東京タワー
🟡KP向け:イベント分岐について
東京タワーでは大きく、「シロと和解できるか」「日本を救えるか」の分岐があります。
以下、イベント分岐図を参考に、極力上段の理想ルートを通れるようにサポートしてあげてください。

東京都港区芝公園4丁目2-8にそれはある。
1958年の完成以来、長らく東京を、いや日本を見守ってきたシンボルと言える存在。
その本来の役割は電波塔であり、現在はその役割をスカイツリーに譲ったものの、その存在感は健在。
足元まで来ると333Mにも達するその存在感に圧倒されるばかりだ。
そんな東京タワーだが本日は様子がおかしい。
警備員の姿が見当たらないかわりに、目が虚ろな集団が一階を占領している。
君たちはこの集団に心当たりがある。E-1の抗議で見かけた人間たち、おそらくは清雨会の人間たちだろう。
さて、東京タワーを登る方法だが大きく分けて2つある。
一つはエレベーターを使う方法。清雨会の人間を一瞬でなぎ倒せばもしかしたら乗れるかもしれない。
もう一つは階段で登る方法。現在なんと地上150階、メインデッキまでは階段が解放されている。
幸いこちらには清雨会の人間は居ないようだ。
さて、現在は19:00ジャスト、もはや一刻の猶予もない状態。
君たちはどうするだろうか?
→正面から突っ込む場合:ED:101 へ ※無謀だと警告をあげてください
→階段で登る場合 :東京タワーダッシュ へ
8-1. 東京タワーダッシュ

▶東京タワーダッシュのルール
・CONまたはDEXロール成功で1Rで1マス進める
・ロールに失敗すると登るのに3Rかかる
・ゆっくり登ることを宣言すると1D2+1Rで1マス進める
・高度に応じて疲労がたまりダイスに補正がかかる(図右参照)
・1Rは30秒
・12マス進めばゴール
・ダイスロールは交互に行う
→29R以内にゴール :シロとの対話 へ
→30R以上かかってゴール:シロとの対峙 へ
8-2A. シロとの対話
🟡KP向け:シロ(百暗哀)とのRPについて
詠唱中にシロに追いつくことで、RPをする猶予と戦うか対話するか選択する余地が生まれます。
シロと会話している間は、詠唱もストップしています。
このことは、PLにも伝えてもらって大丈夫です。
高さ150mに位置するこの場所は、かつて大展望台と呼ばれただけあり、東京の全貌を見渡すことができる。
人が居ないこの場所はどこか神聖さすら感じるが、そんな静寂を打ち消し君たちはドタバタとそこに走り込む。
そしてそこに居合わした人物がもう数人。
一人は、君たちも見慣れた人物。
百暗哀、君たちが目標とし追ってきた清雨会の会長をつとめる女性。
彼女は何事か聞き取れない言葉を詠唱しながら、君たちに視線を送り口を開く。

「誰かと思ったら、臆病者のモモカか」
「今更なんのよう?手伝いならもう間に合ってるんだけど」
「シロを、止めに来た…」


「はぁ?頭イカれちゃったの?」
「アンタ外に出たのにこのふざけた世界になんとも思わないわけ?」
「私達が苦しんでることを知らずにのうのうとヘラヘラヘラヘラ暮らしてきたコイツラをどん底に落としたいと思わない?」
「思うでしょ???」
「…私は、みんながハジメみたいに…笑ってる世界のほうが、好き」


「ちっ、使えないとは思ってたがここまでとはね…」
「おいそこの二人、ふざけた面のお前達だよ。その女取り押さえなさい」

「なんで命令がきかない…?モモカの影響?いや、あの男の同類か…?」
>シロとのRP

「まぁいい、どのみちもう詠唱も終わる」
「おい、腰野、こいつら足止めしろ」
→笑いで解決する:笑いでの解決 へ
→暴力で解決する:暴力での解決 へ
8-2B. シロとの対峙
東京タワーメインデッキ。
高さ150mに位置するこの場所は、かつて大展望台と呼ばれただけあり、東京の全貌を見渡すことができる。
人が居ないこの場所はどこか神聖さすら感じるが、そんな静寂を打ち消し君たちはドタバタとそこに走り込む。
そしてそこに居合わした人物がもう数人。
一人は、君たちも見慣れた人物。
百暗哀、君たちが目標とし追ってきた清雨会の会長をつとめる女性。
その周りには倒れ伏す2人の男女の姿が。

