があれば自由に(一緒に遊ぶなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
判定失敗...
「お疲れ様でした、すみません…こんな冷えた場で」
と、依頼者に逆に気を使われてしまう始末、この次こそは…!
※大学日常表(1D2)
※その後学園祭を回るRP等があれば自由に(一緒に遊ぶなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
1⃣トラブルからのリカバリー
学祭のステージでは、あなた方がいい流れを作ったからか、その後のイベントでもあそれなりに盛況しているのが見て取れた。
そんなイベントの渦中、ふとステージ近くを通ったとき、モモカが慌てた様子で口を開く。

「あの人、倒れそう!」
🎲倒れる前に受け止めろ:DEX判定等
君たちはなんとかその女性が倒れるのをすんでのところで受け止めることができた。
ただ、何事かと近くに居た人たちの視線が君たちのところに集まってしまう。
このままではイベントの進行がグダグダになってしまうかもしれない。
🎲うまい言葉の流れをコントロールしろ:芸術<お笑い>技能
▶描写例:成功時
君たちの機転の効いた進行で、場は落ち着きを取り戻し、イベントの流れも阻害することなく静かに場を収めることができた。
騒ぎを察知した実行委員が駆けつけ、無事に女性は引き渡すことができる。
幸運回復:技能成功>3D2 / 技能失敗>1D2
2️⃣ミスコン審査で大波乱
今回の仕事では、ステージでの公演に加えて、ミスコンの審査員も引き受けることになっていた。
ところどころコメントを求められてはユーモラスな返しをしつつ順調に審査を進めるあなたがた。
そんな中一人の無愛想な女性が壇上に上がる。
コメントを求められた彼女は口を開くのだが…。
「まず、ミスコンで芸人が審査員って意味がわからないんだけど」
「そもそもあたし芸人だとかバラエティだとか嫌いなのよね」
そのように言う彼女に会場は一気に氷点下まで盛り下がる。このままではミスコンのピンチだ…
🎲ミスコンを盛り上げろ:芸術<お笑い>技能(技能補正-10)
▶描写例:成功時
君たちの機転の効いた返しで会場は再び盛り上がりを見せる。
苦言を吐いた女性自身もその返しに笑ってしまっているが、ハッとなって耳を赤くして列へと戻っていく。
その後はさしたるトラブルもなく、無事にミスコンを見届けることができた。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
4-3F. 遊園地(仕事)
近場の遊園地。
規模はあまり大きい訳では無いが、普段は近隣の人間に親しまれているこの場所。
やはりと言っては何だが、客はどこかまばらで、君たちが知っている普段の姿からはどこか盛り上がりに欠けるように感じる。
「おふたりともよくお越しいただきました、本日はどうぞよろしくお願いいたします。」
そう挨拶してきたのは恰幅の良い40代ほどの男性。この遊園地の支配人だ。
人当たりの良さそうな笑顔を浮かべる彼は、流れるように君たちに名刺を手渡すと更に続ける。
「昨今の世情の影響かここに来てくださる方にもどこか笑顔の陰りが見えておりまして…」
「私共もエンタメに携わる人間として全力を尽くしているのですが力及ばず、お二人のお力もお貸しいただけると幸いでございます」
そう言って深々と頭を下げる支配人。
君たちも同じエンタメに携わる人間として、彼の気持は痛いほどわかることだろう。
ここでやらねば芸人がすたる。
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
割れんばかりの拍手がステージ上の君たちへ送られる。
それらを送る人たちは皆、どこか笑いを控えていたこれまでと違い、100%笑顔を浮かべている。
その笑顔はステージ周りのお客様から波及し、今や園全体を包みこんでいる。
場に当てられたのか、最前線で君たちを見守るモモカも、どこかいつもより良い笑顔を浮かべている気がしてくる。
「いやぁお二人共とても素晴らしいステージでした」
「この園にこんなにも活気が戻ったのは久方ぶりです」
「これは園のフリーパスです、お礼というわけではないのですがまたいつでもこの園にいらしてください」
そう言って彼は無理やり3人分のフリーパスを君たちの手にねじ込んでくる。
その顔は心底嬉しそうで、君たちも押されてつい受け取ってしまうだろう。
※遊園地日常表(1D2)
※その後遊園地を回るRP等があれば自由に(一緒に遊ぶなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
判定失敗...
「いえ、お疲れ様です。お互いめげずに頑張りましょう」
沈んだのもつかの間、支配人は直ぐに気を取り直し逆にこちらを励ましてくれる。
※遊園地日常表(1D2)
※その後遊園地を回るRP等があれば自由に(一緒に遊ぶなどしてモモカとの思い出を強めることを推奨)
1⃣ヒーローショーで大声援
あなた達のステージの後釜はヒーローショーだったようだ。
モモカはというと、生まれて初めて見るのかヒーローショーに釘付けのようで、目を輝かせながらステージを見つめている。