「あん?誰かと思ったら臆病者のモモカちゃんじゃない」
「今更なんの用よ、もう全部終わったんだけど」
「シロを止めに来た」


「止めるぅ?あんた頭イカれちゃった?」
「あんた外に出たのにこのふざけた世界になんとも思わないわけ?」

「つーか耳ついてる?もう全部終わったって言ったんだけど」
「全部手遅れだっつーの」
「まだ間に合う…」


「あっそ。あんたの世迷言はもう沢山」
「なにする気か知らないけど、せいぜい頑張んなさい」
「あんたと話してるとイライラするし、あたしもう逝くわ、じゃ」
そう言うと百暗哀、いや八起恵美の体はその場に崩れ落ちる。
その体から、鈍く光る暗い光が立ち上り、タワーの頂上へと吸い込まれていく。
→君の最期に笑顔を へ
8-3A. 笑いでの解決
君たちの武器、それは口、すなわち芸だ。
彼女を止めるにはこれしかないと直感したあなた方はすぐに芸を始める。
その様子に相手方は困惑したようで動きを止めている。
百暗はすぐさま詠唱を再開したが、取り巻きたちは君たちが百暗に近づかない分には手出しをして来る様子はない。
モルモット生活を長年過ごし、地上では芸能界の闇に触れ続けた百暗…いえ、シロの心はそうそう開けるものではありません。
ここでは、芸術お笑いのイクストリーム成功が必要となります。
チャンスはここまで登ってきた速さ次第!
(30-東京タワーダッシュにかかったR数)回まで、芸術<お笑い>を振ることができます。
(例:27Rで登った>30-27=合計3回まで)
イクストリーム成功以上!
それ以外...
🔽判定失敗時

「何をするかと思えば…」
「またくだらないお笑い…?」

「あんたらの頭お花畑具合にはもうため息もでないわ…」
「これ以上付き合ってらんない」

「あんた達の世迷言はもう沢山」
「イライラするだけだし、あたしもう逝くわ、じゃ」
そう言うと百暗哀、いや八起恵美の体はその場に崩れ落ちる。
その体から、鈍く光る暗い光が立ち上り、タワーの頂上へと吸い込まれていく。
そしてそれに連なるように、取り巻きたち二人もその場に膝をついて倒れる。
→君の最期に笑顔を へ
8-3B. 暴力での解決
🟡戦闘について
負け戦闘です、戦闘という選択肢を取った時点でPCたちに勝ち目はありません。
目星、アイデアなどを振らせて、様子が尋常でなく勝ち目がないことを悟らせてもよいです。
また、そのことに途中で気づいて、お笑いに切り替える主旨の発言があった場合、経過Rを加味してお笑いへの解決に合流してもよいです。
🟡人質について
百暗の体が姉である旨の発言をしていた場合、ナイフを首筋に当てて大人しくして居ろと脅迫するRPをいれてください。
無視するようであれば百暗は詠唱さえできればいいので、手首などをかき切るなどして足止めを強行してください。
🟡取り巻き(腰野/盲木)のステータス
精神操作によって潜在能力を限界まで引き出されています。(当然無茶なのでこの後病院行きです)
精神寄生体も強固な命令が施されているため、MP吸収も効きません。
足止めが目的なので、組付による拘束でラウンド経過を狙ってきます。
・HP :18
・MP :18
・DEX:150
・STR:150
・DB :2D6
・装甲:3
・回避 :50
・近接戦闘:100

「結局最後は暴力で解決ってね」
「あんたららしいやり口ね、でもそんなことは対策済み」

「腰野、盲木、命に変えても止めなさい」
「あとはどうなってもいいわ」
以降戦闘となりますが、ここでは(30-東京タワーダッシュにかかったR数)R戦闘の猶予があります。
(例:27Rで登った>30-27=3Rの戦闘猶予)
🔽制限R以内に百暗を止められなかった
君たちが何もなせないまま、刻一刻と時間だけが過ぎていく。
やがて百暗は詠唱を終えると、一つため息を付いて君たちに向かって口を開く。