「がん…ばれ…!がん…ばれ…!」
その真摯な眼差し、手に汗握る様子から真剣に応援する気持ちが今にも伝わってくる気がする。
気がつけば周りの子供も「がんばれ!」「負けるな!」とスタンディングでヒーローを応援しだしていた。
声援を受けたヒーローは、逆境をものともせず返す必殺技で悪の怪人を一発でKOしてしまう。
すると子どもたちの間から割れんばかりの声援が上がる。
君たちもいつの間にかヒーローショーに見入ってしまっていたようだ。
その後、握手会が開かれ、モモカにせがまれ参加すると、こころなしかヒーローはモモカに対して手厚く握手をしてくれていたように見えた。
幸運回復:1D3
2️⃣シャイで小さなファン
ステージでの公演に加えて、今回はその後にファンとの交流会も仕事に含まれていた。
先ほどステージで成功を収めていた君たちのもとには、もともとなのか今回でファンになったのか沢山の人達が詰め寄せ、サインや握手をねだってくる。
嬉しい悲鳴を上げながら必死で対応していると、そのうち列も捌け、人が落ち着いてくる。
そんなおり、モモカが君たちの服を引き、一方を指さして言う。

「あの子…ずっとこっち見てるけど、恥ずかしいみたい…」
男の子はこちらの視線に気がつくとふいっと視線をそらしてしまう。
🎲シャイな男の子に近づけ:芸術お笑い/交渉技能
<描写例:成功時>
君たちは無事男の子のもとに近づき、男の子の要望を聞き出すことができる。
どうやら彼は君たちのサインが欲しかったが、恥ずかしくて言い出せなかったようだ。
君たちがサインをしてあげると、彼はパァッと顔を明るくして何度もお礼をいい去っていった。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
4-3G. 病院(仕事)
🟡KP向け:モモカのいない仕事
モモカは病院にだけはどうやってもついていきません。(なのではじめと会うことも有りません)
その際は二人だけの仕事となりますが、ダイス補正+1がつかないことに注意してください。

「病院…?」

「私…今日、無理…応援…できない…」
「ごめんなさい…」
「あら{PC1名前}さん、今日もはじめちゃんのお見舞い?」
そう言って声をかけてくるのは受付の看護師さん。
彼女は慣れた様子でPC1に挨拶をしてくる。
>仕事できた旨を伝える
「あら、この{コンビ名}って{PC1名前}さんの?そうだったのね~」
「これは他の子達にも伝えてこないと…あ、案内を忘れるとこだったわ」
「と言ってもわかるわよね、えーと西館三階の多目的ホールなんだけど」
そう言って示された場所はPC1であれば問題なくわかるだろう。
案内された場所にはすでに人が集まっていた。
といっても、これまで仕事してきた場所のように大勢ではない。
あくまで慰問であるため、規模はこれまでに比べたらずいぶん控えめに感じるだろう。
そして何より場の空気の重さはこれまでのステージの比ではない。
すでに君たちにとって重く苦しい空気がこのステージに満ちている。
しかし、傷つき沈んでいる人たちにいっときの笑いを届けてこそプロというもの。
今こそ芸人としての君たちの真価が問われるときだ。
判定成功!
・芸術<お笑い>成長ロール(1回)
君たちが芸を終えると、その場は大きな拍手に包まれる。
拍手を送る人たちは老若男女様々だが、皆一様に笑顔だ。
中には笑いすぎてむせ返っている人もいるが、看護師さんがついているので心配はいらないようだ。
「こんなに笑ったのは久しぶりじゃ」「ええ、私も」
周囲からはこんな声も聞こえてくる。
先程まで沈みきっていたのが嘘かのようにその場には笑顔が溢れている。
今回の件は君たちに大きな自信と、芸事が人の役に立つという確かな自負をもたらすことだろう。
※病院日常表(1D2)
判定失敗...
「そうだねぇ…」
会場の人たちは、君たちの芸の内容よりも、君たちが慰問に訪れてくれたという事実の方に意識がいってしまっているようだ。
※病院日常表(1D2)
1⃣倉田が立った
盛況を受けた病院での公演、君たちは講演後もしばらく観客とふれあいを続けていた。
そんなおり、会場の隅でぽつんと一人車椅子に座ってこちらを見ている少年に気がつく。
それに気づいたのか、近くの看護師が君たちに耳打ちをしてくる。
「彼、倉田くんっていうんだけど、足は治ってるんだけど、怖くてまだ歩けみたいなの」
「どうにか勇気づけてあげられないかしら」
そう促されて倉田くんの方と話してみると…
「ふたりともすごいな、知らない人達の前で芸をするなんて、僕にはとても無理だよ」
「僕はビビりだから、二人の勇気が羨ましいよ」
🎲意気地なしの倉田に勇気を:芸術<お笑い>技能、交渉技能
▶描写例:成功時
君たちの言を受けて、意を決した倉田くんは両足に力を込めその場に立ち上がる。
「立てた!僕立てたよ!ふたりとも!」
「立った!倉田くんが立ったわ!先生!」
そうすると周りは拍手喝采、看護師さんは急いで先生を呼びに行ってしまった。
君たちの芸は人に笑いだけではなく勇気を与えることもできる。
そのことは君たちにとって強い自信につながることだろう。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
2️⃣ジェスチャーでボケろ
公演を続ける中で、ピクリとも笑わない老人が居た。
気になって視線を送っていると、看護師さんが近づいて耳打ちしてくる。
「田代のおばあちゃん…最近耳が遠くて…雰囲気だけでもと思ったんですけど…」
どうやら漫談が聞こえていなかったようだ。
で、あれば彼女にも届くお笑いをする必要があるだろう。
🎲身振り手振りで頑張れ:芸術<お笑い>技能(現状補正から-1)
▶描写例:成功時
君たちの身振り手振りに、田代のおばあちゃんも「あひゃひゃ」と笑いを浮かべる。
自身の得意分野以外でも人を笑わせられたことは、君たちにとってもひとつ自信になることだろう。
幸運回復:技能成功>2D2 / 技能失敗>1D2
4-3H. 自宅(仕事)
今日は家でネタ作りや打ち合わせをしてゆっくり過ごそう。
その他、やりたいことがあればご自由に。
🟡KP向け:休日の過ごし方
基本休日はPLの希望があれば何をして過ごしても大丈夫です。
PLの中には、自分の出身の児童養護施設に行って、芸を披露したいという人もいました。
自由にモモカと一緒に行動させて、絆を育むようにしてください。ただし、モモカは病院にだけは近づきません。
・芸術<お笑い>成長ロール(2回)
1⃣夕飯は何にしよう
本日は家で打ち合わせやネタ作り。
こんな日は作業をはかどらせるためにも美味しいご飯が欠かせない。
さて、どんな献立が良いだろうか?
>モモカとの献立ぎめRP
▶モモカとのRP例