「これで何もかもおしまい」
「あんたらのくだらないあがきも意味無し」
「せいぜい絶望に溺れる世界で後悔しなさい、それじゃ」
そう言うと百暗哀、いや八起恵美の体はその場に崩れ落ちる。
その体から、鈍く光る暗い光が立ち上り、タワーの頂上へと吸い込まれていく。
そしてそれに連なるように、取り巻きたち二人もその場に膝をついて倒れる。
→君の最期に笑顔を へ
8-4A. 君達の最期に笑顔を
君たちの芸に百暗哀はとうとう膝をつき腹を抑えてうずくまる。

「あは…ははは…!クソ…なんで…こんなので」
「ヒーヒー…体が…言うことを効かない…」
「なんだって…今更…こんな…面白いことがあるって知って…どうしろっていうのよ…」
「なんで…なんで…もっと早くに…」グスン…フーフー…
様々な感情が入り混じり、笑い、泣き、怒る彼女のその姿は、殊更幼く見えた。
見た目は大人でも彼女はモモカと変わらないまだこの世に生まれ落ちて三年の少女なのだと、この時はっきり実感できた。

「…シロ、もうやめよう…こんなこと…」
「ハジメも…皆の笑顔を望んでた…本当はわかってるでしょ?」

「…うるさい!」
「…はじめから分かってる!…ハジメも…あんたもこんなこと望んでないって…」

「でも!どうしてもこの気持ちが止められなかった!!」
「皆…皆…わたしたちが苦しんでいるときに、何も知らずただヘラヘラ笑って暮らしてたんだと思うと!」
「羨ましくて、悔しくて、悲しくて、しょうがなかった!!」
「どうしようもなかったの!!」
う…うう…そう言って涙をこぼす百暗哀…いやNO.099シロをモモカは優しく抱きしめる。

「そうじゃない…皆、それぞれ辛いことがあっても、前を向いて生きるために笑ってるの」
「ふたりだってそう、笑顔が力になるって信じてずっと周りの人を笑顔にしてきた、私も…それに救われた…」
「シロだってまだ間に合う…だからやめよう?」
「無理…なの…」
「もう、無理なの…」

「だって、詠唱、もう終わっちゃったから…」
「あたしが間違っているのはわかった…」
「でも、いくらあんたたちが面白くても、皆が恨めしいこの気持ちも嘘じゃないの!」
「今更変えられないの!!」

「ごめんなさい…ごめんなさい…」ひぐ、ぐすん


「まだ…間に合う…」
「私が…シロの術を上書きする…」
「…!そんな事できるわけ…!」
「できたとしても…そしたらモモカ、あんたまで!」

モモカはただそういうシロにコクリとひとつだけうなづくと、こちらに向き直り改めて口を開いた。

「ふたりとも…聞いてほしい」
「今から…私が…私の感情で…シロの術を上書きする」
「シロの絶望を…それより強い、私の…楽しい気持ちで、塗りつぶす」
「だから、とびっきり…世界中が笑顔になるような、そんな芸を見せてほしい…」

「E-1決勝用のネタ…私、楽しみにしてたんだ」
「最期に…シロにも、見せてあげたい…」
「この世界には、こんなに楽しいことがあったんだって」

「そしたら、今のシロと二人なら…できる気がするんだ…」
「悲しい人も、つらい人も、日本中のみんなを笑わせられる…NK、ニッコリの呪文…」
「きっと、わるい寄生体も…皆やっつけられる」

「だから、思いっきり面白いネタが見たい…な…」
「ね、お願い…」
▶モモカとの最期のRP例
「ごめん、これでお別れ…」
「どうせ、寿命で死ぬんだったら…私は、この命を…皆の笑顔のために使いたい…」
「二人と出会えて…本当に…本当に良かった…毎日が楽しくて…暖かかった…本当にありがとう」

「シロのこと、許してあげて…」
「この子は、二人に出会えなかった私…」
「あの寒空の下…二人が助けてくれなかったら、私も…世界を恨みながら、死んでいっていたと思う…」

「先生も言ってたし…自分でもわかる…」
「私は長くて…今月いっぱいの命…」
「それに、もし臓器が作れたとしても、その臓器は…その子のもの」
「私は…私の信じる方法で、この命を、全うしたい」

判定成功!
「あはっ、ははははっ…」「なにそれ…やだもう…おかしー」
そう言って大笑いする彼女達、その笑顔は今まで見たどんな笑顔より輝いて見えた。
判定失敗...
そう言ってクスクス笑う彼女たち、その笑顔は先程までの剣呑さが嘘のようだ。
判定成功!
判定失敗...
8-4B. 君の最期に笑顔を
前に歩み出たモモカは、こちらに振り返り口を開く。

「ふたりとも…聞いてほしい」
「今から…私が…私の感情で…シロの術を上書きする」
「シロの絶望を…それより強い、私の…楽しい気持ちで、塗りつぶす」
「だから、とびっきりの…日本中が笑顔になるような、そんな芸を見せてほしい…」

「E-1決勝用のネタ…私、楽しみにしてたんだ」
「最期に…シロにも、見せてあげたい…」
「この世界には、こんなに楽しいことがあったんだって」

「そしたら、できる気がするんだ…」
「悲しい人も、つらい人も、日本中のみんなを笑わせられる…NK、ニッコリの呪文…」
「きっと、わるい寄生体も…皆やっつけられる」

「だから、思いっきり面白いネタが見たい…な…」
「ね、お願い…」
▶モモカとの最期のRP例
「ごめん、これでお別れ…」
「どうせ、寿命で死ぬんだったら…私は、この命を…皆の笑顔のために使いたい…」
「二人と出会えて…本当に…本当に良かった…毎日が楽しくて…暖かかった…本当にありがとう」

「シロのこと、許してあげて…」
「この子は、二人に出会えなかった私…」
「あの寒空の下…二人が助けてくれなかったら、私も…世界を恨みながら、死んでいっていたと思う…」

「先生も言ってたし…自分でもわかる…」
「私は長くて…今月いっぱいの命…」
「それに、もし臓器が作れたとしても、その臓器は…その子のもの」
「私は…私の信じる方法で、この命を、全うしたい」

判定成功!
「あはっ、ははははっ…」
そう言って大笑いする彼女、その笑顔は今まで見たどんな笑顔より輝いて見えた。
判定失敗...
そう言ってクスクス笑う彼女、幾度と見たがその笑顔は本心からの得難いものだ。
判定成功!
判定失敗...
🔽思い出判定に成功した場合

「あはははは…ほんとう、最高…だった…」
「…」
「ね、シロ…見てるんでしょ…」

「…」

「憎しみをなくせ…なんて言えない…」
「でも、この世界にはこんなに…楽しいことがあるんだ、ってことを…認めて…」
「本当は、わかってるんでしょ…?」

「…なんで…今更…」
「今、こんなこと知って…あたしにどうしろっていうのよ…」

「この、楽しい気持ちを素直に、皆に共有してほしい…」
「ハジメが愛した、この芸、エンタメを…」
「心から楽しむ気持ちを…」

「…ごめんだわ」
「と、言っても…今の私は思念体…気持ちに嘘はつけない…」

「楽しいと思った時点で…私の負けね…」

「シロ!」

「でも、勘違いしないで…」
「あんた達の全部を認めたわけじゃないから…」
「あんた達の空気読まないところ、あたしはだいっきらいなんだから」

「でも、そのおかげで、最後に…笑って逝ける…」

「笑って死ぬか…考えたこともなかった…」
「でも、悪い気分じゃないわ…」
「その点については、お礼を言ってあげる…」
→日本に笑顔の傘を へ
8-4A. 日本に笑顔の傘を

「あははは、本当に…最高に楽しい…人生だった…!」
気がつけばそこにモモカの姿はなかった。
百暗哀…いや、八起恵美の体も床に倒れ伏し、その場には2つの光が中空に瞬いていた。