「○○○って何?」
※料理を殆ど知らない

「そんな料理が…!?すごく…美味しそう…!」
※いろいろな料理に目を輝かせます

「お料理…それにお皿洗い…手伝う!」
※積極的にお手伝いを頑張ろうとします

「美味しい…!こんなに美味しいもの…始めて食べた…!」
※子供舌で大概のものを美味しく食べてくれます
幸運回復:1D5
2️⃣信号待ちで危機一髪
本日は家で打ち合わせやネタ作り。
こんな日でも、作業の合間の休憩や、ご飯の買い出しに出かけるタイミングがあろうだろう。
そんな折の出来事。
街を歩いていると、ふと街頭のTVから聞き慣れた声が聞こえる。

「こと、このような時勢においてはやはりエンターテインメントというのは毒にしかなりえません」
「私共、清雨会は断固としてE-1グランプリの開催に反対いたします」
「どうか市民の皆様、ご自身やその家族、大切な人に恥じない選択をお願いいたします」
🎲POWロール
→失敗:自身が行っていることが本当に正しいことなのか疑問に思えてきてしまう
TVの向こうの女性、百暗哀の堂々とした言い回しに、少なからず考えさせられることがあった。
そんなふうに考え事をしながら信号を渡ろうとすると、ふと、後ろから手を引かれる。
すると、青信号にも関わらず鼻先をかすめるように勢いよくトラックがかけていく。
後ろを見やれば、モモカが君たちの手を引き、必死で歩みを止めようと体重をかけていた。

「…なんか、とても急いでたから…危ないと思って…」
幸運回復:1D5
E-1 GRAND PRIX
4-4A. E-1三回戦
E-1の予選会場を目指して、君たちは電車に揺られる。
君たちにとっては何気ない光景だが、モモカは列車から見える光景を目を輝かして見つめていた。
そんな折り、モモカが興奮気味に君たちに声を掛ける。

「あれ、あれなに…!?」
「すごく大きい…!」
▶モモカとのRP例
「東京タワー…すごく、すごくおっきい」

目を輝かせるモモカ、しかしそのめはすぐに憧憬から驚愕へと変わる。

「なに…あれ…?」
「東京タワーより…おおきい…!?」
「スカイツリー…大きい、あの、東京タワーよりも…」

「がんばれ、東京タワー…」
「スカイツリーに負けるな…!」

興奮を隠せない様子のモモカ。モモカ的には同じカラーリングの東京タワーがお気に入りのようだ。
しばらくはしゃいでいたが、やがて落ち着き、ポツリと一言こぼす。

「あそこからなら、日本中の人が見えるかな…」
「日本中の人の、笑顔が見えたら…いいな…」
※最終盤でモモカが東京タワーから日本中の人間を笑顔にして、その笑顔に宿るという前フリです
🟡KP向け:タワーへ行こうとする
シナリオ都合ですが、東京タワーはデッキの改装中のためなかに入ることはできません。
スカイツリー側であれば問題なく行くことができるので、休日に遊びに行ってもよいでしょう。
楽しい移動もつかの間。やがて列車は目的地にたどり着く。
会場は眼の前、君たちにとってはこれからが本番だ。
エンタメの祭典E-1グランプリ。
その年のNO1芸人を決める本大会、芸人であれば誰しもが優勝を夢見る夢の祭典だ。
お笑いに対して逆風吹き荒ぶ昨今、これだけ熱気を感じられる舞台はそうないだろう。
ここにいるのは、同じく優勝を狙う同士兼ライバル、そしてお笑いを愛する観客たちだけだ。
「今年もやってまいりましたE-1グランプリ、本日は3回戦!」
「これに勝利すればいよいよ準々決勝に進めるターニングポイント!!」
「激戦を制して準々決勝に進むのは果たしてどのコンビなのか!」
「それでは早速行ってまいりましょう、まずは新進気鋭のこのコンビ!{コンビ名}です!!」
トップバッターを務めるは君等{コンビ名}。
観客たちは君たちの芸を固唾をのんで見守っている。
場は温まっているがそこはお笑い好きの観客たち、一筋縄ではいかなそうだ。
判定成功!
「見事準々決勝への進出を決めたのは…」ドラムロール音
「{コンビ名}!激戦を制して見事3回戦突破を果たしました!」
「このまま破竹の勢いで準々決勝も突破なるか、今後の活躍から目が離せません!」
判定失敗...
・敗北した場合は、今後のE-1イベントがすべて省略となり、シナリオを十全に楽しめなくなります
・KPはそのことを踏まえ、PLに幸運の使用を促すなど、極力成功させるよう誘導してください
・シナリオに記載はありませんが、敗者復活戦等を行っても大丈夫です
▶同業者たちとのRP例
「いやー負けた負けた」
「最近調子いいじゃん、なんかいいことあった?」
「この調子じゃ今年は本戦まで行けるんじゃない?」
▶モモカとのRP例

「お疲れ…さま」
「ふたりとも…すごかっ…た!」
「みんな…面白かったけど、ふたりが…一番だった!」

「ふたりとも…それにここの人たち…」
「みんな…周りの人達…笑顔にして…すごかった…」
「皆がしてるの…何ていうの…?」
「芸人…さん?人を笑顔にするお仕事…?すごい…!」
「私も…二人みたいに…人を笑顔にしたい…!」

※人を笑顔にすることへのあこがれをここで持つようにしておくと、別れへのフリとなってモモカの選択に納得性が出るようになります
充実した気持ちで、E-1会場を後にしようとしていると、何やら剣呑な空気が漂ってくる。
「E-1開催反対!市民は清く正しい選択を!」
会場前で何やら大声でそのように喧伝している人間がいた。
彼は喉が枯れんばかりの勢いで、何故E-1開催を中止すべきなのか、会場帰りの人間に喧伝している。
「エンタメに百害あって一利なし!非常時こそ粛々となすべきことを成しましょう!」
そのように叫ぶ男性に、会場から帰る人間たちは目を合わせようとせず、大きく避けて帰っていく。
せっかく準々決勝まで勝ち上がったのに、冷水をかけられた気分だ。
少し沈んだ空気のまま、帰路につく。家に帰ると手紙がいくつか届いていた。
手紙には{コンビ名}様へ、と書かれており、差出人には見覚えがない。
🔽手紙を読む場合
「いつもお二人のお笑いに励まされています」
「{コンビ名}最高!お笑いアンチに負けないで!!」
「お二人の芸で久しぶりに心から笑えました、今後も応援しています!」
「{PC1名前}の芸最高!{PC2名前}のゲラ最高!ほんと完璧なコンビ!」
「目指せE-1優勝!二人なら絶対に天下が取れる!!」
そこに綴られていたのは、応援のメッセージ。これはいわゆるファンレターというやつだろうか。
ここ最近ひどい逆風の中お笑いをしてきたため、こんなにあたたかい声援を受けたのは久しぶりのことだ。
荒んでいた気持ちは何処へやら、君たちは温かい気持ちに包まれ、その手紙を大切に何度も何度も読み返した。
幸運回復:1D3
4-4B. E-1準々決勝
エンタメの祭典E-1グランプリ。
その年のNO1芸人を決める本大会もいよいよ準々決勝。
「E-1グランプリもいよいよ準々決勝!」
「勝ち進めばいよいよ準決勝、その次は決勝です!」
「激戦を制して準決勝に進むのは果たしてどのコンビなのか!」
にわかに盛り上がる会場、しかしどこか違和感がある。
判定成功!
とはいえやるべきことは変わらない。
判定失敗...
「続いては3回戦を圧倒的な成績で突破してきましたこのコンビ、{コンビ名}です!」
考える間もなく君たちの名が呼ばれる。
集った観客たちは君たちの芸を固唾をのんで見守っている。
色々考えるのはこの舞台で全力を尽くしてからにしよう。
判定成功!
「見事準決勝への進出を決めたのは…」ドラムロール音
「{コンビ名}!準々決勝も順当に勝ち上がり、見事準決勝進出を果たしました!」
「これは準決勝以降の活躍からも目が離せません!それでは再び準決勝でお会いしましょう!」
判定失敗...
・敗北した場合は、今後のE-1イベントがすべて省略となり、シナリオを十全に楽しめなくなります
・KPはそのことを踏まえ、PLに幸運の使用を促すなど、極力成功させるよう誘導してください
・シナリオに記載はありませんが、敗者復活戦等を行っても大丈夫です
▶同業者たちとのRP例
「かー負けた負けた、おめでとう」
「まじで今一番冴えてるんじゃないの?」
「今年はあるかもなぁ」
▶モモカとのRP例