「ふふ、ふふふふ…」
「あは、あはははは…」


「ごめんね、E-1中止にしちゃって…」
「惜しいな…絶対優勝できてたのに…」
そして光に重なって、笑う彼女たちの笑顔にいくつも見えた気がする。
光は宙を踊りながらひとしきり笑うと、改めてこちらを向きなったように思う。

「{PC1呼称}、いつも笑わせてくれてありがとう」
「{PC1呼称}が笑わせてくれたから、この世界が楽しくて、温かいものってしれた…幸せだった」

「{PC2呼称}、いつも笑顔で接してくれてありがとう」
「悲しいこともつらいことも色々あったけど、いつも{PC2呼称}が笑顔で居てくれたから、私頑張れた。笑顔でいれた」


「ごめんね、世間を暗く哀しいものにして」
「ありがとう、あの日私に傘を差してくれて」


「ごめんね、アンタたちの笑顔を奪って」
「ありがとう、私に笑顔をくれて」


「…じゃあね、面白かったわよ」
「…またね、楽しかった」
そう言うと、光は何かの詠唱を始める。
言っている意味は全くわからないが、君たちはソレをきれいで温かいものだと感じるだろう。
言葉は天に登り、全てタワーの上部へと吸い込まれていく。
すべての言葉を告げ終えると同時に、周囲にまばゆい閃光が走る。
そしてその場に佇むのは2人の少女。いや、その幻影。
彼女らはこちらを認めると、一つほほえみ手をふる。
そして、そのまま、タワーの上部へと登っていく。
その姿はさながら絵画で見た天使のようだった。
やがて天から光が伸び、360度全ての方向に散っていく。
それはさながら、日本全国を覆う光の傘。
その光一つ一つに彼女の笑顔がこもっているのが感じられる。

そんなふうに呆然と光を見ていると、光の一粒がゆらゆらとあなた方に届きその胸にすうっと収まる。
その瞬間、胸中に様々な感情が押し寄せてくる。
辛かったこと、寂しかったこと。
嬉しかったこと、面白かったこと。
楽しかったこと。
ちょっぴり切なかったこと。
そして、とても愛おしかったこと。
心は嬉しさと楽しさでいっぱいなのに、何故か涙が込み上げてくる。
そんな感情が胸いっぱいに押し寄せてくる。
12/24日、聖なる夜。
日本は優しい光の傘に包まれ、そんな温かい感情で満たされた。
あとに残ったのは八起恵美の身体、妹の服。そして101と刻まれた彼女のブレスレットだけ。
※その他日常RPで購入してあげたものなどがあれば強調して残してあげてください
8-5B. 日本に絶望の雨を

「…シロの絶望が…ここまでなんて…」
「ごめんなさい、シロ…私…全然わかってあげられてなかった…」
「ごめんなさい、ふたりとも…私…役に…たてなかっ…た…」
モモカが消失すると、周囲を漂っていた鈍い光が一層活発化し、剣呑な空気が一面に満ちる。
周囲に満ちる無数の光の粒子のうちの一つが、偶然あなた方に触れる。
その瞬間、あなたの胸中に様々な感情が押し寄せてくる。
辛い記憶、苦しい経験、寂しさや切なさ。
悲しみ、羨望、痛み、虚無感。
そして、心をえぐってなお足りないほどの憎悪。
この世にモルモットとして生を受け、絶え間ない苦しみを経験した三年間の全てが、一気にあなたに押し寄せてくる。
口からは吐瀉物が溢れ出し、目からは涙が止めどなく流れる。
SANc:1D5/1D10
※精神寄生体を持たないためこの程度の減少ですんでいますが、後に無限回判定があります
やがて、その鈍い光は高く、タワーの上部へと昇り、まるで日本全国を覆う雨雲のように広がりを見せる。
雨雲が一杯になると、無数の光が地上に降り注ぎ始める。
雨のように降り注ぐ光の光景は、幻想的でありながら、この世界の終わりを予感させるような、荘厳な美しさを持っていた。
雨を阻むものは何一つなく、やがてその光は地上の全てを飲み込む。