「お疲れ…さま」
「ふたりとも…最高だった…!」
「特に最初の…」
そこまで言ったところでモモカは急に黙ってしまう。
それからもじもじしだすモモカからは、恥じらいや遠慮といった感情が見て取れた。
「いや…二人のこと、そういえば…なんて呼べばいいのかと…思って…」

>呼び名を決めるRP
※モモカとの距離が極力近くできるよう、親しめて愛着が持てるようRPしてください(別れが辛くなるよう)

「うん、{PC1呼称}、{PC2呼称}」
「改めて…よろしく…」
充実した気持ちで、E-1会場を後にしようとしていると、何やら剣呑な空気が漂ってくる。
「E-1開催反対!市民は清く正しい選択を!」
会場前で何やら大声でそのように喧伝している人間達がいた。
枯れんばかりの勢いで叫ぶ男性と、それを囲むように横断幕を持つ人々が10人ほど。
なんとも笑いの祭典の開場前には不釣り合いな光景だ。
「非常時こそ人間性が試されるときです、皆さんエンタメなどにかかわらず粛々となすべきことを成しましょう!」
集団の中のひとりがそのように叫ぶ。
会場を出る人間たちは彼らと目を合わせないよう、顔を伏せて距離をおいて帰っていく。
不穏な空気だ、せっかく準決勝まで勝ち上がれたというのに祝勝の空気どころではないらしい。
果たして自分たちの行いは正しいのだろうか、そんな思いを胸に黙々と帰路につく。家に帰ると手紙がいくつか届いていた。
手紙には{コンビ名}様へ、と書かれており、差出人には見覚えがない。
🔽手紙を読む場合
「最近寝不足だったけど、二人の芸で思いっきり笑ったらぐっすり寝れました」
「清雨会にまけないで!いつも{PC2名字}さんの笑顔に救われています!」
「{PC1名前}最高!ほんと今一番面白い芸人」
そこに綴られていたのは、またも応援のメッセージ。
応援してくれる人がいる。それがどんなに心強いことか。
この人たちのためにも絶対に準決勝を勝ち上がろう、君たちは決意を新たにするのだった。
幸運回復:1D3
4-4C. E-1準決勝
エンタメの祭典E-1グランプリ。
その年のNO1芸人を決める夢の祭典もとうとう準決勝!
「E-1グランプリも準決勝!この先に残るのは決勝のみです!」
「映えある今年のナンバーワンエンターテイナーはこの中に居ます!」
「果たしてこの激戦を制し、No.1エンターテイナーへの挑戦権を得るのはどのコンビなのか!」
にわかに盛り上がる会場、しかしどこか違和感がある。
判定成功!
やるべきことは変わらないが、どうにもこの状況、嫌な予感が拭えないのも確かだ。
判定失敗...
「トリをつとめるのは、予選から破竹の勢いでこの準決勝まで勝ち上がってきたこのコンビ、{コンビ名}です!」
君たちの名が呼ばれる。
色々と不安要素はあるが、それでも集った観客たちは君たちの芸を固唾をのんで見守っている。
まずはこの舞台で全力を尽くさねば失礼に当たるというものだろう。
判定成功!
「準決勝を制し、見事決勝進出を決めたのは…」ドラムロール音
「{コンビ名}!予選から出場のこのコンビ、とうとう決勝進出を果たしました!」
「果たしてこの二人は決勝でどのような芸を見せてくれるのか!明後日の決勝が今にも待ち遠しいです!」
判定失敗...
・敗北した場合は、今後のE-1イベントがすべて省略となり、シナリオを十全に楽しめなくなります
・KPはそのことを踏まえ、PLに幸運の使用を促すなど、極力成功させるよう誘導してください
・シナリオに記載はありませんが、敗者復活戦等を行っても大丈夫です
▶同業者たちとのRP例
「おめでとう、完敗やわ」
「決勝かぁ、今年こそはと思ってたけど、あんな芸見せられたらね…」
「俺達の分も頑張ってくれよ、お前たちならやれるって!」
▶モモカとのRP例

「お疲れ…さま」
「すごいとしか言いようがない…!」
「完璧、パーフェクト…」
「これなら明後日も絶対勝てる…頑張って」
そう言って絶賛するモモカだが…?
判定成功!
何かあったのだろうか。
※現時点で内久保の接触を受け、病院に帰るよう脅迫を受けています
※彼女は二人の決勝を邪魔しないためにも明後日の決勝時点では自ら二人の元から去ることをすでに決めています。
>何かあったのか聞く

「ううん…なんでもない…」
判定失敗...

「そういえば…二人は…どうして芸人になったの?」
>芸人になった理由を聞くRP

「そう、うん。ふたりなら…絶対なれる…」
「日本一の…芸人に」
「ずっとずっと、応援…してる…!」
※モモカとの確かな絆を確かめつつ、別れの前フリをしておけるとよいです
晴れ晴れしい気持ちで、E-1会場を後にしようとしているとスタッフルームの方から何やら騒がしい声が聞こえてくる
「ふざけないでください!今になって…!」
判定成功!

「もう決まったことです。それともスポンサーの意向が聞けないと…?」
テレビで聞き慣れた女性の声だ。しかし、E-1となんのつながりがあるのだろうか。
「しかし、それではあまりにも…」
今にも消え入りそうなスタッフの声、それ以降中の声は聞こえなくなってしまった。
判定失敗...
🟡KP向け:中に入ったりそれ以上聞こうとする場合
スタッフルームには鍵がかかっており、中に声をかけた場合、スタッフの方からなんでもないと半ば無理やり帰らされます。
そして会場を出たあとのこと。三度剣呑な空気が漂ってくる。
「E-1開催反対!市民は清く正しい選択を!」
会場前で何やら大声でそのように喧伝している人間達がいた。いや人だかりが居た。
枯れんばかりの勢いで叫ぶ男性と、それを囲むように横断幕を持つ人々が大勢、パッと見では数え切れない。
その光景に君たちの晴れ晴れしい気持ちも吹き飛んでしまうかもしれない。
「E-1の完結を許すかどうかで、その人の人間性が問われています」
「ご自身の選択を改める最後の機会です、どうか最後に正しい選択を!」
集団の中のひとりがそのように叫ぶ。
会場を出る人間たちは彼らと目を合わせないよう、距離をおいて伏し目がちに帰っていく。
観客と出演者で地道に作り上げてきた明るい祭典のムードは一気に冷ややかなものになってしまった。
世間の風当たりはどんどん強くなっている。
自分たちの行いは果たして人のためになっているのだろうか、幾度と自問した疑問が頭の中を反芻する。
それでも、応援してくれている人がいる限り、力の限りを尽くそうと決心したはずだ。
そんな事を考えながら帰路を歩く。
そして家につき、何かにすがるように郵便受けをまさぐる。
しかし、その手は空を切るばかりだった。